猫丸先輩の推測 (講談社ノベルス クK- 2)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061822726

感想・レビュー・書評

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  • 猫丸先輩という一見風変りの人物が中心になって日常ミステリーを解決していくストーリー。
    名乗らない人物から電報が届いてしまうのは何故だろうか?
    ペット探しの探偵が猫を見つけたはずなのに依頼主に喜ばれないのは何故か。
    花見に行ったら次々とその場所を奪おうとする人がかわりがわりに現れるのはどうしてだろうか?
    などなど、不思議な日常を解決していくミステリー。
    猫丸というキャラクターが嫌味っぽく感じられるが、それでいてどこか憎めない魅力があり、とてつもない推理で物事を解決していく。

    ただ、やっぱり途中から単調さが感じられ、どうしても飽きが来てしまう。猫丸が出てくるまでのネタ振りがどうしても面倒に思えてならないのだ。
    個人的な趣向で点数を下げるのは良くないかもしれないが、そんな風に思えたのである。

  • 『病気、至急連絡されたし』手を替え品を替え、毎夜届けられる不審な電報、花見の場所取りを命じられた孤独な新入社員を襲う数々の理不尽な試練、商店街起死回生の大イベントに忍びよる妨害工作の影……。年齢不詳、神出鬼没、掴みどころのないほのぼの系、猫丸先輩の鋭い推理が、すべてを明らかにする。

  • 腕のいい詐欺師ほど、善人に見える

    所蔵情報
    https://keiai-media.opac.jp/opac/Holding_list/search?rgtn=SK01943

  • 唐沢なをきの表紙だわ~。なんとなく好きよこの人。

    ブックデザイン / 熊谷 博人
    カバーデザイン / 城所 潤
    カバー・本文イラスト / 唐沢 なをき

  • ほのぼの系ミステリ。

    事件(といっても悪戯程度)を年齢不詳の猫丸先輩が安楽椅子探偵のごとく解決していくショートストーリーが収録されている。

    一番のウリは猫丸先輩のキャラ。
    30代らしからぬ愛らしい外見と猫のようにつかみどころのない性格が読み手にどうウケルか。
    あまり毒のないキャラだから万人受けはするのかも。

  • またもや登場~の猫丸先輩。4冊目の本だそうです(私が読んだのはまだ2冊ですが)
    今回も6作品から成る短編集で、1月から12月まで…正月明けからクリスマスイブまでの間のお話なんですが、どうも八木沢くんが猫丸先輩にタカられるトコロから始まって、最後もタカられて終わっているような…んでもって、猫丸先輩は前より毒舌というかタチが悪くなっているような…。
    八木沢…不憫なヒト…。

    毎夜やってくる電報の謎…「夜届く」
    花見の場所取りをしてる新入社員に寄ってくる人の変な行動…「桜の森の7分咲きの下」
    にゃんこ失踪捜査中の変ないたづら…「失踪当時の肉球は」
    起死回生を狙う商店街のイベントで妨害工作をする犯人は…「たわしと真夏とスパイ」
    動物園でひったくり事件の犯人はお金をどこにやったのか…「カラスの動物園」
    店の前を三度全力疾走するサンタの謎…「クリスマスの猫丸」。
    以上6作品。
    これらの謎を猫丸先輩は「ふーん、なーんだつまんないや」と言ったり「いや、単なる可能性なんだけどね」なーんて言いながら解いてみてくれます。くわえ煙草で、眉毛まで垂れた前髪の下から猫みたいな真ん丸の目で、ぽかーんと空を見上げつつ…とかしながら、ねv

    どーでもいいんだけど、ねこまるたろうくんストラップ、あたしも欲しいよぅ。

  • 猫丸先輩シリーズ短編集。
    相変わらず 猫丸先輩は人生をエンジョイしてて面白いなぁ。
    殺人事件とか重いミステリが苦手な人も気軽に楽しめると思います。
    事件そのものはたいしたものじゃないんだけど、もう猫丸先輩が出てきてしゃべるだけで面白い。猫みたいな可愛い外見で口を開けばじじくさい台詞が飛び出してくるそのギャップが大好きだ。

  • 猫丸先輩シリーズの短編集。
    安定感のあるシリーズです。

  • (収録作品)失踪当時の肉球は/クリスマスの猫丸/たわしと真夏とスパイ/桜の森の七分咲きの下/夜届く/カラスの動物園

  • 憎めない人ばかりの日常ミステリー。八木沢君を楽しくいじり倒す猫丸先輩が好きです。あとトレンチコート着て真面目にちくわ持ってる猫ちゃん探偵さんに笑えた。銀魂のぐだぐだハードボイルドを思い出します。

  • 日常の一例をあげる探偵続編を期待する

  •  「日常の謎」系ミステリではあるものの、タイトルどおり推理ではなく「推測」を述べるに留まる点が面白い。
     短編集でありますが、各話ごとにちょっとした謎に悩む登場人物の視点でストーリーが進んでいき、そこにたまたま通りかかった猫丸氏が推測を語ってそして終わる。
     主人公がなかなか登場せず、唐突に現れては謎に対する解決案を提示し、そして解決したのかどうかウヤムヤなまま唐突に終わる。このすっきりしたようなしないような感覚が好いのだ。
     猫丸先輩のシリーズ、他作品も読んでみよう。

  • 猫丸先輩最高~! ミステリキャラでは一番か二番目に好きかも。挿絵も可愛すぎ。
    全体的に「日常の謎系」な作品が多いかな。真相は「なんだ、そんなことか」といった感じなんだけれど、これが意外と思いつかないので感服。「推理」ではなく、あくまでも「推測」にとどまっているのも思わせぶり。また、各話のタイトルって有名なやつのもじり? 「夜届く」とか「桜の森の七分咲きの下」とか。

  • 出版社を変えての第4作目。
    相変わらず飄々と謎を解決します猫丸先輩。
    …唐沢なをきさんのイラストが可愛い!

  • 『夜届く』が好き。うわー、なるほど!と思った。日常にもミステリってあるんだなあ。

  • 『夜届く』夜に届く電報の謎(笑)八木沢君は傲慢だそうだ(笑)
    『桜の森の七分咲きの下』花見の場所とりの社員をどかそうとする人々の謎(笑)
    『失踪当時の肉球は』疾走した猫を探しハードボイルドな探偵(笑)猫探しのポスターが傷つけられる謎(笑)
    『たわしと真夏とスパイ』大型スーパーの進出で危機にたたされた商店街。北の工作員って(笑)祭りの夜に猫丸先輩の推論(笑)
    『カラスの動物園』デザインに行き詰まった葉月が訪れた動物園でのひったくり事件。使い捨てカメラの使い方がわからない猫丸先輩(笑)
    『クリスマスの猫丸』全力疾走するサンタクロースの謎。八木沢君と猫丸先輩のクリスマス(笑)

    削除

  • 2003年3月読了

  • 猫丸先輩の短編集。
    日常にひそむミステリを飄々とした感じで解いていく猫丸先輩。相変わらず神出鬼没、年齢不詳な猫丸先輩がいい味出してます

  • 神出鬼没の童顔探偵現わる!
    日常に潜む本格推理の精粋がここに!

    『病気、至急連絡されたし』 手を替え品を替え、毎夜届けられる不審な電報、花見の場所取りを命じられた孤独な新入社員を襲う数々の理不尽な試練、商店街起死回生の大イベントに忍びよる妨害工作の影……。
    年齢不詳、神出鬼没、つかみどころのないほのぼの系、猫丸先輩の鋭い推理が、すべてを明らかにする……?

  • 久しぶりに推理小説を読んでみた。
    血を見るのが怖いので、人が死なないミステリの猫丸先輩シリーズは大好き。
    今回も飄々とした猫丸先輩の迷推理!

  • 猫丸先輩の短編集。タイトルどおり猫丸先輩が各所で展開する推測です。推測なので、確証はありませんが、どれも「あぁ…ナルホド」と納得してしまうことでしょう。日常に巻き起こるちょっと不思議な現象について、猫丸先輩が推測します。楽しい一冊。

  • 日常ミステリ。

  • さまざまな人々が直面した謎の答えを、突然現れた猫丸先輩が、「推測」する短編集。
    証拠はありません。あくまで推測、推論なので。
    真夜中に届く謎の電報。
    花見の場所取りに借り出された新入社員の前に現れた男たち。
    塗りつぶされた迷い猫のポスター。
    動物園でのスリ事件。
    失踪するサンタ。
    そうかもしれない、そうじゃないかもしれない。
    でも、わからないよりは、「推測」でもわかったほうがいいですよね。
    それぞれの答えの裏はほんとになんてないことだったり、実は犯罪だったり、誰かの悪意や思惑が潜んでいたりと、必ずしも後味のいいものではありませんが、推測を得られることで登場人物たちは安心を得るわけです。
    ミステリとしては邪道かもしれないですが、けっこう面白く読めました。
    猫丸先輩、口は悪いですがかわいいです。

  • 『病気、至急連絡されたし』 手を替え品を替え、毎夜届けられる不審な電報、
    花見の場所取りを命じられた孤独な新入社員を襲う数々の理不尽な試練、
    商店街起死回生の大イベントに忍びよる妨害工作の影……。
    年齢不詳、神出鬼没、つかみどころのないほのぼの系、猫丸先輩の
    鋭い推理が、すべてを明らかにする……?

  • 030803

  • <font color="#666666"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061822721/yorimichikan-22" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4061822721.09._SCMZZZZZZZ_.jpg" class="booklog-imgsrc" style="border:0px; width:100px"></a>
    <br clear="left">
    <blockquote><p><strong>『病気、至急連絡されたし』手を替え品を替え、毎夜届けられる不審な電報、花見の場所取りを命じられた孤独な新入社員を襲う数々の理不尽な試練、商店街起死回生の大イベントに忍びよる妨害工作の影・・・・・。
    年齢不詳、神出鬼没、掴みどころのないほのぼの系、猫丸先輩の鋭い推理が、すべてを明らかにする・・・・・?  ――裏表紙より</strong></p></blockquote>
    猫丸先輩、すっかりシリーズ化していますね。
    上に揚げた裏表紙の内容紹介を見てもわかるように、この最後の「・・・・・?」が猫丸先輩シリーズのすべてを表しているような気がする、といったら言いすぎだろうか。
    猫丸先輩は面白いこと――もちろん謎を含む――が大好きで、事件を解決しようとか、犯人を捕まえようとかいう気は毛頭なく、ただ目の前にある面白い謎に自分なりの答えを見つけて納得したいだけなのである。
    今回も、どうしてこうもいろんなところに現われるのかと思うほどあちこちのさまざまなシチュエーションに姿を現わし、頼まれもしないのに勝手に謎を解いて満足しているのだった。お節介と言えなくもない場合も多々あるのだが、それでも邪険にされずいつのまにか頼りにされているのは、ひとえにその容貌とキャラクターに負うものだろう。
    これからの猫丸先輩の予測できない行動が愉しみである。</font>

  • なんか・・・あんまり面白くなかったです。ちょっと拍子抜け。でも私の友人は好きなんだよなぁ・・・。

  • 猫丸先輩シリーズ第3短編集。
    謎のフリーター(?)猫丸先輩が、バイト先で出くわすちょっとした事件を解決していくおなじみのシリーズ。
    のほほんとした日常感がたまりません。

  • 猫丸先輩の"推測"とある通りこれぞ真相、というのはなくて複数ありもあります。猫丸先輩のキャラはまあ良いんですが、本格物の短編はどうしても小粒に思えてしまう。それにしてもこの人『星降り〜』の印税で中々次回作を書かないらしいって何処かで見たけど、本当か?

  • なんか不思議な話でした。
    猫丸先輩、つかみどころがありません。
    短編で何話かあるのですが、タイトル通りすべて猫丸先輩の推測でおわっています。推測なのですべてはずれの可能性もあります。そんなことを考えると楽しいです。
    カバーイラストがある意味インパクトがあり、イメージを固めています。それらを含め、猫丸先輩、愛すべき探偵さんではないでしょうか。

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著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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