ファンタズム (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 85
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061822924

感想・レビュー・書評

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  • 印南野市で発生した連続女性殺人事件。遺体の口には必ずある紙片が、現場には犯人の指紋がべったりと遺される。殺ったのは“ファントム”……まるで実体のない幻のようなやつ。
    「ぼくはどこにも存在しない。あらゆる場所に存在できる。同時に。」
    彼の自問は、谺(こだま)せず、ひとり美しい構図を描き切る!

    ”本格ミステリの意匠を借用しているけれど「本格」でもなければ、「ミステリ」でもない。本書はそういう作品です”(著者)

    ブックデザイン / 熊谷 博人
    カバーデザイン / 辰巳 四郎
    オブジェ製作 / 水野 真帆

  • 有銘継哉って結局何なんだ?と納得できない人も沢山いるだろうけれど、私はこれでいいのではないかと思う。ただもっと文章を増やして大長編にすれば彼の魅力もこの物語の面白さももっと上を目指せたのではないかと思う。最後ああなって個人的には残念だったがファントムとしては本望だったのかもしれない。とにかく、この本はとても楽しめた。

  • ミステリと思って読むとがっかりするかもしれない。

    被害者の関連性が分かるところはぞくぞくして良かった。

  • 本格でもなくミステリでもない。幻想ホラーを意図して書かれたみたいだけれど、たしかに「幻想」という言葉がぴったり。ここに描かれた「美しさ」は、なんとなく分からないでもない。
    普通に読みかけると「本格か?」と勘違いしそうだし、そしてさらにアリバイトリックなんかを考えて読むと、ラストで腹が立つので注意(笑)。雰囲気に浸って読めばそれなりにお薦めだと思うんだけどなあ。好き嫌いは相当に分かれそうな作品。

  • 『宙FANTASISTA!!』から触発されて手に取った本。
    西澤さんの本は過去にも数冊レビューに書いています。
    『宙FANTASISTA!!』を好きでも、
    この本から西澤ワールドにはいってはいけません!!
    (そもそも、
    ショーの題名と結びつけて読む人なんて私だけ?・・・)

    文庫の扉にて
    「我孫子武丸さんの某作品(講談社文庫・タイトル自粛)などに触発されて書きました」

    某作品って・・・
    「某殺戮(以下あむ自粛)・・・」??

    某殺戮は、未読。
    だれもがトラウマになるだろう本として有名。
    某殺戮を読もうとして、ほかの我孫子作品を読んでみたが
    ほかの作品ですでにグロくて挫折。


    本題に戻って、
    「ファンタズム」って英語にするとPHANTASM。
    ファンタジーじゃなくて、ファントム(怪人)の方ではないか。
    その決定的なミスに気がついたのは、半分ぐらい読んだところ。
    気づくの遅い・・・
    まあ、確かに、怪人のほうのファントムの話だね。

    だからといって、怪人好きな人が読んでもいけません。
    一部グロいし、話の方向性がゆがんでいる。
    星1つにしてもいいけど、何かを書きたくなる
    この、もやもや感で星3つ。

    美しいものを求めること。
    これには、心惹かれる。
    登場人物が多いから、もっと長編にできたのにね。
    まあ、もっと長かったら、読み終わる前に、気力がなくなってしまいそうだ。
    全てのレビューを見る(8) | 編集

  • 2005年10月8日読了

  • 幻想ホラー、なのね。間違っても本格ミステリではない。面白かった。現実的にすっきりとする解答は得られないけれども、「美しいでしょ」ていうあの台詞はいいな、と思う。確かに。と共感しちゃうとアレなんだが。ジョン・レノンやビートルズに関する考察は中々興味深いが、これもすんなりとは受け入れられない。罠に嵌ってしまってるからな(笑)。

  • ミステリのトリックとしてはアンフェア以下。幻想文学として読むべき作品か。

  • ◆作者も言う通り、ミステリーの体裁をとっているが最後はホラーで終わる。

    ◆この作品で謎として提示されるのは、動機とアリバイの二つだ。透明な自己の自覚と形式美への憧れによって、犯人は連続殺人を犯す。だが彼はまるで本当に実在しないかのように、奇妙なアリバイを持っている。

    ◆犯人の存在希薄性があまり伝わってこない気がする。犯人と刑事が会話を交わすシーンでも、十分に存在感がある。それを観察する刑事の感想もどこかステレオタイプ。刑事や他のキャラが立ってないからかも知れない。

    ◆第三の事件あたりまでが一番面白かった。未来完了の表現で先が気にする。

  • 筆者の言葉にあった『「本格」でも「ミステリ」でもない』って……。そういう意味かい!!!

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プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業後、高知大学助手などを経て執筆活動に入る。『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、’95年『解体諸因』でデビュー。近著に、『回想のぬいぐるみ警部』『悪魔を憐れむ』『探偵が腕貫を外すとき』など。

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