陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず) (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3249
レビュー : 301
  • Amazon.co.jp ・本 (752ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061822931

感想・レビュー・書評

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  • 初心に戻る・・・という感じ?

    前作「塗仏の宴」は、今までの事件を振り返りつつ
    それぞれの登場人物が出てきたり、とにかくスケールの大きい
    イメージでしたが、今回は密室で少人数。
    更に、ストーリーも謎ときもオーソドックスなミステリー。
    百鬼夜行シリーズで、初めて先が読めた内容で、
    読んでいる間はなんだかちょっと物足りない感じだった。

    ところが、読み終えてストーリー場面を繰り返し思い出してみると
    大きくて怪しげな洋館や、少ないけれど個性的な登場人物・・・
    様々な場面もとても魅力的で、満足感が膨らんでくる。

    江戸川乱歩のドラマを見た後のような後味。
    流石です☆

  • ひさーびさの再読。
    あれ、これいけんじゃない、伯爵と関君でいけるよね、と。

  • 関口くん頑張った…走る関口くん初めて見た笑 関口くんも自力で真相に…結末もとても哀しかった。認識の違いが産んだ悲劇。相変わらず京極さんは大きな仕掛けを鮮やかに扱う。

  • 勘の良い人なら序盤で犯人と動機を看破できます。あの関口くんでさえ看破できた事件なので。これは京極堂シリーズの中では一番シンプルな話ではないかと.....この事からやや期待はずれと思う方もいますが、これはこれでなかなかの読み応えのある一冊でした。楽しみ方としては、読者=関口くんとして楽しむが一番かと。最後にスッキリと憑き物も落とされますので。

  • 犯人とある程度の動機は、早い段階で予想がついた。
    展開もそれほど意外性のあるものではないが、関口以外はそれほど暗くないので読みやすかった。
    仏教、儒教と哲学についての論議は興味深く、ストーリーよりそちらのほうが印象に残った。

  • とてもかなしい話だった。犯人の予想は早くからついていたけども、どうしてこんなことをやってしまったのか、彼の言動からはまったく予想がつかなくて、読み進めるうちにその理由を知って、とてもやるせない気持ちになった。彼がやったことはたしかに悪いことであって、でもそれをわからないということは、だれに問うことができるのだろう。はっきりとこのひとが悪いんだという登場人物が百鬼夜行シリーズにはあんまりいないけど、彼はその中でもとても曖昧なライン上にいるひとじゃないかなあと思う。
    関口君が京極堂に対して「救い」というものを求めていたけども、京極堂は人間は人間を救うことなどできないと一刀両断する。この展開だと、わたしも「救い」というものが欲しくなるわけで、でも京極堂のいうとおり人間は人間を救うことなどできないという無力さをはっきりとこの物語の外側から感じ取ってしまった。そのぶんつらかった。

    (752P)

  • 榎さん出ずっぱり!?と興奮したものの、視力が失われてるんじゃん。態度は相変わらずだけど行動に制限かかる感じがずるい…。もっと全面的に出張っちゃって破壊的攻撃的行動で愉快にさせて欲しかった。
    今迄読んだ百鬼夜行シリーズの中で一番読みやすかったし結末が見えやすかった。しかし心の座りが悪くなるのは変わらない。

  • 白樺湖畔の「鳥の城」を舞台に、5人も続けて新婚初夜に花嫁が殺害される。

    単なるミステリではなく、林羅山とハイデッガーの共通性、本来の仏教にはない儒教的習慣を多分に取り入れた日本仏教の特殊性など、ペダントリな要素を楽しめる作品です。

  • 塗仏では、複数の話が絡み合って頭が混乱したけど、これは単純でかなり読みやすかった。

    ストーリーは単純だけど、深い。

    常識とは。

  • 初夜の度に命を奪われる伯爵の花嫁。
    犯人探しは意外と楽。

著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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