蝉の羽 薬屋探偵妖綺談 (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061823273

感想・レビュー・書評

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  • いつもの薬屋っぽくなかったというか、普通のミステリっぽくて残念。もっととんでもない動機とかの方が面白いのに。
    新キャラの刑事さんはかなりいいかんじでした。

  • 楽園は想像力の数だけあるのだそうです

  • 薬屋探偵シリーズ10。
    トンネルを隔てたとある村でおこる事件に挑む話。このあたりからシリーズ佳境らしいんだけど、、、まだ見えてこない(笑。

  • 黒地に白とオレンジはあたしもすきです・・!

  • 薬屋シリーズはのめりこみます。個人的一番は「白兎」

  • 白兎〜に比べて、妖怪の要素が強いように思いました。<br>
    終盤、話が坂を転がるようにして展開していったので、理解しがたい所もありながら、あたしの理解できる範疇を越えていることもあって、飲み込めていないという状態のまま、読み終わってしまいました・・・。<br>
    それにしても、薬屋シリーズは、気に入っていた人が死ぬか、犯人かのことが多くて読み終わった後ちょっと悲しいです。気に入っていた人物が死ぬと続き物などは読めなくなるたち(^^; 某イギリスの魔法使いやどこだかの吸血鬼の話などは途中で放置(笑)<br><br>
    読了日:05.08.31

  • 今回は初めてリベザルがかわいいと思いました。普段はなんとも思わないんですけどね。座木さんの出番が非常に少ないのが残念です。

  • *登場人物*<br>
    <table>
    <table border="0">
    <tr><td><font size="-1">深山木秋</font></td><td><font size="-1">妖怪。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">座木(ザギ)</font></td><td><font size="-1">イギリス出身の妖怪。妖精の一種。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">リベザル</font></td><td><font size="-1">ポーランド出身の妖怪。精霊の一種。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">和久井文隆</font></td><td><font size="-1">依頼人。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">小豆・朱郎・信吾・嵐丹</font></td><td><font size="-1">和久井の生活協同者。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">紫陽花</font></td><td><font size="-1">和久井の生活支援者。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">松壕</font></td><td><font size="-1">退職後一人暮らし。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">柏原</font></td><td><font size="-1">夫が半年前に死去。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">徳倉</font></td><td><font size="-1">食料品店経営。孫が四ヶ月前に死去。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">川中</font></td><td><font size="-1">夫が三ヶ月前に倒れる。夫人は行方不明。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">赤馬</font></td><td><font size="-1">郵便配達員。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">片桐</font></td><td><font size="-1">和久井の大家。</font></td></tr>
    <tr><td><font size="-1">悠奇友紀</font></td><td><font size="-1">雑木平交番の警察官。</font></td></tr>
    </table>
    <br><br>
    <p>《story》<br>
    植物に取り憑かれたかのような、不可解な姿を晒す遺体。<br>
    寂れた山村で連続して起こる事件の真犯人は?<br>
    妖の仕業か、まやかしか。<br>
    真相を突きとめるべく依頼を受けた、秋、座木、リベザルの薬屋三人組が現地で見たものは!?<br>
    人は容易く孤独に馴れる。<br>
    しかし楽園は、想像力の数だけある。<br>
    シリーズ、節目の第10弾。
    </p><br><br>
    怜の好きな言葉・シーン<br><br>
    秋=秋 り=リベザル 悠=悠奇 和=和久井 紫=紫陽花<br><br>
    <p>
     秋  「顔に出すなら口に出せ。口にしないなら顔に出すなと言っている」<br>
     り  「よく分からなくなりましたっ」<br>
     秋  「聞こう」<br>
     り  「俺、人間は身近な人が死んだら哀しくて、<br>
        だから御通夜をしたり御葬式をしたりして別れを惜しんでるんだと思ってました」<br>
     悠  「人間は?」<br>
     り  「あ! いえ、えっと、一般的にって意味で。別にだから俺が違うとかじゃなくて」<br>
     悠  「違う?」<br>
     秋  「自分は哀しいって事だろ」<br>
     り  「俺だって、会って一日しか経っていなくても、小豆さんと信吾さんがいなくなったのは哀しいと思うのに、<br>
        皆、何もなかったみたいに和やかで」<br>
     秋  「名残り惜しんでるよ。<br>
         通夜は、遺された者達が故人との思い出を語り合う場所なんだよ。<br>
        それが和やかなのは、その人との生前の思い出が和やかだからだ」<br>
     悠  「父親が酔うとよく言うんだ。通夜が宴会になるような生き方をしろって。<br>
         俺はいつも、息子の不幸を肴に大酒飲む気かよって答えて。<br>
         大事な人と、楽しい思い出を沢山作れって言いたかったのか」<br>
     秋  「寿命が短い人間だからこそ、一分一秒の記憶を大事にする。<br>
         楽しい思い出を集めて見送るんだ。名残り惜しむのは哀しい所為だけじゃない」</p>
    <br><br>
    <p>
     紫  「止めて。他人なんか頼らない。河清に依存なんて死んでもしない」<br>
     悠  「子供が一生懸命探した花を無下に払い捨ててまで守るようなプライドなんですかね、その自立心」<br>
     秋  「お姉さん、算数は好き?<br>
         ある所に牛飼いがいた。牛飼いには息子が三人いて、どれも既に一人立ちをしてささやかな牧場を開いていた。<br>
        ある日、牛飼いは病にかかり、自分の命がもう長くないと知ると、息子達を病床に呼び集めてこう言った。<br>
        『儂が死んだら儂の十七頭の牛は全てお前達に譲ろう。<br>
        長男には半分、次男に三分の一、末っ子には次男の更に三分の一だ』。<br>
        さて、誰が何頭貰えて、残りはどれだけでしょう?」<br>
     和  「意地の悪い問題だぜ」<br>
     秋  「この話には続きがあるんだ。『これでは上手く分けられない』。<br>
         三人が頭を悩ませている所に、隣の家に住む男が通りかかった。<br>
        男は事情を聞いて『じゃあ、オレの牛を一頭貸してやろう』と、連れていた牛を彼らに手渡した。<br>
         抜き打ちテストだ、リベザル」<br>
     り  「は、はい」<br>
     秋  「借りた牛を入れて、全部で何頭になった?」<br>
     り  「十八頭です」<br>
     秋  「長男は半分、つまり」<br>
     り  「九頭」<br>
     秋  「次男は三分の一で」<br>
     り  「サブロク十八だから・・・・・・六頭です」<br>
     秋  「復習問題。末っ子の取り分は六分の一でなく」<br>
     り  「九分の一!」<br>
     秋  「ではその数は?」<br>
     り  「二頭です」<br>
     秋  「正解。<br>
         長男は九頭、次男は六頭、末っ子は二頭。合計すると十七頭。<br>
        隣の家に住む男は、余った一頭を連れて帰って行きました。めでたしめでたし」<br>
     和  「え? 何で?」<br>
     秋  「そういう事だよ」<br>
     和  「何が?」<br>
     秋  「誰にも頼らず一人で頑張って、困難が生じても全て自分で解決する。責任感が強いんだってね。<br>
         人間が独りで生きるなんて、中々出来るもんじゃない。凄い偉い立派」<br>
     紫  「馬鹿にしてるの?」<br>
     秋  「まさか。<br>
         だけど、どうしても行き詰った時に、もし誰かが手を差し伸べて、それで皆が幸せになれるなら、<br>
        助けて貰う事は決して罪悪じゃない」<br>
     和  「他人に甘えられたら迷惑だろ。頼られたら鬱陶しくて、割に合わない感謝の言葉なんか重いだけだ。<br>
        それなら一人で悩んでる方がマシだよ」<br>
     秋  「迷惑?<br>
         隣のおじさんは、迷惑だなんて思ってないよ。だって何も損してない。近所の子供と立ち話をしただけだ」</p>
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著者プロフィール

茨城県出身。芝浦工業大学工学部機械工学科卒業。1999年『銀の檻を溶かして』で第11回メフィスト賞を受賞しデビュー。著作に、デビュー作を始めとする「薬屋探偵」シリーズ、「ドルチェ・ヴィスタ」シリーズ、「フェンネル大陸」シリーズ(以上、講談社)などがある。2019年5月に「うちの執事が言うことには」が映画化された。

「2023年 『雨宮兄弟の骨董事件簿 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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