- Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061823365
感想・レビュー・書評
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「みんな、ただ生きているだけだ。ただの人間だ。特別な存在など誰一人いやしない。俺達が生きているのは、ただの現象だ。雨がふったり、雪がふったり、風が吹いたりするのと、なにも変わらない。人間なんか、宇宙のゴミだ。虫けらだ。それを認めることができないから、自殺など考える。自殺という行為は、自分の人生に意味や価値を見いだしたい人間の思い上がりだ。」第7作目。個人的にはシリーズ最高傑作。名探偵の推理か、透明人間が存在するか、いずれにしても楽しめる作品。
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おお、浦賀和宏だ。こんな話はたとえ思いついたところで普通は書かないだろう。最後の数ページの真相?に至る場面は、ぐいぐいと引き込まれた。この作者ならば必ずどんでん返し、それまでの世界観をひっくり返すような結末を用意しているはず、と思ってはいたが。なるほど、そう来たか、と。
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安藤直樹シリーズ7冊目。シリーズ最終作?
著者らしくSF、ミステリー、青春とジャンルミックス。
著者らしくない(わりと)平和な解決。
シリーズでは一番ミステリー要素強め。
こんな結末も個人的には大好き。
物語は非常に面白いが、シリーズ最終作としては不満が残る。
『萩原重化学工業連続殺人事件』etc、今後の展開に期待!!
「私がここにいることも、あなたと出会ったことにも、すべて意味がある」 -
安藤シリーズ。
飯島と,自殺未遂を繰り返す彼女の話。
館ネタとかミステリとしてもかなりの大技炸裂。
で,安藤は何のんきにビールとか飲んでるんだ!?
前回のアレはどうなった? -
久し振りに安藤直樹ネタ。
面白いは面白いが、ただ、始めの頃(「記憶の果て」とか「記号を喰う魔女」とかの頃)のパワーが無くなってきているような気もしなくもない。
あの狂った世界はどこにいったんだろう。
透明人間だけじゃちょっと物足りなかったかも。
自殺未遂を繰り返すとか、ありきたりだし。
建物の仕掛け自体は奇抜で、ぶっ飛んでて楽しめたが。
03.10.20 -
安藤直樹が絡むシリーズですが
メイン人物は飯島ゆえに
あまりタブー要素は出てきません。
え?出生部分がタブー?
あんなのまだ序の口ですってば。
飯島とその彼女が出くわす事件は
まあそれはそれは彼らしいグチャグチャドロドロ
血液ドッピューッ!!な過激なものであります。
もう定番の行事なので
私は動じなくなってしまいましたが
苦手な人は注意が必要です。
今回の
事件はあまりひねりはなく
素直なままの犯人です。
まああれだけ殺されれば
絞られますしね。
数少ない、
最後だけは世紀末表現が
無い作品です。 -
安藤君シリーズ。だけど今回は、このシリーズにずっと付きまとっているもどかしい謎部分がほとんど絡んでこなかった。それどころか、シリーズキャラクターとしての安藤直樹の存在感が妙に薄いぞ(笑)。「飽きた飽きた」と散々言ってはいるけれど、前回の話のあといったいどうなったんだー、と叫びたいくらい、かなり別物の物語。なのに(なので?)かえって読みやすい内容になっていた気が。この一冊だけ読んでも大丈夫なくらいかも。もちろん、最初から全部読んでいるに越したことはないのだろうけどね。
今回は本格度高め。きちんきちんと伏線が張られていて、解明も論理的。ストーリーの方もかなりテンポよく読めて、どきどきする展開。これはかなりお薦め、かも。少なくともこのシリーズ中では、「記憶の果て」と並ぶ面白さ。単品でも読めるというのはポイント高い。しかし逆に、今までのシリーズとしての展開を楽しみたい人には不完全燃焼だろうな。
最後の「透明人間」に関する解釈部分が良いなあ。謎のままで終わっているとも言えるけれど、この部分が一番好き。 -
現存する安藤君シリーズ最新作(最終作?)
いつもの安藤君シリーズと違いすぎて、なんだか肩透かし。
前作がアレすぎたので、とりあえずお茶を濁すつもりでこれを書いたのかな、とか穿った見方をしてしまう…
まぁとりあえず飯島君彼女ができてよかったね。
願わくば安藤君シリーズの続きが出ますように!
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2006年3月15日読了
著者プロフィール
浦賀和宏の作品





