ネジ式ザゼツキー (講談社ノベルス シC- 17)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061823419

感想・レビュー・書評

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  • まだまだいける。

  • 医者兼探偵の主人公にネジ式ザゼツキーというわけのわからない夢の話を延々とする患者。しかし、その夢にはとんでもない事件のヒントが隠されていた!衝撃の1冊。これを読み始めたら、あなたは今夜眠れない。

  • 相変わらず突拍子のない話からえらいもんが生み出されてます。面白かった。にしても御手洗氏、落ち着きがあるように見受けられます。そもそも彼が一人称で語ることが珍しいんだよな。日本だと語り手石岡君だし。

  • ここ数年の御手洗シリーズの中では最も出来がいい。2部構成になっているが、作者が「前衛的」と表現している展開には脱帽した。作中作のインパクトが強く、いつまでも心に残る。読み終えてしまうのが勿体無いと思うくらいの面白さ。傑作。

  • ものすごい奥深いお話でした。いつも島田さんの作品の背景には驚きが隠せないです。いったいこの人は何者なのでしょうか?すごすぎます。

  • 【ストーリー】<br>
    スウェーデンのウプサラ大学で脳の研究を行う御手洗(ミタライ)に引き合わせられた記憶を失い続ける男、エゴン・マーカット。<br>
    エゴンには特定の時期までの記憶はあるのだが、それ以降の記憶は記銘されず常に失われ続けると言う。<br>
    御手洗の病状観察によると、その時期に彼の身に重大な事件が起こったことは確かなようだ。
    エゴンは今の生活に不満はないが、どこかは分からないが自分が帰るべき場所があるという焦燥感から逃れられないと言う。<br>
    エゴンの唯一の作品である奇妙な童話『タンジール蜜柑共和国への帰還』の現実離れした内容と、エゴンの肩甲骨に残る翼の名残のようなふくらみから、
    御手洗は何を読み取るのか・・・?!<br><br>

    【感想】<br>
    久々に、御手洗シリーズの初〜中期の要素がふんだんに詰まった作品で嬉しかったです。奇妙な謎、猟奇的犯罪の香り、ファンタジーの中から現実の出来事を推理で拾い上げる作業、全てがエキサイティングでした。多少偶然の作用に頼ったり幕切れが一部あっけなく感じたり色々ありますが、こういう雰囲気が、大好きです!!<br>
    何がすごいというのではなくても(一般ウケはしないかもしれませんが)、もう発想や話の運び方全てが、ファンの私にはツボなんです。<br>
    作品の途中からは、止まらず一気に読み上げました。最初の方にある作中人物の創作による童話は、毎度長すぎる気もしますが、見ただけの楽しみはありました。<br>
    面白かったです♪ちなみにもともとは横浜で御手洗が同居人の石岡君のサポートを得て探偵をするシリーズなのですが、御手洗が一人で海外に進出してからは、海外サイドと日本サイドに分かれてしまっています。(日本の過去の事件を紐解くときはコンビですが)この作品においても石岡君は名前も(?)出てきません。<br>
    それが最近は残念だったのですが、この作品では全く気にならずにのめりこむことが出来ました♪いや、石岡君のことを忘れたわけじゃないんですが・・・・(笑)<br>
    個人的にはこの調子のものを今後も期待しています♪♪

  • 高校のときにタイトルに惹かれ読んだ。とにかくすごかった。縦書きであったり横書きであったりした。もう一回読み返すと思う。

  • この奇想を纏め上げた手際は本当に凄いと思う。が、個人的には最初の「タンジール蜜柑共和国への帰還」は、物語的には面白かったけどそれを謎解きするのはどうかなぁと思った。こんなのわかんないって。
    でもそれが終わってからの実際の事件の謎解きはさすが御大といった感じ。不思議な状況が次第に解きほぐされていく過程は素晴らしい。

  • 突飛な謎と合理的な解決。作者がもっとも得意とするパターン。「なぜ、死体の首にネジが埋め込まれていたか」に対する答えには、なるほどと膝を打つ解答が用意されている。ただ、それ以外はといえば。『タンジール蜜柑共和国』に書かれた奇妙な描写の数々に対する答えは、結局は事件と何の関係も無いし、その答え自体「だから、なに」で終わってしまう。『眩暈』のそれが深くストーリーと結びついていたのとは対照的。実際の事件も、最後はえらく唐突に終わってしまうし。読者置いてきぼり、な感じは否めない。

  • とりあえず、縦書き横書きが混在していて眩暈をおこしかける。横書きの文章が、右ページから左ページへ流れていくので、目が疲れた。
    中盤の英語文のための横書きなんでしょうけれど。
    これが最初の感想です。
    さらに途中で視点がころころ変わるのでちょっと置いてけぼりになりました。

    童話部分を解読していく過程はスリリングで非常におもしろかったです。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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