四季・冬 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1588
感想 : 141
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061823631

作品紹介・あらすじ

天才科学者真賀田四季の孤独。両親殺害、妃真加島の事件、失踪、そしてその後の軌跡。彼女から見れば、止まっているに等しい人間の時間。誰にも理解されることなく、誰の理解を求めることもなく生きてきた、超絶した孤高の存在。彼女の心の奥底に潜んでいたものは何か…?「四季」4部作ついに完結。

感想・レビュー・書評

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  • 真賀田四季の孤独な100年。
    天才の完璧な記憶のシステムは時間の概念を超越する。
    それが断片的にかつ不連続で再生されるために起こるわかったようでまるでわからない、なのに不思議な清涼感。
    森博嗣・ザ・ワールドとしか言いようがない。

    犀川のことが実は好きだったのに自制していたなんて人間らしいこともするんだね。

  • 天才を書く森さんが天才だよなぁと思いながらの四季シリーズラスト作。最後の伏線回収は特にぞわっとしました。またすべてがFになるから読もうかなぁ。

  • とうとう、4つの季節が過ぎ去った。
    季節が進む度に、真賀田博士が成長するにつれて、現実と仮想空間が混ざり合い、溶け込み、夢と現実が一体化する。
    でも、どちらが現実か、などと決めるのもナンセンス。

    生きること死ぬこと、その区別はどこにあるの?
    自由に思考する、という事を考えさせられる。なんだか、胸が痛む。

    そう、言葉にならない感想しか抱けない。
    この物語、全ての人物が真賀田四季博士が構成する人格なのでは?という疑い。
    私が知っている時から8年が経過していた。
    物語が与えるのは、幻想?それとも…

    四季シリーズを通しての評価は5。
    真賀田博士に魅入られた人々の末路。私はどうなのだろう?才能が認められのは嬉しい、しかし、彼女の前で正気でいられる自信などない。生まれた瞬間に決められた運命、あるのでしょうか?

  • すべてはFになるで初登場した四季。その物語が終わる。天才の片鱗を少しでも見ることができたが理解はしがたかった。

  • 天才ゆえ孤独になっていく四季。

    四季のこと慕う人は沢山いると思うのですが、対等に寄り添う人となると、四季の場合は難しいです。

    次の話に繋がるみたいなので、次も読んでみます。

  • 百年シリーズがつながった!すごい!!思いのほか近いつながりだった。
    記憶が劣化しないと、観念上は過去と現在は同じものとなり、時間という概念はなくなる。面白い。

  • 難しくてため息が出たけど、好きなシリーズだった。

  • 再読。四季の心の深層に近づくほど、彼女がわからなくなる。孤独は美しい、でも孤独はやはり悲しい。他人に干渉されて自己を形成し生きていく、そこに自由はないのかもしれないけど、その不自由さが安心なのだとわたしは感じる。

    2020.08.31

  • 既読
    文庫版

  • ちょっと散文的に過ぎるかなぁ。
    わかりにくい。

    「秋」がわかりやすかっただけに。

    あ、100年シリーズってのもあるのね。そっち読んだ方がいいの!?

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著者プロフィール

森博嗣
作家、工学博士。一九五七年、愛知県生まれ。一九九六年に『すべてがFになる』(講談社)で第一回メフィスト賞を受賞しデビュー。以後、続々と作品を発表し、人気を博している。小説に、「スカイ・クロラ」シリーズ、「ヴォイド・シェイパ」シリーズ、『イデアの影』(以上、中央公論新社)、S&Mシリーズ、Vシリーズ、Gシリーズ、Xシリーズ、M&Rシリーズ、Wシリーズ(以上、講談社)、『暗闇・キッス・それだけで』(集英社)など。小説のほかに、クリームシリーズ、日々シリーズ(以上、講談社)など多数の著書がある。

「2023年 『新装版 スカイ・イクリプス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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