Ave Maria (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061823709

感想・レビュー・書評

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  • 『原罪の庭』をどう乗り越えたか、親友にどう伝えたかが主題の本作。

    蒼の父親、他にもやらかしてそうだなぁ。。。
    今後、どうなるだろう。。
    蒼は基本、「また会おうね」スタンスだけれど。

    もっと先の時系列を読んでしまっていたのだけれど
    彼の葛藤には全然気づかなかった。

    保護者4人のそれぞれの行動が微笑ましい。。。

    親友であるカゲリがどうしてそこまで蒼と親しくなったかいまいち掴みきれていなかったけれど
    今作でその断片は掴めたかもしれない。

    良い意味で距離を置く、という手段をとれる子なのだろう。。。

  • 原罪の庭の続編になる作品。原罪の庭が綺麗に終わったせいか、この作品は蛇足に感じてしまった。
    二十歳過ぎの男の子が年不相応に幼いのは、実は内面でこう揺れているから、というのを書きたかったせいで生まれた作品なのかなと。
    私は蒼と京介の関係性が好きで、年をとったとしても人間、甘えたり甘えられたりはそう変わらないと思うから、この作品で劇的に関係性を先に進めようとしている所に違和感を感じてしまった。
    香澄の親友となる翳も好きだったが、特別だった京介の立ち位置に、同じように特別として位置してくるのは複雑。。
    そんな簡単に入れるんだと思ってしまった。

  • 翳は当分彼女できない

  • 桜井京介シリーズ番外編の蒼君編。
    蒼君のみの視点で進行していく物語は切ないですが、読後感は悪くない。絶対に、「原罪の庭」を読んでから読みましょう。

  • 蒼からどうしても一歩引いてしまうのは、彼の無垢さや一生懸命さにどうにも胡散臭さ(もっと言えば作者の贔屓というか願望)を感じてしまうからだったのですが、そういう読み手の違和感、すわりの悪さに敢えて真っ向から喧嘩を売る作者の、一冊分掛けたこれでもかというほどの説得にやむなく納得させられた気分。神様がそういうのなら、そういうのもありなんだろうなと。
    逆に言えば、そこまでその世界を作り上げてようとする読み手と作品に対する誠実さは、やはりいくばくか感心せずにはいられないわけで。

  • ブックデザイン / 熊谷 博人
    カバー写真 / 半沢 清次
    カバーデザイン / 岩郷 重力

  • 『Ave Maria』はこの5作目の『原罪の庭』で明らかにされた内容を踏まえた番外編とのことです。ネタばれ的ですが、題名の『Ave Maria』は Schubert の曲に纏わるものです。蒼は『Ave Maria』を旋律だけ知っていて、曲名を知らないのですが、親から歌を何度も聴いているのにそんなことが果たしてあるのかどうか。音楽音痴の私でさえ、曲を聴いて題名は『Ave Maria』だと判ります。

    ただ、この『Ave Maria』、私も確かに宗教歌だと思っていました。この辺りは蒼と一緒の勘違いですが、最近では平原綾香やSarah Brightman が歌っていたりするので、日本語や英語で耳にすると、歌詞はあんまり読んでいないですが確かに宗教歌という雰囲気ではないです。

    作品はと言えば、ミステリに関してはあまり重要視されていないと思います。『原罪の庭』からの蒼の成長と苦悩を描いた、という作品と思います。

    気になるのは、軽く Boys Love 系作品に仕上がっています。蒼と翳の関係は、良い友達や強い信頼関係というよりも、さすがにちょっと気持ち悪い、という感じですね。私の様な30過ぎた男性が読む作品では無かったかなあ、という感じはしました。

    作者も始めに書いていますが、『原罪の庭』を読んでいることが前提作品です。また、男性向けではないかも、と今までも書いてきましたがこれが一番そう思います。

    蒼の成長過程に興味がある人には良いのではないかしら、くらいに思いました。

  • 封印された過去が蘇り、血の惨劇の真相が今、語られる!
    『原罪の庭』の薬師寺家事件に再び迫る!
    血塗られた薬師寺家事件の惨劇から14年。時効の完成を目前にして、唯一の生存者である蒼こと薬師寺香澄のもとに謎めいた封筒が届く。カードにはただ一言「REMEMBER」。そのことばに急き立てられるように記憶をたどる蒼の脳裏に、やがて明滅する過去の映像、耳に流れる旋律。
    『原罪の庭』の真相に新たな光を与える建築探偵番外編

  • 『原罪の庭』の続編的位置付けのおはなし。
    多少強引だったしご都合主義だとは思ったけど、物語りはハッピーエンドがすきなので、よかった。

    ……前前からなんだけど、登場人物(特に蒼?)の科白の語尾に頻繁に付く「ッ」が引っ掛かる。「~だよッ」みたいなの。これ、苦手。

  • ずいぶん前に読んだ本。

    建築探偵桜井京介シリーズ番外編。

    「REMEMBER」と書かれたカードが届く。凄惨な記憶をよみがえらせ自己と向き合うことになる蒼。
    蒼が主人公だとどうしてもせつない感じになってしまう。
    保護者たちが心配そうにうろうろしてんのが可笑しい。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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