子どもたちは夜と遊ぶ(上)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 224
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061824294

感想・レビュー・書評

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  • 2022/02/10読了
    #辻村深月作品

    離別した兄「i」とネット上で再会。
    再開するために「θ」は殺人の
    連鎖の片棒を担ぐ。
    重いストーリーと次回指名の童話の
    アンマッチが気味悪さを助長する。

  • サクサク読める感じではないです。重くて苦しい感じ。
    学生ならではの苦しみもありつつ、もっともっと重い苦しみもある感じ。
    読むの大変だったけど、進むにつれ止まらなくなっていきました。
    下巻もがんばってよみます

  • うわーー⁉︎ その人も殺しちゃうの⁇

    ある劇場型犯罪の見立て殺人が次々に起こる
    意外にも犯人は自らの素性を明かすけど、本心は?

    けっこうサスペンス
    なんとなく犯人像が見えてきたような、ミスリードされてるような…

    上巻でばら撒かれた伏線は、下巻で見事に纏められる予感

    “浅葱”って名前がキレイ

  • 作者らしいモラトリアム群像劇。虐待された過去を持つ青年、ネットの中でしか会えない生き別れた兄「i」、2人だけしか分からない符号で、交互に無差別連続殺人を犯す。
    ん、これってもしかして、、、という思いはあるが、まだ上巻なので、期待をこめて。ネタバレは見ない。

  • いったい私はいつ、子どもじゃなくなったんだろう?

    社会に出て、結婚して、娘を育てている今になっても
    心の中の隠れ家には
    相変わらず、我儘で、ないものねだりで
    誰かに「よしよし」と頭を撫でてもらいたい小さな私がいて
    時々気まぐれにひょっこり顔を出したり
    切実に手を伸ばしたりしている気がする。

    この本に登場する大学生たち、浅葱、狐塚、月子、恭司も
    世間的に見れば大人の年齢に達してはいるけれど、
    自分の中に抱えた「子ども」を持て余している。
    大学という蛹の中で、
    まだ「大人」としての形を成さない自分にもがき苦しみながら、
    か細い腕や爪先だけを、なんとか外に出そうとしているかのようだ。

    第二章冒頭に出てくる
    「アオムシコマユバチ」と「モンシロチョウ」の
    あまりに酷い寄生のエピソードが
    どうか、iとθの結末に繋がりませんように、と
    狂おしいまでに祈りながら閉じる、上巻。

    • 円軌道の外さん

      成熟したいって気持ちは
      常に持ってるけど、
      大人かと言われれば
      10代の頃と大して変わってない気がするし…

      子供の頃のピュア...

      成熟したいって気持ちは
      常に持ってるけど、
      大人かと言われれば
      10代の頃と大して変わってない気がするし…

      子供の頃のピュアな思いは
      捨てたくないって思うし、
      なかなか難しいですよね(^_^;)


      だけど
      大人になるっていうのは
      自分に対して
      どんどん純粋になっていくことなんだって
      ようやく最近
      分かってきたような気がします(^_^)


      何が欲しいかじゃなくて、
      何がいらないかが見えてくる。

      無駄なものを削ぎ落として
      潔いまでに
      核だけ。

      すべて掴みとるなんて無理で
      アレもコレも欲しがってたら
      本当に欲しいものが
      薄くなっちゃう。


      自分にとって何が大切かが、
      失敗をして
      経験を重ねて
      初めて見えてくるんですよね。

      子供のうちは
      それがまだ分かんないから
      アレも欲しい、
      コレも欲しいってなっちゃうけど、

      清らかで純粋なものを
      勝ちとっていくのが
      大人やと思います♪

      そのためには
      理屈で終わらずに
      自ら行動することが大事だし、

      孤独になることを怖れないで
      孤独を楽しめなきゃって思うし(笑)

      どんな時も
      他人を羨むんではなく
      敵は我にアリだと
      常に意識しなきゃだし、

      まだまだ道は遠いです(>_<)


      2012/07/10
    • まろんさん
      小学生、中学生くらいの時は
      20歳くらいの人は、もう立派な大人に見えて
      30台ともなれば、小さなことにくよくよ悩まずに
      自信を持って生きられ...
      小学生、中学生くらいの時は
      20歳くらいの人は、もう立派な大人に見えて
      30台ともなれば、小さなことにくよくよ悩まずに
      自信を持って生きられるようになるにちがいない!と思っていました(笑)

      でも、この歳になっても、頭の中は
      ほんとに子どもの頃とたいして変わってなくて
      実年齢と、精神年齢が離れていくほど
      こんなんで私、だいじょぶなのかしら?
      と、不安になったりします(笑)

      「大人になるっていうのは、自分に対してどんどん純粋になっていくこと」
      「無駄なものを削ぎ落としていくこと」という言葉は
      円軌道の外さんらしいストイックさで、見習わなくては!と考えさせられました(*^_^*)

      2012/07/11
  • うーん、落ちが分かっても読みたくなる作品だった。グロテスクな表現もそんなに気にならず
    、ちゃんとしている人に惹かれ、愛するちゃんとしてない人。登場人物みなさんが幸せになりますように。

  • 日常がだんだんと壊れていく様子が怖い。

  • 読み始めてから、これってミステリー小説なの?!と驚いた。辻村さんってこういう話も書くのね。しかも20代の頃に書いたの?!だからか、出てくる人物、その大体が大学生だったけれど、色々と生々しくて。
    誰が主人公とかなくて、色んな人物の視点から多角的に話が進んでいってそれが物語として組み立てられていく構成がよかった。月子や孝太、真紀、浅葱たちの心の葛藤に寄り添えることができた。久しぶりのミステリー、ページを捲る手が止まらなくて久々夜更かし。

  • なんというか、長編のサスペンスを見ているような感覚になります。

    しかし、重い...。

  • 裏表紙の解説からは恋愛要素も含まれているような書かれ方でしたが、それがあったのかどうかさえ分からない位ダークです。始めのフラッシュバックから既にその気配はありますが、読み進めるに従ってその気配は濃くなります。その中で「ぼくのメジャースプーン」に出てた秋先生に出会った時にはすごく懐かしくほっとしました。猟奇的殺人だけが描かれていたなら、途中で読むのをやめていたと思いますが、登場人物達のそれぞれの想いが私を先へと導いてくれました。

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著者プロフィール

1980年山梨県生まれ。2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。11年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、12年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、18年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞を受賞。『ふちなしのかがみ』『きのうの影ふみ』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『本日は大安なり』『オーダーメイド殺人クラブ』『噛みあわない会話と、ある過去について』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』『レジェンドアニメ!』など著書多数。

「2023年 『この夏の星を見る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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