レタス・フライ (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 897
レビュー : 110
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061824669

作品紹介・あらすじ

西之園萌絵が叔母らと訪れた白刀島の診療所をめぐる怪しい噂に迫る。(「刀之津診療所の怪」)長期の海外出張で訪れた某国の美術館で、"僕"が遭遇した不可思議な事件とは…?(「ラジオの似合う夜」)ショート・ショート五編を含む透明感に満ちあふれた九編収録。

感想・レビュー・書評

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  •  短編集の5作目。
    これまでの短編集とは違って、ゆったりとした印象。
    ショート・ショート的な短いものや、2段組ではなかったからか、すらすら読めた。
    その分ひっかかりも少なく、薄い感じ。

     とはいえ、冒頭の『ラジオの似合う夜』と最後の『刀之津診療所の怪』はめちゃくちゃ面白かった!
    やはり、長編シリーズの登場人物たちが出てくる話というだけでもう、ニヤニヤしてしまう。

     冒頭の話に出てくる人物たちは、これから読むVシリーズの面々なのでまだよくは知らないけれど、「あの方」の両親ということで、感慨深かった(四季シリーズを先に読んでいたので、読んでいるうちにあの人たちだとわかった)。

     そして最後の話は、萌絵ちゃん、睦子おばさま、恵美ちゃんが登場するから楽しみ!と思っていたら、オチにびっくり。オチがわかってみると、そうか、それで・・・なるほどだからかー!!の連続で、もう興奮しきり。コース料理の最後に、予想外に豪華なデザートが出てきたような、スペシャルな1作。大好き。

  • (収録作品)ラジオの似合う夜/檻とプリズム/証明可能な煙突掃除人/皇帝の夢/私を失望させて/麗しき黒髪に種を/コシジ君のこと/砂の街/刀之津診療所の怪

  • ショートショート、おもしろかったです。「私を失望させて」が一番好きです。
    「砂の街」は有川浩の「塩の街」にすごく似ててびっくり。
    刀之津診療所の怪!!!!
    この話が読めて幸せです。

  • 図書館にて。犀川先生ともえちゃんシリーズが読めて嬉しかった。

  • いくつか出ている他の短編集と、掲載作品がかぶっているものも。
    「刀之津診療所の怪」とか。

    シリーズものを読んでいるか、そうでないかで、登場人物にニヤリとさせられる瞬間の数が
    増減します。読んでなくても勿論楽しめます。それが短編集ですからね。

    シリーズ関係なく読めるオススメは、お化け煙突でしょうか。
    世にも奇妙な物語的結末。
    他の作品もここがイイ!!と具体的な場面よりも、作品全体に漂う雰囲気がふわーっと
    流れていって終わるような読後感です。

  • 短篇集第5段。 短いからこそのぼんやりした雰囲気。いろいろと想像できる結末たち。 いつもながらのファンサービスも。番外編的な要素も強い、短篇集だからこそできる遊びも楽しい。お気に入りは「お化け煙突」。まじかよ…まじかよ…まじかよ。予想の斜め上どころではなかった。 恒例のS&Mもいい感じ。最後の1ページはもの凄く素敵です。 「うん、ちょっと、諏訪野が故障中で」

  • なにげなく他の作品も読んだことが無いのに読んでしまって後悔です。シリーズものの人物が出てきているのなら、そちらを読んでからの方が楽しめたはずです。読んでから再読したいです。

  • あろうことか読んでいなかった

  •  随分前に出てて、買ったまま放置していた短編集。ショートショート五編を含めた九編。
     あっさりしていて読みやすいが、やっぱり森の話だよなと思う。ちょっとねここまで来たらもう森の本、買って読むの止めた方が良いんじゃないかと思われそうだけれど、森は森以上でも以下でもないよな、と。そろそろ(というか大分前から思ってたけど)何か新しい方向へ進まないと読者はついてこなくなるんじゃなかろうか、と余計な心配をしてみる。
     はっきり言っちゃえば飽きたんだけど。
     たとえば人物の会話とかね。森の頭の中の独り言を延々と読まされてる感じ。誰が何を言っても同じと言うか、味がないというか。しいて言えば凄く頭のいい人と頭のいい人とあまり良くない人の三人が会話してる感じ。
     名前が出てきたのは今のGシリーズに出てくるキャラのみ。
     どうしようか、一応ネタバレだし反転しておこうかしら。
     最初の話に出てきたのは「林さんと紅子さんと祖父江さん」だよな。X.Jが誰か分からない。シリーズで出てきた人かなぁ。ただこの話、はっきりと明記してはいないけど「イラクの核兵器」みたいな現実社会の話を混ぜ込んでいたので森としては異色だなと。
     ラストのお医者さんと若者ってのはもしかして「錬ちゃんと紫子さん」かな。彼らって萌絵ちゃんの伯母さんと関係あったっけ? 読み直さないと思い出せません。
     ところで、何でこのタイトル『レタス・フライ』なんだろう。

    06.05.14

  • 短編集です。
    森先生のショートショートも読めて、テンポは非常に良かったです。
    ただ、森先生のショートショートは、なんだか複雑でよく分からない。もやもやもやする。だけれども、そのもやもやは残り続ける。それ程の影響力。まぁ、いっか。

    「ラジオの似合う夜」
    カーラジオから流れる、ゆるやかな時間。きっと、優しいオーラ溢れるいい男なんだろう。彼は。頭がいいに違いない。でも、所謂、イケメンではないのだ。それでも溢れる知性と優しさは、女性を人を惹きつける絶対要素。

    「檻とプリズム」
    他人には見えない檻。気付いている人はきっと狂気の沙汰。多重人格のトリックを使われる時もあるので、注意をせねばと思う。
    人が人を殺めるのに、理由などいるか?大体、人の行動に理由などあるのでしょうか?

    「証明可能な煙突掃除人」
    なんだろう、回帰法かしら?それとも予言に見せるおまじない?
    “さぁ、笑ったのは、誰だ?”

    「皇帝の夢」
    生まれなければ、始まらない。生まれなければ…。生の瞬間は、光に溢れている。

    「私を失望させて」
    ちゃんちゃん。ってなオチでした。何のためとか、そういうのいいじゃない。そういう日常もあるのだ。

    「麗しき黒髪に種を」
    忘れられない光景というものはあると思う。周りの景色はぼやけているのに、ピンとがピタリと合う瞬間。不思議な夢想空間へと。

    「コシジ君のこと」
    いつかまで、さようなら。
    人の記憶の成せる技かなと感じてみたり。

    「砂の街」
    砂の街ってどんな感じなんでしょう。全てが真実のようであり、全てが虚構のようであり。想いが遂げられた瞬間に崩れてしまう。砂人形。その方が、好きという感情の真実味が増す気がする。

    「刀之津診療所の怪」
    閉鎖空間における、人の好奇心との比例関係を調べたい。お嬢様になってみたい、あ、頭のいいね。気品というのは、やはり、後天的なものですもの。

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著者プロフィール

森 博嗣(もり ひろし)
1957年、愛知県生まれ。作家、元研究者。名古屋大学工学部建築学科、同大学大学院修士課程修了を経て、三重大学工学部助手、名古屋大学助教授。名古屋大学で工学博士を取得し、2005年退職。学会で数々の受賞歴がある。
作家として、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、同作で作家デビュー。S&Mシリーズとして代表作の一つに。『スカイ・クロラ』シリーズは本人も認める代表作で、2008年アニメ映画化された。その他にも非常に多くの著作がある。

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