QED 河童伝説 (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061825178

感想・レビュー・書評

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  • 前の話で引いてしまったストーカー気質の彼がいきなり殺されてしまい驚きました。
    今回は前作から繋がって神山禮子の勤める病院に営業に来る製薬会社で起こる内紛が殺人事件の筋。
    タタル一行は相馬野馬追祭で偶然彼らに合う程度で事件とはほぼ関りがありませんでしたがその分蘊蓄語りがありました。

    御名形史紋とタタルの歴史に対する姿勢が違うことが二人の電話での会話でよく分かったことが今回は私の中で大きかったです。多分これからも登場するだろう御名形史紋がタタルとは別の視点で語り、話の層がさらに厚くなるのでは、と期待しています。

  • 今回は事件そのものはタタルは少ししか触れません。
    (そもそもタタルたちは事件の最終局面に立ち会いません。だけれどもその場面で序盤の補完がなされます)

    それと完全な解決を見ません。
    おそらく後々、何らかの形で
    タタルというか神山禮子あたりの前に牙をむくような
    予感はするのです。
    (これは強大な何かが…)

    事件は左腕が消失した殺人事件。
    なぜ左腕がないのかは後々明らかになります。
    それと同時に最後に思わぬ秘密も出てきます。

    意外だったのはかかしや河童のお話。
    河童に関してはかなりダークないきさつがあります。
    (ある部分を取り戻すために女性を…)

    でもまだ奈々はピュアなんだな。
    何のためらいもなく大きい声で…

  • 犯人特定の過程が今までと違って拍子抜け

    このシリーズいろいろ読んでみて必ず出てくるタタラ

    もうタタラ伝説タイトルで一冊出せば?

  • 事件パートは多少派手な事件。前回からの連動もあり続けて読むとよいと思う。ただ、推理小説として、事件自体には粗が見える。
    歴史パートは若干パンチが薄い印象。このシリーズを読んでいるとお馴染みの論旨展開で、衝撃は少ない

  •  なぜ河童はきゅうりが好物なのか。
     なぜ河童は金を嫌うのか。
     なぜ河童は優れた傷薬を所有していたのか。
     なぜ天神様、菅原道真公は河童とされているのか。
     そして、なぜ、河童は河に棲む「河の民」なのか。

     河童にまつわる数々の伝承の裏には、実在していたことすら糊塗された、悲哀に満ち満ちた河童の歴史が隠されていた――。

     伝承を「どうして」と疑問を抱かず、「そうなんだ」と鵜呑みにすることが、いかに愚かしいことか。そして「伝承」は、現代では「情報」を指す。伝えられた情報だけでなく、伝えられなかった情報にも意識を向け考えられるようになれば、きっと虚報に騙されることも誤報に惑わされることも抑えられるはず。

  • QED-13。将門つづきの設定で、視点は河童へ。人物がむやみにでてくるしとぶしで、ミナカタの話みたい。

    C0293

  • 罪なき人が殺められ、虐げられる。
    それは河童に隠された謎に繋がっていた!!
    連続殺人事件発生。真相は!?「QED」シリーズ第13弾!!

    河童が住むといわれる川で、手首を切り落とされた遺体が発見される。さらに片腕を切り落とされた別の遺体が川に浮かび、連続殺人事件の様相を呈してくる。同じ頃、相馬野馬追祭に来ていた棚旗奈々一行は、一人河童の里、遠野まで足を伸ばしていた桑原崇と合流。事件の真相が明らかになると同時に、河童に隠された悲しい事実も解き明かされていく……。

  • 殺人事件がひどく悲しく凄惨。
    正にタタル先輩の話す河童と呼ばれた人達と朝廷の人達との間に起こっていたような出来事。
    今も昔も変わらない。
    読後感がすごく悲しい。

  • 御名形氏のウンチクに対する姿勢が、タタルさんと異なることが、面白い。現実の事件との関係は、何だろう。

  • 今回は殺人もあった。
    しかし、タタルたちは事件解決に関わっていない。
    河童伝説のある場所で伝説と関係ない殺人がただあっただけ、に感じた。

    鬼や河童だと言って、人間としての存在を認めず、蔑むなんて残酷だと思った。

    天皇は今では清廉潔白のように見えるけど、汚さが優っていたがゆえに権力を手にしていき、そんな歴史の上に今の日本があるんだと思うと、なんだか切ない。

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著者プロフィール




「2023年 『江ノ島奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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