天帝のつかわせる御矢 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 196
レビュー : 32
  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061825291

感想・レビュー・書評

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  • 切間は出て来ないけど、金之助が出てきたので、私は元気です。

    (^ω^)おっおっ

    というのはおいておいて。
    『果実』を読んでから半年強、ようやく続編に取り掛かることができました。
    いきなりの序盤の展開に面食らいながらも読み進める。相変わらずのまほろの文体。果実でそこまで明らかにされていなかった(と思う)作品の現在の背景。そして現れる絢爛豪華(ルビ:ゴージャス)な『あじあ』、旧友(ルビ:とも)との再会、登場する一癖も二癖もある登場人物、『使者』(ルビ:めさじぇ)とのスパイ染みたやり取り……。そうそう、探偵小説(ルビ:ミステリ)たるものこうでなくっちゃ。このケレン味、この前時代的(ルビ:モダン)な道具立て、設えられた絶好の舞台、まほろの存在理由(ルビ:レゾン・デートル)…

    いつまで経っても事件が起きねえ!
    どうなってんだよ!
    しかし急にとある人物にビンビン死亡フラグが立ち始める。

    そして事件が起きてからは急展開。というか急にガッツリミステリになって、作中での謎がかなり分かりやすく纏められて(いやに親切)、さて、事件を解いてみなさい、とな。さっぱり分かりません!
    ここで既に峠を越す。これは…謎がこれだけで終わるのかしらんと思っていると、まあ当然事件は続くわけです。
    そして突入する推理合戦。
    それぞれの見解とその矛盾がぶつかって、徐々に止揚(ルビ:アウフヘーベン)されていく推理…。
    そして真実が明らかに!
    おお!なんとしっかりしたミステリなんだろう!そう、これ、これだよ!面白い!
    ちくしょう!あっちには気づいたのに!ミスリードだったか!
    全く、まほろにしてやられたぜ!
    あれ?でもなんかページ数がやたら残っているな…。

    と思っていたら最後に怒涛の超展開。
    余りの展開のはやさに物語から振り落とされる。
    そうだ…そういえばこんな話だった…。これがまほろや…。
    読後に残ったのは謎の徒労感…。これは一体何だったんだろう…。

    総合すると、面白かったのか面白くなかったのかよくわかりません。
    いや、面白かったんだと思います。最後以外は。
    とりあえず続きを読もうと思います。
    どうなる、まほろ。

  • 天帝シリーズ二作目。前作を読んでいた方がいいかも。

    慣れたせいか1作目より読みやすかったです。
    満州に逃れていた古野まほろが豪華寝台列車「あじあ」で日本に向かう旅の最中、殺人事件に巻き込まれる(巻き込む?)

    特徴である独特の文体が、時代錯誤な豪華列車でのセレブな旅という状況に合っていたように思います。
    この世界の政治情勢なども盛り込まれ、スパイや社会派の要素もあって物語の幅がさらに広がっていました。

    事件が起こるまでが長く、修飾だらけの言葉が溢れていて分量も多いのは前作と同様。
    重要な手掛かりの提示は結構あからさまで、情報が溢れかえって整理が大変なだけで難しい内容ではなかったかも。

    殺人事件の特異さや推理合戦も前作と同じでこれは楽しいです。
    事件の全貌とは別に、それぞれが抱える秘密も伏線として散りばめられているのもおもしろいですが、やはりそのせいでメインの事件に対して余計な情報が多すぎ、冗長になってしまったように思います。
    この冗長さが楽しかったりもするのですが。

    前作以上に鬱陶しくて気持ち悪いまほろとは対照的に、柏木がすごくかっこよくてこれからも活躍しそうなので楽しみ。

    まほろは容姿にコンプレックスがある自虐的で人見知りの性格ということですが、その割にはやることやってます。
    美少女の誘いに引く事なくがっつくあたり、本人が思っている以上に図太い神経な気が。


    ネタバレ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・












    由香里ちゃんはポニーテールでえくぼの素敵な美少女なはずなんですが、セリフがどうも年増なイメージ。修野嬢はそんなことないんだけどなぁ。

    金之助の推理が個人的には好きです。「オリエント急行」そのまんまですが、ストーリー的におもしろい。

    美紗さんの推理や二重人格もおもしろかったですし、胴羅さんも素敵。魅力的な脇役の面々が最後は文字通り一気に吹っ飛ぶのも衝撃的でした。

  • 前作から間をあけずに読んだせいか、大筋がほぼ予想通りに進んでしまったのがちょっと不満。それでも超豪華特急の世界にどっぷり浸って最後まで突っ走ってしまった。ラストのぶっ壊しっぷりはいっそ爽快!
    次の巻は明日までおあずけ。あぁ、禁断症状。はふう。

  • しかし自由だなこのシリーズ! なんでもありじゃねーか。
    読んでてどっと疲れるけど、面白くないとは決して言えないところがなんか悔しい(笑)

    これってオリエント急行殺人事件オマージュですよね、もちろん。

  • 日本語英語フランス語が入り乱れて疲れるんだけど、なれてくると寧ろもっと欲しがってしまうという恐ろしさ。
    推理に入ると一気に面白くなってくるんですよね。

    紅茶が飲みたくなりました。

    あと私がこの作品好きなところの1つに、登場人物がみんな知的で魅力的なところです。
    ミステリによくいる、何も出来ないくせにピーピー騒ぐ90年代ヒロインみたいな存在がいないので、読んでて気持ちいいです。

  • 終盤での転調、狂騒、大血戦、人がたくさん。
    まほろと柏木、満州から日本へ。
    列車内バラバラ殺人事件と第二の殺人。
    果実と同様の疑問と公理、探偵合戦、潰し合い。これこの型でいくんだな。
    事件発生まで半分弱ほどもかかる、だがしかしそれでいい。それがいいんだよ。

  • 天帝シリーズ、重たいナァ。
    読まなくては!と思っていた・・・

  • わたしは何を隠そう胴羅芳子が好きです。ええ、大好きですとも。まさかあんなにあっさりとこっぱっみじん死するなんて思いもよりませんでしたよ。肉片て!!一作目で好きだった瀬尾が首切り死体になったり、わたしの好きになる人はみんな死にますね。
    今回もギミックたっぷりで自分の知識のなさを痛感します~。この舞台装置からしてファンならわくわくものなんだろうな。前回に輪をかけてコアラが気持ち悪かったです。柏木テライケメン。
    あと由香里様それUFO

  • ルビが減ったのか、読み手が慣れたのかはわからないが前作より読みやすい。個人的に1番読みやすくまとまっており、わりとお気に入り

  • なんというか、本格心ニヤニヤです。

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著者プロフィール

東京大学卒。リヨン第三大学法学部第三段階専攻修士課程修了。元警察官僚。2007年『天帝のはしたなき果実』でデビュー。以後続く「天帝シリーズ」は、高校生、大学生を中心に熱狂的なファンを獲得。他著作に『絶海ジェイル』『背徳のぐるりよざ』『その孤島の名は、虚』など。

「2021年 『監殺』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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