QED~flumen~ 九段坂の春 (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061825444

感想・レビュー・書評

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  • 主要登場人物たちの中高校生時代の甘酸っぱい恋を交えた出来事。
    みんなが少しずつ知らないままに繋がっていることが書かれていました。

    五十嵐母娘はそのうち本編でも登場しそう。

  • 貴重な、主要登場人物の過去を扱った作品。
    実はつながり&過去の那智関連の事件について
    補完がなされておりやはりこの事件は根深いのだな
    ということを思い知らされます。
    (この時系列でも醜悪なやつはいます。もうね土地が腐ってやんのな)

    最初から切なさが爆発します。
    教師の形では測れない一人の理科教師。
    だけれども彼女は枠にはまることが嫌いだったゆえに
    結局は教師を辞めることとなります。
    (彼女もそう思うと因果があったのでしょう)

    そして夏の棚旗奈々、秋の小松崎良平…
    実はこれらの事件も少なからず関係があります。
    やっぱり彼らの恋も切ないものがあったのです。

    結局すべての線の大元は
    この物語から最後、退場します。
    でもきっと、どこかの作品で会うように思えて
    ならないんですよね。

    つながりが美しい作品でした。

  • 「卯の花は匂わない」というセリフを偶然にもラジオにて聞いた
    そしてこの本読みだしてこのセリフ 偶然か?

    そもそも短編集と知らずに読み始め 登場人物の若き頃の話と知り 登場人物がロンドしてた

    京極さんに似た雰囲気でした

     

  • シリーズのボーナストラックのような小説。
    登場人物も若く、甘酸っぱさもあり。

    気になったのは毒草士が出てきてから、こういう毒物があるのだ!というオチが多いのが気になる。ノックスの十ヶ条にも反しているのではないか笑。まあ実在する毒物を仮名にしているのだとは思うが。

  • 鎌倉宮、浅草寺、熊野灘……。封印された歴史に導かれ、哀しき殺人の連鎖を解く!!
    桑原崇の初恋を終わらせた謎とは!?「QED」シリーズ番外編!!

    千島ヶ淵の桜の下、花弁を握り締めて男が死んだ――。中学生の桑原崇は、聡明な女教師・五十嵐弥生に思いを寄せるが、ほろ苦い思い出を残して彼女は消え、崇の胸には一つの疑問が残った。それぞれの青春を過ごしていた、棚旗奈々や御名形史紋の周囲でも起こる怪事件。すべての糸が、一本に美しくつながるQED初の連作短編集。

  • 千鳥ヶ淵の桜の下、花弁を握り締めて男が死んだ―。中学生の桑原崇は、聡明な女教師・五十嵐弥生に思いを寄せるが、ほろ苦い思い出を残して彼女は消え、崇の胸には一つの疑問が残った。それぞれの青春を過ごしていた、棚旗奈々や御名形史紋の周囲でも起こる怪事件。すべての糸が、一本に美しくつながるQED初の連作短編集。

  • QEDの番外編。登場人物の青春時代を描くから「春」。今回は歴史薀蓄も薄めで、ファンなら楽しめるストーリーだった。一見さんお断り。


     河童で出てきたおじいちゃんが今回は歴史薀蓄を語る役だった。タタルはまだ中学生だからね。


     楠木正成がちょっと解説される。

    _______

     文庫版の解説が解説してた。だって作者本人が解説に参加してるんだからわかりやすい。

     それによると作者の高田さんはこの「九段坂の春」が一番好きらしい。様々な仕掛けを盛り込んだから楽しかったらしい。
     三島由紀夫の『豊穣の海』がモチーフになっているとのこと。読んだことある人なら似ていると気付けるそうだ。
     構成が春夏秋冬になっているが、陰陽五行説で言うと春=木、夏=火、秋=金、冬=水、であり、それぞれの章でそれを扱っているという。
     最後に、作者曰くこの九段坂の春のキーワードは「縁」だそうだ。それはわかる。

  • メインキャラクターの初恋を拾い集めた短編集。
    諏訪の神霊の後に読んだので、ちょうど話がリンクしていて、より楽しめた。

  • 短編集。
    最後につながった時、変な声出た。
    今までこのシリーズには日本の歴史の薀蓄に比重がおかれているイメージだったので、物語がつながったのが珍しいと思った。(すみません…)
    タタル先輩の苦い初恋にキュンときた。

  • だんだん話が繋がって展開されるようになってきたのか?

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著者プロフィール




「2023年 『江ノ島奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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