不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061825574

作品紹介・あらすじ

時計塔が修理されない上総園学園の二学期の音楽室。そこから始まった病院坂迷路と串中弔士の関係。歪な均衡を保つ学園の奇人三人衆、串中小串、童野黒理、崖村牢弥。そして起こってしまった殺人事件。迷路と弔士による探偵ごっこの犯人捜しが始まり、崩れたバランスがさらに崩れていく…。これぞ世界に囲われた「きみとぼく」のための本格ミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 探偵役の「雄弁な」表情が気になる

  •  久々に、本を一冊読み終えました。
     長かったー。すっごいちまちま読んでたから、全然、進まなかったけどなんとか読めた。

     相変わらず、西尾維新は西尾維新だった……としか答えようのない話で。
     これ嫌いな人は本当に嫌いなんだろうな! って思うんだけど、展開がまさかまさかすぎて、まあなんというかうん。

     この人はこうやって小説の定型を崩していくために生きているんだろうな……と思います。
     それがいいのか悪いのかはよくわからないけど、たまにはそんな小説もあっていいと思うんだ。

  • 「世界」シリーズ第2作目。今回は、感じるべきでないカタルシスを感じさせてしまう青春ミステリ。
    前作と比べ、登場人物にある種の振り切れた爽やかさがあり、読んでいて楽しかった。(前作のヒロインが登場するシーンでは、やはり色々思わされてしまうけれども)
    各タイトルの命名も秀逸。次作以降の展開が気になる。

  • 世界シリーズ2作目。
    ぼくの姉・串中小串は学園の奇人三人衆のひとりだ。
    動かなくなった時計塔の上から転落して「こぐ姉」は死んだ。
    首には絞められたあとがあり、明らかに殺された形跡が残されていた。
    犯人はいったい誰なのか?
    ぼくは病院坂先輩に協力して、犯人捜しを始める。
    物語の中心となる登場人物たちはみんな中学生だ。
    ぼくとふや子さんは、ついこの間まで小学生だった。
    だから事件はとても単純だ。
    子供っぽくて短絡的で、思いつきをそのまま実行したような犯行。
    少ない情報をもとに、論理的に進めていく病院坂の推理は面白い。
    物語がぼくと病院坂が真相に気づいたところで終わっていれば、これほど奇妙な印象は残らなかっただろう。
    ごくが語る事件の裏に隠されていた事実。
    崖村先輩が言っていたように、ぼく・串本弔士はまさに寄生虫だ。
    宿主に寄生し、宿主の行動をコントロールし、自分の利益になるように誘導していく。
    日常はえてして退屈なものだ。
    ぼくが囲われた世界から出る日は来るのだろうか。
    出来ればいつの日か、囲われた世界を壊し、ついでにぼく自身も壊してしまってほしい。
    そのあとで、ぼくがどうなるのか。
    見てみたい気がするのだ。

  • はじめての西尾維新。
    ちっこいひとつひとつのディテールはおもしろいんだけどなぁ。
    キャラクターの設定がいまいち活かしきれてないのと、ストーリー展開が平凡なのと、事件が始まってから冗長なのと…
    もっと単純なストーリーで細かいとこを描くことに徹すればおもしろいかもしれないなぁとおもいました。
    惜しい。

  • 動機が……。

  • そうきたか

  • 終盤にかけてペースがあがり、最終的に思ってもみない展開があり驚かされました。
    と、同時になんとも言えない気分になりました。

  • 時計塔が修理されない上総園学園の二学期の音楽室。そこから始まった病院坂迷路と串中弔士の関係。歪な均衡を保つ学園の奇人三人衆、串中小串、童野黒理、崖村牢弥。そして起こってしまった殺人事件。迷路と弔士による探偵ごっこの犯人捜しが始まり、崩れたバランスがさらに崩れていく…。これぞ世界に囲われた「きみとぼく」のための本格ミステリ。

  • シリーズ1作目を読んだのが10年前なのですが、登場人物はほぼ全員入れ替えだったようで、すんなり話に入っていけました。
    なんで今更これを読んだのかと言うと、この次の作品が某作品とちょっと似た構造をしているらしく(byニコニコ大百科)、そのために読みました。

    うーん…

    やっぱ西尾維新の作品は、当たり外れが自分の中ですごく激しい印象。好きな作品はこれだ!ってなるんだけど、ダメなのはもう徹底的にダメ。
    なんでダメなのかっていうと、例えば言葉遊びとかもちょっと気取ってるのがあると背筋が寒くなるし、掛け合いなんかも面白いと思う人もいるんだろうけど、やってることが単なるセクハラでしかないような場合も多いから、そういうのでげんなりしちゃうんだろうなあ。

    と言う訳で今回はダメな方の西尾維新でした。
    しかし、ミステリ部分は良く出来てるんだよなあ。なんだかんだミステリに批評的だったりして、そういうとこには魅力を感じる。最近「物語シリーズ」とかでただのラノベ方向に走ってるけど、やっぱミステリをもっと書いてほしいなあ。

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著者プロフィール

1981年生まれ。2002年、『クビキリサイクル』にて第23回メフィスト賞を受賞してデビュー。デビュー作を含む「戯言シリーズ」は若い読者に大人気となる。2006年刊行の『化物語』は〈物語〉シリーズとしてシリーズ化され、アニメ化・ゲーム化され様々なメディアミックスが行われている。矢継ぎ早に刊行するすべての本が常にベストセラーとなり、当代随一の「物語師」として活躍中!

「2014年 『「偽物語」PremiumアイテムBOX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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