パラダイス・クローズド THANATOS (講談社ノベルス)

  • 講談社 (2008年1月1日発売)
3.46
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784061825796

感想・レビュー・書評

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  • 事件を引き寄せるタナトス(死神)体質の兄と探偵体質の弟。美少年の双子と新米刑事が巻き込まれる殺人事件。なかなかのTHANATOSシリーズとなっているようです。
    圧倒されるのが、海洋生物についての広い知識と愛情。作者さんが、旧江ノ島水族館でモナコ水槽に心酔した気持ちをそのまま小説に持ち込んでいるのかな。それで、へえーと海洋生物の蘊蓄を読んでいたらいつのまにかミステリーになったのか、置いてきぼり。気がついたら密室殺人が起こっていた。知識を存分に発揮するため、舞台は海の孤島。水槽も充実。
    ストーリーを取り返そうと思ったのだけど、双子ちゃんの会話やノリが合わず。本格っぽいんだけど、消化できなかったです。
    ひょうもんだこの猛毒については、何処かで役に立つかもです。

  • 濃厚。

    その一言に尽きる(笑)。メフィスト賞らしいメフィスト賞。
    アクアリストと高校生の双子主人公たちが何よりも強烈ではあるが、全体的にぶれないキャラクターが世界観を構築していて独自の世界を貫いているので好き嫌いを選ぶ作品かもしれない。と思ったが、レビューを見る限りでは結構な人気があるようで驚いた。

    双子の描く世界が何よりも壮大なので付いて行くのが大変なのだが、それはたぶん彼らの世話役である高槻警部の気持ちと重なるものがあるかもしれない。
    「なんなんだこの恐ろしい双子」と思ったところで、それよりも汚いことをやらかしている大人たちに彼らを悪く云う権利などひとつもない。
    正しく本格ミステリに喧嘩を売った莫迦ミス、と思ったんだけど、怒られるかしら。

  • 推理小説家の集まる孤島クルーズでおこる連続殺人。

    そのクルーズゲストとして招かれた、次々と死を呼び寄せる死神少年と、その双子の弟である高校生探偵、そして2人のお付きの刑事が主人公。


    双子濃いなぁ(笑)
    予想の斜め上を行く回答篇で面白かった!トリックとかミステリ要素とかより、アクアリウム関連の知識の方が比重が高いという…(笑)

    終盤に向けて真樹天下かと思ったら、美樹が最初から最後まで無双してましたね。
    けっこう続編あるな!うれしい限り。

  • エンターテインメントらしい、メフィスト賞らしい小説。本格であり、脱本格。ライブ感で書く方のようなので、作者のノリについてこれる人向け(あと魚類・爬虫類・両生類が多少なりとも好きな人向け)かも。水棲生物の寄生は美しいが、哺乳類の妥協も悪くない。しかし「戦わなければ生き残れない」は不吉w

  • 面白かったです。
    死神タナトスくん・美樹と、高校生探偵・真樹の双子が良いです。高槻さんも面白い。
    絶海の孤島で起きる密室殺人…それよりも魚オタク美樹の復讐が怖いです。本格の推理作家だからってやってみよう!で人殺ししてはいけない、って当たり前だけど。
    ちょいちょい、バトル・ロワイアルやキル・ビル、ナウシカの原作が出てくるので笑ってしまって気が逸れました。バトル・ロワイアルも基本的にビートたけしと栗山千明ばかりだったけど…汀さん栗山千明お気に入りなのかな?ゴーゴー鉄球も書いてたし。。
    キャラが濃い推理小説は好みです。ラストは美樹の独壇場だったけど…ヒョウモンダコ。表紙のやつがここまで。。
    面白かったのでシリーズ続きも読みます。双子の闇も深そう。

  • タナトスシリーズ一作目。
    孤島、推理作家たち、双子、刑事、探偵、密室。本格の要素の中にひとつだけ混じる異質な存在、死を司る神タナトス。

    本格を弾丸で撃ち抜く死神と探偵の双子本格ミステリ!

    最終的には最強兵器が美しくかっさらうのです。探偵も刑事も関係ない。死神の所業。

    「密室は開かなければ密室とは言えない。」
    「本当に価値のある密室は開ける必要がない。」

    本格なんて、本格なんてと机を叩きながらも本格なこの作品にニヤニヤが止まらんわ。

  • 初めて読んだ作家さん。
    読み始めは作風についていけなくて、ちょっと焦った…
    刑事さんも双子もなんか軽いというかズバズバというか…びっくりしちゃったよ 笑
    でも慣れると楽しめるかな~

    でも終始双子が正反対とか言われつつ、二人とも二面性があってイマイチ特徴分かりにくいなって思ってたら双子の入れ替わり。これは正直分かりやすかったかなー
    で、これからいよいよ謎解きかと思ったらなんという展開‼斬新というかせこいと言うか、確かに本格ミステリを打ち壊す結末だった 笑

    あと美樹くんの魚オタクぶりも凄いな…
    最近江ノ島水族館行ったんだけど、昔はモナコ水槽あったんだ…ちょっと気になるな。

    何はともあれ、これシリーズものみたいだから今後どのような本格ミステリを展開してくれるのか気になるところ。

  •  孤島で起きた殺人事件を、死神と名探偵の双子が、解明しない話。

     面白かった! 双子の関係がとにかく、こう、胸の奥をかき立てる感じというか、つまり萌えました。
     寄生と停滞の関係。それは、妥協により完結した関係とも言えるだろうものなので、どうしてそうなったのか、これから変化はするのか、そういうのがとても気になる。

     双子に萌えて、ミステリなお話に燃える感じ。事件の方もわくわくしました。
     ずらりと入る美樹の魚蘊蓄も、彼の考え方と絡んでいるからか、視点主である高槻さんの合いの手が良いからか、とにかく読みやすくて、負担にならなかった。
     「予定調和が嫌い」と登場人物に言わせるだけあって、割り切れない人間関係がすてきだったと思う。
     続刊も楽しみ。

  • ★あらすじ
    双子の美少年兄弟の兄、美樹は、やたらと周囲の人間に理不尽な死を呼び寄せてしまう得意体質の持ち主で「死神」と恐れられている。
    その弟、真樹は、そんな美樹と兄弟であるがために、高校生名探偵になってしまった。
    そんなふたりと、お付きの高槻刑事は、あるミステリ作家の招待で、小笠原諸島の孤島へと出かけることになる。
    その孤島で、あえて美樹の存在に挑戦するかのような、連続殺人事件が起きる。

    ★感想
    双子の美少年、巻き込まれ体質の可哀想な刑事といういかにもな萌え設定ですし、偏執的とも言えそうな濃ゆい理屈と、とある分野における蘊蓄の連発、加えてテンションの高い文体ですので、ラノベの範疇に入るのではないかと思います。
    ”バーチャルネットアイドルタナトスきゅん”だけでニヤニヤしてしまったわw
    あと、面白かったのは、本格ミステリに対する、皮肉の数々でした。
    抜粋した部分なんて、爆笑しちゃったもん。
    ある意味脱本格を意図したのでしょうが、でも多分、汀さんて、本格をこよなく愛してるわよね(・∀・)

    とりあえず1冊読んでみてお腹いっぱいだけど、なんかまた読んでしまいそうな予感がします。
    このシリーズ、中毒性がありそうよ。

  • がちでくそつまらん。時間の無駄。キャラのテンションがきしょい。オタクのボソボソ独り言を延々と聞かされている気分。トリックも陳腐。

  • 2008年。第37回。
    絶海の孤島で起こる連続殺人事件。双子の高校生、真樹(他探偵)、美樹(タナトス、水槽)、巻き込まれ刑事。
    会話にはさまれるツッコミがねー、どうもなじめなくw
    美樹の復讐もねー、おいしい魚にしか興味なくてさーw
    有栖川さん絶賛みたい、よくわからず。
    シリーズ化されてるみたい、読まないけどw
    まー合わないことってあるよね

  • お魚蘊蓄×死を呼ぶ美少年ツインズが主人公のタナトスシリーズ第一弾です
    上のワードに引っかかった人は読んでみてね

    今回覚えたおさかな蘊蓄2つ(本文にはもっとたくさんある)
    ①ディスクコーラルは動物でありながら植物。
    体内に飼ってる共生藻のおかげで光さえ与えておけば餌をやらなくていいし、酸素すら必要ない。

    ②ヒョウモンダコのテトロドトキシンは一刺しで7人分の致死量を分泌する。
    今見たら一匹2千円くらいだった。
    私はかなり強めの集合体恐怖症なので興奮色のこいつはめちゃめちゃこわい


    作中で 湊が歌ってたマザーグースの童謡 There Was a Lady All Skin and Bone
    をぐぐったら、谷川俊太郎訳の童謡版も出てきたので本文訳と一緒にメモっておく

    She saw a dead man on the ground;
    And from his nose unto his chin,
    The worms crawled out, the worms crawled in.
    Then she unto the parson said,
    Shall I be so when I am dead?
    O yes! O yes, the parson said,
    You will be so when you are dead.
    床の上には男の骸
    鼻から顎へ顔中に
    蛆虫出たり入ったり
    女は牧師に聞いてみた
    私も死んだらこうなるの?
    そうさ!そうとも、牧師は答えた
    死んでしまえば皆同じ

    以下が 谷川俊太郎訳
    みまわして おんなはみた
    しんだおとこの よこたわるのを
    はなからあごへと うじむしが
    うごめきでては はいまわる
    ぼくしにむかって おんなはいった
    わたしもしんだら こうなるのですか?
    そうですよ! そうですよ ぼくしはいった
    あなたもしんだら こうなるのです
    https://www.youtube.com/watch?v=QdgEUmaUOmM

    ミステリとか漫画の博学キャラがマザーグースから引用することよくあるけど、
    まったく縁がなさ過ぎて、いつもただ洒落てんな〜という空気だけを吸って終わってしまっている。

    美樹ちゃんが 徒然草の”狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なりー”
    を引用した後にふと口にしちゃう「愛してるフリをするのって愛情なのかな?」が良くて、
    ここでいう美樹ちゃんの愛は色恋的な安い問題じゃなくて、読めばわかる、最高なんだ

  • キャラが全然頭に入ってこない、と狙ってる点が裏目かな

  • 本格くそったれ!ってことなのかな?謎解きをしてあげないことで犯人をへこます。蝿の王は読んだことないけど、多分この先も読まないだろうな。裏切られるまで裏切るな。自分の中に存在する世界、懐かしいなパラサイトイブ。

  • なぜか死亡事故、自殺、そして殺人事件、行く先々で死に直面する、少年、立花美樹。
    彼と一緒にいることで高校生探偵になった双子の真樹。
    そんな二人の担当刑事になった高槻。
    新進気鋭のミステリー作家たちが小笠原の孤島に、彼らを招待するという。

    彼らの背景の説明が長いー。
    最近のミステリーは探偵役が事件に巻き込まれる理由を力んで書いてるものが多いんだけど、もっと飄々と、淡々と事件に巻き込まれて欲しい…。
    蠅の王とか熱帯魚とか、プランクトンとか、これまた長ーい蘊蓄もあり、読み飛ばしたほど。
    でも、これが最後に効いてくるからなあ。
    現代若者魚ver.京極…?
    目指すところはわかったけど、なんだかなあ。

  • タナトスシリーズの一作目。メフィスト賞と聞いてああなるほどなあ……って思う「らしい」話。個人的にはめちゃくちゃ好みだった。
    余計な紹介などがなくポンポンと話が進むので読みやすくておもしろい。このシリーズめちゃくちゃいいっすね!
    トリックがあるミステリーなんだけれども、果たしてこれをミステリーと呼んでもいいのか?という考えがちらっと頭をよぎる一作。
    クソな大人達と悪魔のような双子が勝負(ただし勝負にはなっていない)みたいな感じだった。キャラクターみんな濃すぎて凄いし、死んでも全く惜しくない。そのわりにポンポーンって死ぬ。
    本格ミステリーの世界を奇妙な双子が最終的にぶち壊す横暴物語。真っ向から喧嘩売ってるみたいな感じがすごくよかった。

    他の巻から読んでしまったので双子のキャラとか刑事さんとか、まだなんか白いなって思った。
    巻が進んでいくごとに熟成されていくのか……。

  • 名探偵コナンと熱帯魚が大好きなミステリマニアが綴った、ちょっとオタク風味でかなりコメディタッチで、だけどその実、本格ミステリ。

    …と思って読み進めてたら、あとあとエライ事になってました。うわー、凄いなコレ。良くも悪くも無茶苦茶です。ミステリと言ってもほぼ日常派しか読まない僕の場合は楽しめましたけど、所謂"本格"ファンが読んだらどういう気分になるのかは、割と微妙です(笑)。

    で、なんでしょうこの読後感は。最終的には背筋が凍っちゃたんですよね。妙に落ち着かない気分なのですが、このモヤっと感というか、ざらつきも含めて本作の魅力なんだと思います。たぶん。

    あと、加納朋子「魔法飛行」の解説でも感じた事ですが、有栖川有栖って人はホントに煽るのが上手いですねえ。

  • 初めての汀こるものヽ(〃Д〃)ノあの人が犯人じゃ……もしかしてこの人が……と思っていたらまさかのシリーズ物だったのです(* ´ェ` *)
    薀蓄は結構好きな系統でゆるーく読めたのでした。パラサイト・イブがもっかい読みたくなる感じで……( ´¬`)
    何と言っても、有栖川有栖の背表紙宣伝がとっても気になって買ってしまったのです(* ´ェ` *)本格に本格の弾丸を込めて打ち抜く!みたいな( ´¬`)wkwkしちゃうのですよね。
    屈折した展開と、個性強いキャラと、力説する薀蓄と、ミステリ好きがニヤニヤしてしまうアレ。色々スッキリして読む物が片付いたら、もうちょっとシリーズ読んでみようかな……(* ´ェ` *)

  • 再読だけど登録してなかったのでレビューを。

    こういう裏切られものは再読すると最初からオチとタネをわかっているので「そうそう、ここはこうなんだよね…」と楽屋裏から見るような余裕でより楽しめました。

    好みは分かれそうな作品ですが、個人的にはドンピシャです。本格しか許せない!って人と、余計な知識はいらん!って人には厳しいかもしれないですが、意外性と裏切られ感、少年探偵好き、いろんな知識得るのが好きな人にはストライクだと思います。興味なかった魚の名前が出る度ウィキってしまい進まないのが難点ですが(笑)

    ところで再読してタオルについていろいろ妄想を膨らませる今日この頃です…今のところ明らかになってないですよね??

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著者プロフィール

1977年生まれ。大阪府出身。
追手門学院大学文学部卒。
『パラダイス・クローズド』で第37回メフィスト賞を受賞し、2008年にデビュー。
以来、「THANATOS」「完全犯罪研究部」「レベル99」シリーズ上梓のほか、ドラマCDのシナリオも数多く手がける。
2018年に上梓した『火の中の竜 ネットコンサルタント「さらまんどら」の炎上事件簿』 (メディアワークス文庫)が、新聞や小説誌の書評コーナーに取り上げられ、大きな話題に。
近著に『レベル95少女の試練と挫折』『五位鷺の姫君、うるはしき男どもに憂ひたまふ 平安ロマンチカ』『探偵は御簾の中 検非違使と奥様の平安事件簿』『探偵は御簾の中 鳴かぬ螢が身を焦がす』『FGOミステリー小説アンソロジー カルデアの事件簿 file.01 』(共著)などがある。

「2022年 『探偵は御簾の中 白桃殿さまご乱心』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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