- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061826120
作品紹介・あらすじ
神戸で劇物の入った目薬が発見された。目薬の名には「α」の文字が。その頃、那古野では加部谷恵美が変死体を発見する。死体が握り締めていたのは、やはり目薬「α」!探偵・赤柳初朗は調査を始めるが、事件の背後には、またも謎の組織の影が…?「φ」から続く一連の事件との繋がりは!?進化するGシリーズ、第7弾。
感想・レビュー・書評
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この頃、いつ新刊が出たのか追いつけず、読んだのか読んでないのか・・・
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今回は、これまでのGシリーズとはちょっと目指すところが違った、趣の違う感じでした。
言うなれば、番外編的で、でありながら転換点的な位置づけかなと思う。
事件としては、神戸・東京で劇物の入った目薬「α」が発見された、というもの。
これまでの一連の事件と違って、謎の組織との直接的な関連が強調されていません。
加部谷さんたちの周囲は、いろいろと変化しました。
まず、加部谷垂涎の西之園萌絵はW大の准教授として東京へ。
これまた加部谷の憧れの君・海月及介は他大学への転学希望。
2大人物が那古野から離れる危機(?)です。
探偵・赤柳さんは、だんだんと核心に近づきつつあるようです。
“運動家”という人物(倉居三重子)も登場。何の運動家なのかは不明。
そして、真賀田研究所にいた島田文子(「すべてはFになる」に登場)の姿がちらちらしました。
あまり盛り上がらず、小さい波だった今回の「α」ですが、確実にシリーズの転換点だと思います。
森博嗣のHP「浮遊工作室」の「近況報告」によれば、「Gシリーズ、第8、9、10、11、12話。このシリーズは全12作」とのこと。
残り、5作です。 -
再読。Gシリーズ第七弾。今回は今までのGシリーズとはちょっと毛色が違う感じはした。なんせ犀川先生も海月くんも普通に出てくるのに事件の解決には彼らは直接的には関係せず、表面だけを見るならば警察が殆ど事件を解決しているからだ。けれど犀川先生も海月くんもきっとわかっていたんだろうなぁ。今作で一番注目するのはやはり加部谷ちゃんと海月の関係についてだろう。加部谷ちゃんには是非とも幸せになってもらいたいものだ…。
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Gシリーズ7弾、ミステリーの内容もさることながら、萌絵たちの進路も気になってきた。
加部谷たちが学生でいるのも今号が最後っぽい。
S&Mシリーズに登場した元真賀田研究所・元ナノクラフトの島田文子がちらっと出演したけど、これからもポツポツ出てきそう。
さらに赤柳も誰やねんって感じになってきて、脇役も将来重要人物になってくるので、しばしば復習したくなる。
「走ってみればわかるさ。どれだけ気持ちが良くなるか。そして元気が出る。おかしいでしょう?疲れることをするのに元気が出るんだよ。やる気になるんだよ。躰を鍛えて、ほんの小さな動きでも、気持ちを込めて、考えに考えて、動くことだね。そうするとことで、躰はもっと気持ちのままになるし、たぶん、心も綺麗になっていく。全体が生きている感じ。洗練される感じ。一体感みたいなものだね」
人と社会≒細胞と体 -
劇薬入の目薬が市販され、大騒ぎになっている中、殺人事件もおきます。
これも、例の方が関わっている一連の事件なのか?
終わりが中途半端なので、続きがあると思いたいです。 -
再読。
いつにも増して漠然とした内容。
殺人の方は犯人の独白によってぼんやりと動機はわかるけど、目薬の件は何の解決もしていない。
何十年後かにそういうことだったのかなんて分かっても何もすっきりしないな。時間軸が違いすぎて、全貌どころか一部すら凡人には見せてもらえない。
ただ、「目薬αで殺菌します」というタイトルは好き。
犀川先生と萌絵ちゃんが何となく微妙な雰囲気。
海月くんと恵美ちゃんも、切ない雰囲気。
何だかんだで、お似合いの二人だと思うのだけど。 -
話のスケールが大きくなってきた。真賀田四季は何をしているのか?他の人類にとって、それは何を意味するのか?一人の人間という枠を超えた知性がどう描かれるのか、楽しみになってきた。