リッターあたりの致死率は THANATOS (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061826458

作品紹介・あらすじ

まわりで次々と人が死ぬ"死神"体質の少年・立花美樹。魚マニアの彼が観賞魚展示会に出向いたところ、案の定、会場の客が毒殺され、お守り役の高槻刑事の身にも異変が…。混乱極める中、さらには美樹誘拐事件まで発生!毒殺の真相は?誘拐の意外な背景とは?そして美樹と誘拐犯の運命は?高校生探偵の真樹(美樹の双子の弟)が掟破りの手段で事件に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 切ない……途中の巻が見付からなくて一つ飛ばしでこちらを読んでいます。美樹の死神っぷりも健在。
    今回はガンダムネタ多しでしたが、天藤真の大誘拐大好き人間は大誘拐RainbowKidsネタを見逃しませんでした。「お金がかわいそう」のとこのやつだ。
    美樹も真樹もとことん報われないなと思います。高槻さんも不憫だけれども。
    そして頭が悪くとも、やっぱり少しでも自分で考えなきゃな。。
    シドはお人好し過ぎるけどそういう人だから美樹の心をつかめたんだと思いました。美樹が無理してたのも本当だろうし、後で「友達だったよ」と泣いてたのも本当だろうな。。
    でも美樹の優先順位は真樹で、それは真樹も同じ。ふたりの間には誰も入れないし、ふたりにはお互いしかいないのだきっと。父親は捨ててるも同然だし。
    湊さんどうなったの…これで退場なのかな。まあでも因果応報です、仕方なし。

  • 誘拐もの。そして友情の話。
    ついに来たか誘拐事件と思ったけれど余韻がほんのり切なく、それでもってなんとなく背筋がうすら寒くなるラストで面白かった。
    「彼」は善人ではなかったけれど「いい人」だったなあと思う。終盤のふたりのやりとり、凄く切なくてぐっときた。
    彼が、美樹にこっぴどい、これ以上無いくらいに酷いネタバラシをされて尚そんなことどうでもいいと切り捨てられる愚かさを持っていたのが余計に切なさを煽った。
    ほんのりと友情を抱いていても容赦なく切り捨てることのできる美樹の怖さと、そのあとにやっぱり切り捨てきれない人間臭さが良かった。
    死神少年にも人の心がある。むしろ本当に怖いのは……と考えるとあの双子の歪な関係が透けて見えてうすら寒くなった。
    そして真樹のめちゃくちゃさがやばい。赤の女王のほうを間違えて先に読んでしまったのだけれどもいやあ、湊が人間臭くなるはずだよ……というこっぴどいやり方ですごいえげつなかった。真樹はかわいくてお喋りで元気で美樹より人間だと思った?ってニヤニヤしながら言われている気分。
    薄怖くて面白かった。

    そして高槻さんまじでご苦労様です色々と。

  • タナトスシリーズ四作目。
    ミキちゃん誘拐事件。

    シリーズ四巻五巻は湊炎上編らしい。
    どんどんキャラ崩壊していってるなぁ。

    あとミキちゃんの服装には今回ばかりは少しひいたぞ☆

  • シリーズ再読中。

    一癖も二癖もあるキャラクターと展開が、ページをめくる手を止めてくれない。

    高槻さんの闇?が徐々に深まる中、
    それを、遥かに上回っていく悪魔のような双子たち(笑)振り回される大人たち。
    これまでの話からも、美樹が真樹に依存してると見せかけて、逆だったりするのがこう…エモい。メンタル不安定なのは案外真樹で、守ってるのは美樹だったり。
    双子の絆(っていったら綺麗すぎてこの2人には合わないけど)というか共依存?というか。一見コミカルな話の裏にも見え隠れしていろいろ伏線探ったり想像するのが楽しい。

    それにしても美樹の服よ…ちょっとイメージだけだととんでもない西川アニキなんだけどあってるか??
    あと真樹168もあったっけ!?と驚き。
    脳内映像160くらいだったー!!
    いや、まあ高校生はそんなもんか!
    えーーでもデカすぎると可愛くないよなぁー!
    というどうでもいい感想。


  • THANATOSシリーズ4冊目。
    うーわ、えげつないえげつない。終盤での大どんでん返しはもはやこの作品の定番ではありますが、今回はひときわ大掛かりで、そしてどす黒かったと思います。

    1冊ごとに狂気が増していくこの疾走感、堪らない人には堪らないでしょうね。もはやミステリでは無くなっている様な気もしますが(最初からか?)、それもまた持ち味の一つでしょう。

    ちなみに今回、魚ウンチクはやや少なめ。この分野に疎い自分にとってはありがたいけれど、それはそれでちょっと寂しいものはあります(苦笑)。

  • 序盤の浮かれすぎるくらい浮かれていたミキちゃんからの流れ。
    序盤のほのぼの(でも高槻には胃が痛い)やりとりが大好き。
    いろいろあったけど全然ふつーにカナさんに片思い中なのがちょっと笑った。
    ラストの方は能動的に死神の力発動させてる感じで、真樹のことがなかったらシドのことは見逃してたのかなぁ。「それでも、いい人だったんだ」「友達だったよ」が切ない。
    いろいろ次に引きずることが多そうなので、次巻も楽しみ。

  • THANATOSシリーズ第4弾。
    美樹が誘拐される話。もはや犯人とかトリックとか、ミステリーとしてじゃなく、キャラものとして楽しめる。

    真樹が人でなしなのはいつもだけど、今回美樹のブラックな部分が一番際立った作品かも。それにしてもちょっとやり過ぎ。でも、シドとの友情がちょっとせつない。

  • 皆に止められたのに、無理矢理展示会に出かけていったタナトス美樹ちゃん……と、お付きの者たち。
    案の定、会場で殺人事件が起き、しかも美樹ちゃんが誘拐されてしまう。

    ゴスロリ美樹ちゃんが、ドS女子にいたぶられる萌え話(笑)
    双子のチームワークに感動っつーか感心した。
    真樹ちゃんに陥れられた湊さんは、どーなってしまうんだろう。まあ自業自得・人を呪えば穴二つ、だけどw

  • ペットショップでベタにこっそり鏡かざして遊んだよごめんね。

  • 二人の絆は美しいけれど、閉鎖的で、排他的で、
    やっぱり良いとはいえない危うさがある。そこに惹かれるのだけれど。
    http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-442.html

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著者プロフィール

1977年生まれ。大阪府出身。
追手門学院大学文学部卒。
『パラダイス・クローズド』で第37回メフィスト賞を受賞し、2008年にデビュー。
以来、「THANATOS」「完全犯罪研究部」「レベル99」シリーズ上梓のほか、ドラマCDのシナリオも数多く手がける。
2018年に上梓した『火の中の竜 ネットコンサルタント「さらまんどら」の炎上事件簿』 (メディアワークス文庫)が、新聞や小説誌の書評コーナーに取り上げられ、大きな話題に。
近著に『レベル95少女の試練と挫折』『五位鷺の姫君、うるはしき男どもに憂ひたまふ 平安ロマンチカ』『探偵は御簾の中 検非違使と奥様の平安事件簿』『探偵は御簾の中 鳴かぬ螢が身を焦がす』『FGOミステリー小説アンソロジー カルデアの事件簿 file.01 』(共著)などがある。

「2022年 『探偵は御簾の中 白桃殿さまご乱心』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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