- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061826458
作品紹介・あらすじ
まわりで次々と人が死ぬ"死神"体質の少年・立花美樹。魚マニアの彼が観賞魚展示会に出向いたところ、案の定、会場の客が毒殺され、お守り役の高槻刑事の身にも異変が…。混乱極める中、さらには美樹誘拐事件まで発生!毒殺の真相は?誘拐の意外な背景とは?そして美樹と誘拐犯の運命は?高校生探偵の真樹(美樹の双子の弟)が掟破りの手段で事件に迫る。
感想・レビュー・書評
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シリーズ再読中。
一癖も二癖もあるキャラクターと展開が、ページをめくる手を止めてくれない。
高槻さんの闇?が徐々に深まる中、
それを、遥かに上回っていく悪魔のような双子たち(笑)振り回される大人たち。
これまでの話からも、美樹が真樹に依存してると見せかけて、逆だったりするのがこう…エモい。メンタル不安定なのは案外真樹で、守ってるのは美樹だったり。
双子の絆(っていったら綺麗すぎてこの2人には合わないけど)というか共依存?というか。一見コミカルな話の裏にも見え隠れしていろいろ伏線探ったり想像するのが楽しい。
それにしても美樹の服よ…ちょっとイメージだけだととんでもない西川アニキなんだけどあってるか??
あと真樹168もあったっけ!?と驚き。
脳内映像160くらいだったー!!
いや、まあ高校生はそんなもんか!
えーーでもデカすぎると可愛くないよなぁー!
というどうでもいい感想。
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切ない……途中の巻が見付からなくて一つ飛ばしでこちらを読んでいます。美樹の死神っぷりも健在。
今回はガンダムネタ多しでしたが、天藤真の大誘拐大好き人間は大誘拐RainbowKidsネタを見逃しませんでした。「お金がかわいそう」のとこのやつだ。
美樹も真樹もとことん報われないなと思います。高槻さんも不憫だけれども。
そして頭が悪くとも、やっぱり少しでも自分で考えなきゃな。。
シドはお人好し過ぎるけどそういう人だから美樹の心をつかめたんだと思いました。美樹が無理してたのも本当だろうし、後で「友達だったよ」と泣いてたのも本当だろうな。。
でも美樹の優先順位は真樹で、それは真樹も同じ。ふたりの間には誰も入れないし、ふたりにはお互いしかいないのだきっと。父親は捨ててるも同然だし。
湊さんどうなったの…これで退場なのかな。まあでも因果応報です、仕方なし。 -
毎回後半のたたみかけに夜更かししてしまう。すごかったなあ美樹のタナトスっぷり。ベタは飼っていたことあるけども、そもそもどういうとこに住んでいる魚なのかも調べたりしてなくて反省しました。シドくんは哀しかったね。頭が悪い事は罪ではないとは思うのだけど…。
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ひきこもりの魚オタク死神と探偵まがいの双子がでてくるダークなミステリ。今回は、あのタナトスきゅんを誘拐するつわものが現れた。彼らの真の目的は?
どうしよう、なんかこのシリーズ私好きかも、と思えてきた(笑)。あいかわらずのサブカル的うんちくはわりと読み飛ばしているのに、温度を低くしたいからしているわけじゃないけど、そこを笑いとばそうと努力しているわけでもない、そんななげやりでいて全てがなげやりじゃない感じが好きだなーと思えてきました。
中二って言い方は私は好きではないのだけれど、それとも違う、厭世的なんだけど嫌だ嫌だ言っているだけではないというか。説明しにくいし、悪趣味なところとかがおおくてあまり他人にもお勧めできないんだけど、なんか好きだわ。多分ミステリ好きな人はこれをミステリじゃないと思うだろうなあ。私も特にキャラクターが好きなわけでもない。あまりに人が死にすぎて、人の死にどんどん無関心になっていくところとか、それをちゃかしたような言い方しないとやってけねーよって感じとか、そこが悲劇的、自己陶酔的に描かれていないのが好きなのかも。 -
誘拐もの。そして友情の話。
ついに来たか誘拐事件と思ったけれど余韻がほんのり切なく、それでもってなんとなく背筋がうすら寒くなるラストで面白かった。
「彼」は善人ではなかったけれど「いい人」だったなあと思う。終盤のふたりのやりとり、凄く切なくてぐっときた。
彼が、美樹にこっぴどい、これ以上無いくらいに酷いネタバラシをされて尚そんなことどうでもいいと切り捨てられる愚かさを持っていたのが余計に切なさを煽った。
ほんのりと友情を抱いていても容赦なく切り捨てることのできる美樹の怖さと、そのあとにやっぱり切り捨てきれない人間臭さが良かった。
死神少年にも人の心がある。むしろ本当に怖いのは……と考えるとあの双子の歪な関係が透けて見えてうすら寒くなった。
そして真樹のめちゃくちゃさがやばい。赤の女王のほうを間違えて先に読んでしまったのだけれどもいやあ、湊が人間臭くなるはずだよ……というこっぴどいやり方ですごいえげつなかった。真樹はかわいくてお喋りで元気で美樹より人間だと思った?ってニヤニヤしながら言われている気分。
薄怖くて面白かった。
そして高槻さんまじでご苦労様です色々と。 -
THANATOSシリーズ4冊目。
うーわ、えげつないえげつない。終盤での大どんでん返しはもはやこの作品の定番ではありますが、今回はひときわ大掛かりで、そしてどす黒かったと思います。
1冊ごとに狂気が増していくこの疾走感、堪らない人には堪らないでしょうね。もはやミステリでは無くなっている様な気もしますが(最初からか?)、それもまた持ち味の一つでしょう。
ちなみに今回、魚ウンチクはやや少なめ。この分野に疎い自分にとってはありがたいけれど、それはそれでちょっと寂しいものはあります(苦笑)。 -
なんだろう、なんでか無性にこるものが読みたい!読みたい!となったので久しぶりに読んだ。他の人も言ってるけどまあこれはミステリというよりかはエンタメ小説の部類かな。そう考えるときちんとした「本格」ミステリって最初の作品くらいだけなんだけど。
今回は魚の蘊蓄と話本編があんまり絡んでなかったように感じたのは自分の読み不足?
それでもまあ、そこそこ楽しめました。今とりあえず病院の待ち時間に続きをちょいちょいと読んでいるところ。
それにしてもこの作者、ホモフォビアな表現多いね。 -
2015/4/21(火曜日)
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6、7年ぶりに再読と思ったけど2009年発刊だったのでその年に読んだのだろう。当時はシリーズ物と知らなかったので、なんだこりゃミステリーじゃねえじゃねえか、と思ったが今読んでもミステリーではない。当時は美樹の感情が理解不能でどこか別の国の人物を見ているようだったが、今読むとまあ単純にストックホルム症候群だったのかなと思う。軽いぶん、さっと読みやすいがさっと読むと細かいところを見落としてしまう。個人的にラストにはもう少し余韻が欲しかった。