- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061826922
感想・レビュー・書評
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『ノスタルジア』が横溝だとしたら『ゴシック』は江戸川乱歩に最大限のオマージュを捧げた作品。かつて少年探偵団シリーズを読んだ人ならば懐かしく思うこと間違いなし。
そう。コンセプトは怪盗による不可能犯罪、そして最終巻。
いつにも増して鮮やかなロジックとトリック、感動的なラストが読者を待っています。
早く特別編でないかなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
図書館にて借りる。とうとう最終巻。
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ここまで感慨深いものがあるとは思わなかった。ラストも良い。これ一冊をミステリとしてのみ見ると物足りないけど、それも含めて良いシリーズだった。
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シリーズ中もっとも薄いが、内容は充実。感動の最終巻。
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相剋シリーズ最終巻。怪盗もの。ラストは余韻のあるいい終わり方でした。水里兄や外田警部にも見せ場あり。ここにきて新たな登場人物もあり。また続き読みたいなぁ。
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水剋火から始まる相剋シリーズの最終巻。リーガルマインドに基づく緻密なトリック設計がウリの古野まほろが今回挑戦するのは怪人二十面相やルパンに有名な怪盗による予告犯罪。密室・孤島・叙述と肩を並べてこれまた探偵小説には欠かせない重要なガジェットたる怪盗だが、派手な登場シーンや警察との追いかけっこを見せ場とする怪盗を扱う作品にはまほろの得意とする論理トリックははまりにくいのではないかと冒頭では感じた。「探偵小説のための」と銘打たれているせいか相剋シリーズは書の三分の二以上(伏線を入れると全部)がトリック成立のために使われている。そのためシリーズの意味があまりないような、まさに名前だけ借りたまったく別の人物が舞台を演じているように読むたびいつも思っていた。
しかし、今回の火剋金はシリーズの完結編だからだろうか、今までとってつけたように最後にちょろっと出てきた清少納言との戦いに見事な決着がつけられる。だからといって肝心の怪盗事件がおろそかになっていない。むしろ今までよりも熱が入っているように感じた。物語が終わりに近づくにつれ、コモやあかねの推理がキレキレに。カタルシスというのか、明かされる真相に作者が自信を持っているのがびしびし伝わってきた。
よかった。すごくいい本だった。この本で2012年の読書が始まったのはとても幸福なことである。
しかし最後が蛇足気味。それがいいんだけどね -
まほろ全開。
といえる閉じ方ですね。
怪盗ものをロジックというのは感心しました。
そしてコモイコール天帝シリーズのあの人であるし、綺麗なあの人ですね。
著者プロフィール
古野まほろの作品





