プールの底に眠る

  • 講談社 (2009年12月1日発売)
3.57
  • (22)
  • (41)
  • (45)
  • (13)
  • (1)
本棚登録 : 307
感想 : 71
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784061826977

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 少々理屈っぽいのが白川さんの特徴。
    ミステリーってたいがいそうだから、そこは良いんだが、前振りから回収に至る道筋もうまく考えられてて、それも良いんだが、登場人物の関係性もうまく設定されていて、特に違和感もないんだが、、、。
    何か、わくわくしないんだなぁ。何だろう。心が刺激されないというか。
    うまいのに、響いてこない。いや〜、もったいない。

  • えーなんかよく分からなかった。
    わたしの読解力の問題なのか?

    幻想的な雰囲気や、ちょっとヘタレなマザ(イルカ)と強気であけすけな由利と浮世離れした大人美少女セミの感じもよかったし、ぐいぐい一気読みできたんだけど、なんかよく分からんかった。
    由利ちゃんはどこへいってしまって、セミとみらいのとこもなんかよく分かんないよー。
    すっきりせず、ブクログのレビューやらネタバレ感想文を読んだけど、私のようにもやもやしてる人もあんまりいないみたいで、結局すっきりしなかった。
    全体の流れは分かるんだけどさ、なにかとても重要な伏線を見逃しているような、とてももどかしい釈然としないこの感じはなんだろう?
    わたしが、このラストになんか納得できなかっただけかしら。

    そういや、村上春樹ぽいという感想をいくつか目にしたけど、さほどそんな印象受けなかったな。
    メフィスト賞だし、辻村深月ぽいなとは思ったけど。

  • 名作「私を知らないで」を読んで慌てて、過去の作品を
    遡ってみました。もう、すでにこの作品からあの片鱗が
    伺える、プロトタイプのような作品ですが、これはコレで
    なんとも言えない読後が漂います。作者独特の形の
    ハッピーエンドというか...全体を包み込むようなラストに
    気持ちをもっていかれますね。

    ある夏に出会った「セミ」と「イルカ」のボーイ・
    ミーツ・ガールなド青臭い恋愛小説。主人公の
    少年「イルカ」はかなり大人びてクセを内包した
    やっかいな少年ですが、そんな彼が2人の少女の
    影響によって少しづつ、自分の中に目を向け、
    向かい合っていく様は青春小説のド真ん中。

    現在と過去のボク(イルカ)が交互に描かれ、
    実は現在の自分も未だに過去を引き摺りながら
    生きている、当時と何ら変わらない男がまさかの形で
    やはり救われるラストの...女性の強さとしたたかさと
    優しさには敵う事のない男の姿に、苦笑すると共に
    ミステリとしての小さなパズルの嵌る気持ち良さを
    味わえ、やはり満足な作品でした。

    42回メフィスト賞受賞作。

  • 厨二病とはこういうもの?

  • 白河三兔デビュー作。 白河作品を読むのは、「私を知らないで」のキヨコに惚れて以来2作目。 セミも、由利も、キヨコほどではないが魅力的。 あちこちにヒントが埋められているので、注意深く読み進めたほうが、「なるほど、そういうことか」と後々楽しい。ヒントを拾い直すための再読もいいかも。 メッセージボードが消え、公衆電話が単なる置物に変わった、ちょうどその時代だから成立した物語かもしれない。 その時代の一部の人にしか通じないネタがしばしば。わかる人にはわかるのだろうが。

  • 独特の世界観があって、ミステリアスな雰囲気が漂ってくる。
    死と向き合って罪悪感を背負い続けるセミとイルカ。
    伝言板でやりとりする辺りは結構好きだったりする。

    セミとみらいは別人格なのか
    あたし的にはよくわからなかったし
    最後のオチがびっくりしたけど
    結婚にふみきれたのはどうしてかがもっと突っ込んで描いてほしかったなあ。

  •  こ、これは好きになる小説だと思って読み終えたらそうでもなかった。
     自殺しようとしていた少女に出会ってからの夏の想い出を殺人か何かの容疑をかけられて留置所にいる男が何やらペシミスティックな後悔に浸りながら回顧している、というミステリアスな状況と常にどこか浮遊感のある空気は気に入ったんだけども。と最後のページを眺めていたら気付いた。
     お、お前……青春小説だったんだな……道理で……。
     つまりお互いがお互いを生き延びさせた、というところに行き着くのかな。

  • 心を揺り動かされる、そんな時間を大切にしようと思う物語。

    いろいろな思い、感情を心に溜め込んでしまうと、いずれ川底に溜まった枯葉のように毒気をだしてしまう。そうならないように時々は心の中を攪拌させるような出来事が必要なのだと思いますが、それはとても苦しかったりするし痛かったりもする。
    だから必然とそんな出来事を避けてしまうようになるのかもしれませんが、時間がたてばすべは過去のこと。そして失敗や成功、喜びや悲しみ、過去の全ては甘美に思えるようになる。それが思い出というもの。読みながら今までの思い出を辿ってみたくなります。


    白川三兎作品は初でしたが、テーマやテンポ、雰囲気がとても心地よい作品でした。他の作品も読んでみようと思います。

  • 伏線を回収するのがエンタテインメント、しないのが純文学なんて話を読んだことがあるような気がするが、そういう意味では自分はエンタテインメントは求めていないことがよく分かった。

    どこぞで絶賛されていたので読んでみたのだけど、無理やりなストーリー展開と上っ面な会話で馴染めなかった。もっと評価の高い最新作を読んでみるかどうか悩み中。

  • 第42回メフィスト賞受賞。
    簡単にいうと、よってたかって主人公を幸せにしようとする話。
    なのに、すごく暗い。
    淡々とした語り口、冷めてて女の子にモテる主人公は、もはやライトノベルの定石。
    込み入った謎解きもなく、ただ全てが予定調和。
    こんな安心設計な小説、一家に一冊あってもいいかも。

  • 図書館にて借りる、第204弾。
    (神戸市図書館にて借りる、第13弾。)

    つまらなくはないが、取り立てて面白いわけでも無い。
    デビュー作にしては面白いのでは。

    何より、苦手な上下段構成だったのが嫌だった。
    本の構成は内容に全く関係ないが、上下段構成の本は何度読んでも苦手だ。

  • 2009年。第42回。
    不思議少女と不思議少年の話かぁ、、と思い読み進める。不思議少女はキレイじゃないとそもそも相手にされないよなぁ。青春の7日間。
    いじめによる不登校。でも作者はいじめの壮絶さは多くを語らず。いじめられた子の精神状態とその後を多く語る。そして出会って再生。
    最後の章。いじめた側。贖罪の意識があるとわかる。というか最後がとても良い。読後感とても良い。

  • 2020/05/18

  • お互いを「セミ」「イルカさん」と呼ぶ特殊さと裏腹に雰囲気は極々取っ付き易かった。夏が、コーラやスイカの瑞々しさの反面どこかじっとりと仄暗かった。イルカがセミに逃げちゃいけないと繰り返すシーンは追い詰めるようで苦しかった。セミとみらいは二重人格だったならしっくり来るけれど、読んでいる時は進行形の黒歴史みたいに思えて上手く乗れなかった。それや殺人未遂で留置場にいる十三年後のイルカの真相が何だか甘くていまいち没入出来なかった。由利の名前や双子の仕掛けに小さな驚きはあったけれど、わたしには上手く作用しなかった。

  • 殺人未遂の容疑で捕まった僕は、十三年前の夏の思い出をたどる。“セミ”に出逢い“イルカ”として過ごした一週間をーー。

    二人の間に何があったのか、セミはどうなったのか。
    崩れ落ちるように進んでいく物語に惹かれて一気に読んだ。

    良かったんだけど、なんとなく釈然としない。
    十三年間の部分をもう少し詳しく知りたかった。

  • メフィスト賞作家の中で、赤星さんをホラー風味のミステリーとすれば、白河さんは純文学風味のミステリーといったところか。透明感のある美しい文章の中に、仕掛けがたくさん。マザの行動に些か違和感を感じるところがあったり、ご都合主義に感じる部分がないわけではないが、読後感はよい。秋の夜長に読みたい一冊。

  • こんな男の子が幼馴染みだったらいいのに。いろいろかかえてる青春のはなしは面白かった。大人になってからはあまりすっきりしない。

  • 回想と独房の中の描写がかわるがわるあらわれる。
    どうしてイルカはそんな場所にいるのか……
    いい意味でうらぎられた

  • うーん。

    「私を知らないで」で白河三兎さんのファンになって、こちらを読んだが

    感想は微妙


    話があっちいったりこっちいったりしてる気がする(個人的に)

    それから最後、なんなんだこのクサイ台詞ってなった(じいさんとこ)編集者に言われたのかな?無理矢理感半端なかった

  • 「擦れ違いは確かに減った。でもその分、人と摩擦することも減った。僕らは心を不用意に揺り動かさなくなったのだ。これが大きなマイナスだ。僕らは煩わしさという外皮に覆われた大切な果実を失ったのだ。そこに人生の甘美があるとも知らずに。僕らは誰とでも繋がれる。でもそれは携帯電話があるおかげだ。心と心が太い線で結ばれているからではない。」切ない作品。メフィスト賞だけど、恋愛小説。失ってしまった大切だったものが思い出される作品だな。

全56件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

2009年『プールの底に眠る』で第42回メフィスト賞を受賞しデビュー。『私を知らないで』が「本の雑誌」増刊『おすすめ文庫王国2013』にてオリジナル文庫大賞BEST1に選ばれ、ベストセラーに。他の著書に『ふたえ』(祥伝社文庫)『ケシゴムは嘘を消せない』『もしもし、還る。』『小人の巣』『田嶋春にはなりたくない』『十五歳の課外授業』『計画結婚』『無事に返してほしければ』などがある。

「2020年 『他に好きな人がいるから』 で使われていた紹介文から引用しています。」

白河三兎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×