書物法廷 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061827103

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ3作目。うっかり2作目を飛ばして読んでしまったけれど特に支障なし。

    今作もヒトラーやチャーチルなど歴史上の有名人や出来事を絡めつつ、その裏に隠された、ありそうでなさそうな話を軸に展開していく。

    毎話繰り返されるル・シャスールの容姿や書物狩人の説明が冗長な気もするけれど、シリーズものの短編なので仕方ないのかな。
    そして、ル・シャスールの無敵感がすごい。裏の裏をよみ、常に先手を打っていく。
    最終話ではそんな彼の仇敵が登場。偽書製作の名手ミスター・クラウン。個人的な因縁もありそうなので、次作に期待したい。

  • 書物狩人シリーズの3作目。短編なので集中力にかけてても面白く読ませてもらった。なんか因縁の相手みたいなのが出てきてさらなる展開がありそうな感じ。

  • その場しのぎのチャーチル外交。

  • 英国の戦時宰相チャーチルの日記に隠された謎をめぐってネオ・ナチと取り引きする ル・シャスール。罠を張る書物偽造師。

  • すっごく面白い~

  • 違和感の正体や?主人公の慇懃無礼な話し方が癇に障るのか、或いは殆ど危機にも陥らない完全無欠さに抵抗を感じるのか…『書物シリーズ』を3冊目読んで今更ながらやっと気がついた。ここに登場するのは、題名から私が勝手に思い込んでいた物語を綴った書籍ではなく、本の形に製本された歴史的記録文章なのである。著者の専門がドイツ近代史であることを考えれば充分は理解できる。近代裏面史として読むべきか?個人的には紀田順一郎『古本屋探偵の事件簿』、出久根達郎 『古本綺譚』、梶山季之『せどり男爵数奇譚』等、本と読み手の愛憎劇が好み。

  • 書物狩人シリーズ3作目。

    この3作目が一番好きかもです。
    相手を還付無きまでに騙してるトコロが
    読んでて爽快(^ω^)

    特に『笑うチャーチル』は面白かった♪

    『クイナのいない浜辺』は他の作品に比べると
    しっとりとしたお話しで優しいル・シャスールを
    感じれました。

    何か敵も出てきたし、これからは今までとは
    また違った感じになるのかしらと楽しみですww

  • 書物狩人第三弾
    だんだん惹き込まれなくなって
    後半読み辛くてきつかった

  •  こちらが読み慣れてきた所為なのか、前2作に比べると、若干作風のインパクトが薄れた気配はある。
     とはいえ、稀覯本の由来と世界史の謎の一側面を絡み合わせた趣向の興は変わらず楽しめるし、書物狩人の胡散臭さも健在。
     今作は特に、書籍がもたらす(であろうと推測される) 影響に狂奔する人間たちを、冷ややかに俯瞰するル・シャスールの冷徹さが際立っていた。
     書籍探索の依頼を逆手に取り、『仕掛け』側に回る彼の手腕の鮮やかさと凄み。
     依頼人の視点から見た、その存在の得体の知れなさや手強さが、冴え冴えと紙面に立ち上る。
     個人的には、アメリカの水爆の行方と、イギリス元首相・チャーチルの独白に纏わる、二つの小編が『応えた』。
     また、偽書による目晦ましは過去作にも出典があるが、今後は主人公の天敵たるプロの仕業となる触りも現れ、新展開を予測させる。

  • 短編集なのでさらっと読める。が相変わらず主人公に話にイマイチ乗り切れない。敵が出てきて変わるかなぁ?

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著者プロフィール

1961年、東京都生まれ。立教大学卒業後、ドイツに留学。帰国後、大学講師として教鞭をとるかたわら、1998年に『魔大陸の鷹』でデビュー。その面白さに、田中芳樹氏、荒俣宏氏らがお墨付きを与えた。近著に『氷海のウラヌス』『書物審問』『天皇の代理人(エージェント)』などがある。

「2013年 『書物奏鳴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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