- Amazon.co.jp ・本 (436ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061827387
作品紹介・あらすじ
奇面館主人・影山逸史に招かれた六人の男たち。館に伝わる奇妙な仮面で全員が"顔"を隠すなか、妖しく揺らめく"もう一人の自分"の影…。季節外れの吹雪で館が孤立したとき、"奇面の間"に転がった凄惨な死体は何を語る?前代未聞の異様な状況下、名探偵・鹿谷門実が圧巻の推理を展開する。名手・綾辻行人が技巧の限りを尽くして放つ「館」シリーズ、直球勝負の書き下ろし最新作。
感想・レビュー・書評
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待望の奇面館は実にストレートな本格でした。仮面、謎の会合、吹雪の山荘……など山荘ミステリのテイストを伏線らしく着実に使いながら、見事に騙してくれる。当初の予定より分厚くなっておりますが、ネタがわかるととても丁寧に書き仕上げた結果、という感じがします。それでも騙されてしまうのですが、綾辻さん、優し過ぎるぐらい丁寧です。
私はいつも「ああこれはこういう伏線かな」と想像するものの推理はまったくど素人で、見事に騙し伏線にハメられ、あーあーやれたよーという、気持ちの良い悔しさを味わいました。
毎度お楽しみである館の構造は、今回とても納得。ああなるほど、図面を見て何度も頷いてしまいました。館シリーズならではの楽しみですね。
また終盤で語られる犯人の生い立ちというか、ここに至った経緯は、綾辻さん風味が出ていて美しい締まり具合。
<本格ミステリの庭>で遊ばせてもらえました、大変満足です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
売れているという巷の評判にのっかって手にとったものの、以前のショックが大きすぎてなかなか読むに至らず。ひょんな事から十角館を再読し(やっぱりいい!)、懐かしい名前の力で、漸く読む事が出来ました。当初から趣向に凝りすぎとは思ったものの正直、面白かった。3つの疑問に対する回答に満足。伏線の張り方もいい、読み返したくなる。でもラスト近くの全員がXXXXっていうのあれどうなの?「自分でもリアリティな基準では不可」をあえて出す必要があるのか疑問。これでもかのサービスし過ぎでかえって白けました。面白く読んでいただけに残念。
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館シリーズ第九弾。
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不気味さは良かったけどドキドキ感が少なかったな。
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シリーズ第9弾。
吹雪の山荘の殺人事件。
設定からして、いかにもな推理小説。
正統派パズラーでありながら、本格推理の定石を、逆にネタにしているところも。
ページ数の割に、ライトな読み心地。
アルバイト瞳子の視点が、効果的だった。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-43f7.html -
久々の館シリーズ!絢辻ワールドが全体通して漂っている作品ながら、トリックその他はやや落ち着いた感じ?
この人の作品って、前提が結構、力技だったりするけど、荒唐無稽にはならないのが魅力。
館シリーズも残り1作!早く見たいような、見たくないような。複雑ー。 -
初恋のヒトに久しぶりに会った気分(´・ω・`)
会わなきゃよかったのに・・・ウソウソw
館シリーズ9冊目(10冊でシリーズ完了)
最初からシリーズとしての大きな仕掛けが
あるわけではないので一冊一冊を楽しめば
良いのだが、奇行の建築家中村青司が建て
た館で起こる殺人事件に関わる鹿谷門実が
仕切る雪の山荘事件・・・意外にポップな
作品になった -
鹿谷さんも最初から最後まで出てきたし、途中までは面白かったし、謎解きもあぁ〜なるほど!ってなったんだけど、何かこの異様な設定がもやもやしてしまった。そしてお馴染みの中村青司の館。結局アレがあるんでしょって思っちゃった…。
著者プロフィール
綾辻行人の作品





