私たちが星座を盗んだ理由 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
3.70
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本棚登録 : 564
レビュー : 103
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061827486

作品紹介・あらすじ

恋のおまじないに囚われた女子高生の物語『恋煩い』、絶海の孤島にある子供たちの楽園の物語『妖精の学校』、孤独な詐欺師と女性をつなぐケータイの物語『嘘つき紳士』、怪物に石にされた幼なじみを愛し続ける少年の物語『終の童話』、七夕の夜空から星座を一つ消した男の子女の子の物語『私たちが星座を盗んだ理由』。これぞミステリの醍醐味全てはラストで覆る。

感想・レビュー・書評

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  • 短編集だが、学園もの、おとぎ話風、ミステリー調、童話、恋愛もの、とみごとにジャンルが違い楽しかった。表題作が最後にあったが他のものに比べて物足りなかった。
    作者の引き出しの多さに感動!

  • ノンシリーズ短編集。異世界物もあり。
    切ない気持ちになって読んでいると最後にギョッとなる話が多かった。「恋煩い」だけは途中で仕掛けが読めた。どの話も後味は悪いが繊細さとダークな後味の兼ね合いがうまい。
    「妖精の学校」の学校は一読してオチがわからなかったが、わかってから読み返してみるとなるほどと怖さ倍増。

  • 短編集。「妖精の学校」の落とし方がとても好みでした。なるほど……

  • 短編集なのですが、いやぁどれもすごい話でした。特に「妖精の学校」のオチは驚愕でしたね。
    北山猛邦さん初読みだったんですが、メフィスト賞を取られていると知って納得。

    「恋煩い」
    推理物好きなら一度はどこかで目にする、スズメバチのアナフィラキシーショックネタで、オチは読めた。
    しかしこわいお嬢様。シュンがいい奴なのがちょっと救い。

    「妖精の学校」
    上記の通り、これが一番のショックでした。
    最後の数字の羅列、座標だというのはわかりましたが、沖ノ鳥島と知って読み返してみるとコワイコワイ。
    「妖精」「影」など、何が何を風刺しているのかが明示されておらず、想像の範囲を抜けないのですが、北と東の島を「虚(ウロ)」と表現しているところを見ると、もしかして、この話の中ではもう沖ノ鳥島は沈んでしまっていたりするのかな…。
    子どもたちは人質ですよね。
    そしてこのあと、子供たちがどうなるのかが全く分からなくてさらに鳥肌。

    「嘘つき紳士」
    イニシエーション・ラブみたいというか。
    だましだまされみたいな話。
    東京はそんなに怖いところなのか……。
    本当の携帯の持ち主(白井)を殺した男も、後にキョーコに消されたりしてな……。

    「終の童話」
    先日読んだ、乙一の短編「石ノ目」(文庫版:平面いぬ収録)を思い出しました。
    冒頭で、時が止まればいいのに、と願った結果がこれとは。
    救いようのないラストです。

    「私たちが星座を盗んだ理由」
    一番穏やかな終わり方ですが、やはり主人公の想いは叶わず。
    首飾り座を消して見せる男の子の想いは素敵だと思いました。
    そして病気の姉とそれにかかりきりになる親や周りの人を見て育った主人公の気持ちもわかります。
    首飾り座は結局、消えてはいなかったんですけど、子供の時に欲しがった首飾りはもう、永遠に輝かなくなってしまったのですね。

  • もはや北山作品とイラストの片山さんはタッグのように
    定着したイメージですね。今作は5編の短編が詰まった
    しっかりミステリで、ここまでの北山作品には全くない
    タイプのミステリで物理トリックなしで真っ向勝負。
    イラストイメージ通りの、なんだか果敢なく、寂しげで
    切ないけれど、少年少女たちの思春期が持つ残酷で
    切実な想いが大きなテーマになっているような気がします。
    決して優しく暖かな作品ではないですが、何故か胸が
    ソっと押しつぶされるような感覚に陥ります。

    さらに今作は全編が「最後の一撃(フィニッシング・ストローク)」
    に拘っており、まさに最後の一行、センテンスで積み上げた
    イメージとストーリーがガラガラと音を立てて崩れたり、ハっと
    されられたりと破壊力のある構成です。これは米澤穂信氏の
    作品にもありましたが、もっと分かり易くて、
    ショートショートなどで見られる様なラストが待ち構えています。

    顕著なのは第一話の「恋煩い」。これには久しぶりに読書中に
    ゾワリ...と鳥肌がたちましたよ。

    • わかさん
      コメントは初めてです、同じ本をいくつか読んでいたのでフォローさせて頂いています!
      書店でタイトルには惹かれていたのですが、二の足を踏んでいた...
      コメントは初めてです、同じ本をいくつか読んでいたのでフォローさせて頂いています!
      書店でタイトルには惹かれていたのですが、二の足を踏んでいたので、レビューして頂いて助かりました。読んでみます♪
      2011/03/10
  • 短編集。
    現実をもとにしたミステリーから不思議で悲しいファンタジーのような話まで。
    どれも物悲しく、そうして後味が微妙に悪くてよかったです。少し前に流行ったイヤミスの下手な本よりずっと後味がよろしくない。それが魅力のひとつだとおもいます。
    特に妖精の学校、終の童話のファンタジー調の話が好きでした。
    妖精の学校の隠された事実を想像すると何とも言えない気持ちになるし、終の童話の結末を、彼は選択をどうしたのか考えると切なくもあり怖くもあります。

  • 北山さんの静かで残酷な作風を味わえるすてきな作品だなと思います。北山猛邦作品入門として個人的にオススメしたい。
    どんでん返し、というよりは読了後の余韻として残る切なさが魅力かと。作者の言葉にある「主人公たちの物語は余白に続く」を、噛み締めたくなる終わり方ばかりです。

    中でも好きなのは「終の童話」
    タイトルの通り童話のような世界観のお話です。
    かすかな救いが見えたと思ったところに残酷な真相と結末が突きつけられ、ただただ幸せだった頃を思うウィミィに切なさが募ります。

    どの短編も後味は決して良くないのですが、思わずうっとりとしてしまう結末が大好きです。

  • 最後に驚かされる短編集。
    なかなか面白かったです。

    特に好きなのは「妖精の学校」
    最初はあのラストの意味が分からなかったんだけど、ネットで調べてその知識を得てから改めて読むと・・・
    いやぁ、ゾクッとしますね。

  • 表紙やタイトルはすごくファンタジーっぽい感じなのだけれども、どんでん返し系のミステリーというギャップに惹かれ読了。
    初めて読む作家さんだったが、どの話も非常に読みやすかった。

    どんでん返しのタイプもそれぞれ違って、「おもしろかったか?」と聞かれれば「おもしろかった」と答えられるのだが・・・後味はどれも良くない。
    ぞぞっとした怖さが残る。

    「恋煩い」
    おまじないなんて、可愛らしい話だなと思っていたら、大間違い。
    三角関係なんだろうなー。この子勘違いしてるんだろうなー。というのはすぐに分かったものの、そういうどんでん返しになるとは。最後の最後でゾクッときた。

    「妖精の学校」
    めっちゃファンタジーだな、と思ったら最後の数字を調べた時、現実にありえそうな話だと気付いて戦慄。
    彼は、その後どうするのだろう。なんとかして逃げ出そうとするのだろうか?

    「嘘つき紳士」
    振り込め詐欺かー、嫌な主人公だなぁ、と思ったら、それ以上にひどい奴がいた。
    これが一番リアルにありえそうな話だ。サスペンス劇場でやってそう。

    「終の童話」
    これは文句なしのファンタジー。触れるだけで人を石化させるバケモノが出てくる。
    主役の男の子の想いを思うと切なく、「犯人」の言い分もよく分かるため、リドルストーリーではあるものの、後味は一番良かった。きっと、あっちを選んだんだよね?

    「私たちが星座を盗んだ理由」
    表題作。これまた切なく、どんでん返しというより、種明かし。
    主人公の彼女の葛藤は分からなくもないし、責められるほどではない。
    けれど、最後の最後は・・・可哀想になぁ。そこまで書かなくてもいいのになぁ、なんて思ってしまった。

  • 「恋煩い」最後の数文字に…ぞっとした。外出先で読んでいたのだけど、騒がしかったが、それが良かったのかも。夜、1人で読んでいたらしばらく立ち直れなかった。
    「妖精の学校」数字の一行は読み終わってから調べた。…なるほど。
    「嘘つき紳士」恋人の死を知っても、それを信じたくないあまり、他人からと分かっていても、連絡を待ち、メールをしてしまう女性の話かと。…そんなに甘くはなかったな。

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著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』(講談社ノベルス)で第24回メフィスト賞を受賞しデビューする。代表作として、デビュー作に端を発する『『瑠璃城』殺人事件』(講談社ノベルス)などの一連の<城シリーズ>などがある。

「2020年 『ステイホームの密室殺人 1 コロナ時代のミステリー小説アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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