- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061827486
作品紹介・あらすじ
恋のおまじないに囚われた女子高生の物語『恋煩い』、絶海の孤島にある子供たちの楽園の物語『妖精の学校』、孤独な詐欺師と女性をつなぐケータイの物語『嘘つき紳士』、怪物に石にされた幼なじみを愛し続ける少年の物語『終の童話』、七夕の夜空から星座を一つ消した男の子女の子の物語『私たちが星座を盗んだ理由』。これぞミステリの醍醐味全てはラストで覆る。
感想・レビュー・書評
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表題作を含む5つの短編集。殆どを子供らが主人公の淡い恋心を秘めたミステリーっぽいもの。中でも孤独な男性を主人公にした「嘘つき紳士」は普通に面白かった。前作が読み難くて酷い印象しかなかったのでリベンジで読んだ。
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▶五編の短編集。さまざまなシチュエーションのお話とどこか虚脱感のあるオチ。▶この著者は初めて読むと思ってましたが随分前に『千年図書館』を著者名を意識しないまま読んでました。
■簡単なメモ
「恋煩い」アキは好きになった名も知らない先輩とお近づきになりたいと、自分に届いた恋愛成就のおまじない(都市伝説)を次々試してみる。
「妖精の学校」目覚めたヒバリは記憶の大半を喪い妖精養成施設にいた。なんとなくアニメ「灰羽連盟」をイメージしました。風景は映画「カオス・シチリア物語」の海岸かな。最後の「北緯20度25分30秒 東経136度04分11秒」の場所は・・・なぜそこなのかは不明。
「嘘つき紳士」他者を騙す話が原則的には苦手なので(内容によって大丈夫なこともありますが)これは楽しめませんでした。
「終の童話」石喰いにより石像に変えられたエリナが元に戻る希望を抱き続けるウィミィ。石化を解ける男が現れたが石像は次々破壊されてゆく。ウィミィは最後、どちらを選ぶのか? たぶん・・・
「私たちが星座を盗んだ理由」二十年前、夕兄ちゃんが星座を盗んだ方法は? -
短編集だが、学園もの、おとぎ話風、ミステリー調、童話、恋愛もの、とみごとにジャンルが違い楽しかった。表題作が最後にあったが他のものに比べて物足りなかった。
作者の引き出しの多さに感動! -
ノンシリーズ短編集。異世界物もあり。
切ない気持ちになって読んでいると最後にギョッとなる話が多かった。「恋煩い」だけは途中で仕掛けが読めた。どの話も後味は悪いが繊細さとダークな後味の兼ね合いがうまい。
「妖精の学校」の学校は一読してオチがわからなかったが、わかってから読み返してみるとなるほどと怖さ倍増。 -
短編集。「妖精の学校」の落とし方がとても好みでした。なるほど……
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コメントは初めてです、同じ本をいくつか読んでいたのでフォローさせて頂いています!
書店でタイトルには惹かれていたのですが、二の足を踏んでいた...コメントは初めてです、同じ本をいくつか読んでいたのでフォローさせて頂いています!
書店でタイトルには惹かれていたのですが、二の足を踏んでいたので、レビューして頂いて助かりました。読んでみます♪2011/03/10
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短編のミステリー5本。カバー裏にあった作者の言葉、主人公たちの物語は余白に続く、のとおりとても余韻に浸れるお話ばかりだった。(スッキリしないというわけでなく)
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イヤミスは苦手だけど、これはイヤミス感薄め、かつ多彩な5編ということで満足感高かったです。苦手な段組み(^_^; でもそこそこいいペースで読みきれた。
友人のオススメで初読みの作家さんでしたが、他作品にも期待が膨らむ一冊でした。 -
短編集。
現実をもとにしたミステリーから不思議で悲しいファンタジーのような話まで。
どれも物悲しく、そうして後味が微妙に悪くてよかったです。少し前に流行ったイヤミスの下手な本よりずっと後味がよろしくない。それが魅力のひとつだとおもいます。
特に妖精の学校、終の童話のファンタジー調の話が好きでした。
妖精の学校の隠された事実を想像すると何とも言えない気持ちになるし、終の童話の結末を、彼は選択をどうしたのか考えると切なくもあり怖くもあります。