記録の中の殺人 (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061827493

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ7作目にして遂にユリのバックボーンが明らかに(そんなに深くはない)。 孤島に漫才、連続殺人、DNAにビンタで〆めのお決まりパターンですが、今回は理科的なアプローチよりも、DNA鑑定制度そのものに注目している点が新しい。女子高生連続殺人のミッシングリンク、深角姿島での事件の真相はそれぞれホワイダニットとしては驚嘆もので、ひとつの皿に盛るのが勿体ないくらい。というよりも謎解き部分が良いだけに、事件の構造上付かず離れずな関係にあるとはいえ、両者の間に物語的な結びつきが弱く、強引に一本にまとめたかのようなむりくり感が漂っているのが惜しかったです。

  • ミリア&ユリシリーズ6作目。
    「女子高生連続殺人事件」の犯人の狙いは何なのか?

    あれ、今回孤島のお約束は?と思っていたら行きました。孤島。
    そんなことどこにも書いてなかったけれど、孤島に行って閉じこめられて事件に遭遇。
    あれ?連続事件は?と思っていたら。殺人鬼登場。
    もやっとした状態で終わっていました。

    それに今回もDNAネタ。
    続く割りにはいまいちな感が。。。
    最後に今までにない石崎さんがいたのでちょっと新鮮でした。
    さすが、2回も(3回?)フルスイングで殴られる男、石崎。

    今回も大笑いで終了し、シリーズじたいはとても好きなので、次回も楽しみです。

  • 石崎&ミリア&ユリのシリーズ。しつこいぐらいのボケツッコミの掛け合いと本格ミステリが融合した良作だと思います。ユーモアミステリとしてもっと評価されてほしいシリーズ。斉藤さんこわい。

  • 相変わらずのユリ・ミリアと石崎さんのボケツッコミ。「なぜ、また島に行く?!(笑)」と、石崎さんだけでなく読者も思うに違いない。
    今回は読了後に犯人の「動機」とタイトルの付け方に「ほほぅ」と感心しましたよ。

  • このスピード感がたまらないです。
    女子高校生と石崎のお約束の掛け合い、楽しすぎる。
    「スカウター」とか出てきた日には嬉しくて思わず心の中で叫んでしまった。
    (この本で出てきたんだっけかな・・・汗。)
    元ネタがわからないとなんじゃこりゃだけど、
    まあ、それがわかんなくても、スピード感のある会話は最高に楽しいです。
    肝心の謎解きはというと、なんだか結構凝ってましたね。
    すっとぼけた主人公たちだけど、ちゃんとやることはやってます。
    ご都合主義的なところがあるのは否めませんが、
    でも、一気に読ませてくれてそれでもいいと思っちゃうところが魅力。

    「ミキサー」ってすごく魅力的なネーミング。
    混ぜちゃうところとか、非常に胸躍りました。
    この事件で全編行ってくれてたらなあというのは本音。

  • ユリミリと石崎さん、いつも通りのメンツが織り成す
    ボケボケのミステリー。
    いくらなんでも、被害者のインフレな気もするけど
    ファンにはたまらない、お約束の展開に伏線の回収まで。

    安定してますね。大好きです。

  • 「ミキサー」と呼ばれるシリアルキラーが巻き起こす、凄惨な連続殺人事件。の話かと思いきや、その陰で起こった事件がメインでした。正直、こっちの事件のインパクトは少なくて。トリックは何もなくて。犯人もすぐ分かるし。なぁんだつまらない。
    ……などとは思うなかれ。この一見くだらなく思える事件の、一番重要な要素であるホワイダニットがこの作品の核心。これはとんでもないなあ。そしてそこに絡んでくる「ミキサー」事件の持つ意味も見事でした。タイトルの意味にも納得。

  • 「ミリア&ユリ」シリーズ

    ≪あらすじ≫
    山中のコンテナ内に5人の女子高生の遺体が発見される×2
    被害者は全員左腕と左足が切断されていた。
    また被害者は全員生年月日が同じだった。

    その頃、女子高生「ミリア&ユリ&仁美」はシリアルキラーを回避するため、
    特別顧問・石崎と共に、仁美の友人・結花が住む島へ出かける。
    しかし、その島でもお約束のごとく殺人事件が発生する。
    被害者は結花とその兄。
    犯人は結花の父・総一の内縁の妻だったとあっさり解決したかに見えたが、、、。

    女子高生連続殺人事件と島で起きた殺人事件との意外な共通点とは?ヅラの総一が取った行動とは?


    ≪感想≫
    前作同様に事件に巻き込まれ、女子高生にバカにされ、女刑事にビンタされる石崎さんw
    DNA鑑定について勉強になったのも良かった。

  • 作者と同名のサラリーマン「石崎」と女子高生コンビ「ミリア&ユリ」シリーズの第7弾。相変わらずのノリで繰り返されるボケとツッコミが愉しい。連続殺人犯ミキサーの被害者をつなぐミッシングリンク、孤島での殺人の犯人の動機、別々に展開される2つの事件ともにホワイダニットものとしてなかなか良く出来ているのでは。

    スルーした前作や前々作も読んでみようかな。

  • 2010/11/14読了

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著者プロフィール

埼玉県生まれ。東京理科大学理学部卒業、某化学メーカー勤務。『日曜日の沈黙』で第18回メフィスト賞を受賞。著作は他に『あなたがいない島』、『長く短い呪文』、『袋綴じ事件』、『復讐者の棺』、『≠(ノットイコール)の殺人』、『記録の中の殺人』、『皇帝の新しい服』(いずれも講談社ノベルス)、『首鳴き鬼の島』(東京創元社)がある。

「2013年 『鏡の城の美女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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