書物幻戯 (講談社ノベルス)

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  • 講談社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061827790

感想・レビュー・書評

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  • 書物狩人シリーズ、4作目。長編作。


    今作では、古代エジプト時代、アレクサンドリア図書館の蔵書であった「災厄の書」を巡って、国際テロ陰謀事件が企てられる。宿敵・ミスタークラウンとのコン・ゲーム対決。何重にも張られたミスタークラウンの罠を、完璧なまでに裏の裏まで先読むル・シャスールに惚れ惚れ。相棒ヒロインのレディ・Bも格好いい。いつもながらの気品と美しさが滲み出ている文章に、長編とは言え、さほど分厚くもないページ数ですが、読みごたえはたっぷり。

    序章と終章に出てくる軽井沢の作家さんは赤城先生本人がモデルなのかな。軽井沢の作家センセと言えば、浅見光彦シリーズの内田康夫先生がどうしても思い浮かぶんだけど(笑)

  • なんかこの作者さんの文章と相性がいいのか、サクサク読めるこのシリーズ。長編なので心配したけど、そんな必要なかった。宿敵みたいな人が現れてますます展開が、楽しみです。

  • 砂上の楼閣。

  • ちょっと文章の言い回しで引っ掛かる所もあったけど、面白かった!

  • 書物狩人、今回の舞台は中東。太古エジプト文明時代の「災厄の書」が現代に甦り、中東テロ組織とCIAの暗闘が繰り広げられる。そこには書物狩人の宿敵書物偽造師の罠が。相変わらずの博覧強記。ページを捲る指が止まらない。
    個人的には真実に迫る調査の場面や、偽造の方法など細かい描写がもっとほしかった。

  • 170ページとノベルスにしては短いのにこの重厚さ。ル・シャスールの自信満々ぶりには毎度ながら惚れ惚れします。

  • 初の長編版!
    面白いけども、最初、最後のあれは今更な気が。。。

  • 書物狩人 初の長編。

    書物狩人VS書物偽装人の正面きっての対決ですが
    何だかこのキャラ達ならではな淡々とした闘いでした。
    派手なコトは一切起こりませんが、そこがこの本らしぃ。

    長編も面白かったですが
    どちらかというと短編の方がこのシリーズは好きですな。

  • 書物狩人シリーズ初の長編。
    ちょっとインパクトに欠ける気もするが、面白かった。このシリーズ、「本」や「史料」についての愛着が凄くて、それ自体が気持ちいい。

  •  シリーズ初の長編は、偽書の行方と、それがもたらすであろう惨劇を巡る国際諜報戦。
     従来は簡略されてきた書物狩人の『調査』の過程も丁寧に描かれ、裏舞台を垣間見るような構成となっている。
     世界史の隙間に派生する構想や、本物を上回る威力を持ってしまった偽書を、改めて偽書に貶めるハッタリなどは、相変わらず見事。
     しかしながら個人的には、書物狩人の手腕の凄まじさに唐突に驚愕したい口なので、あまり『種明かし』が過ぎる趣向よりは、依頼者たちと同じ視点で適度に目晦ましされた方が、読者としての面白みはより大きくなる気がする。
     宿敵との攻防戦の延長や、ル・シャスールのパーソナルな背景がちらついてきたことにより、さらなる続刊が期待できそうなので楽しみに待ちたい。

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著者プロフィール

1961年、東京都生まれ。立教大学卒業後、ドイツに留学。帰国後、大学講師として教鞭をとるかたわら、1998年に『魔大陸の鷹』でデビュー。その面白さに、田中芳樹氏、荒俣宏氏らがお墨付きを与えた。近著に『氷海のウラヌス』『書物審問』『天皇の代理人(エージェント)』などがある。

「2013年 『書物奏鳴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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