魔境の女王陛下 薬師寺涼子の怪奇事件簿 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
3.13
  • (12)
  • (43)
  • (87)
  • (35)
  • (4)
本棚登録 : 473
感想 : 82
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061828117

作品紹介・あらすじ

凶悪犯を追ってシベリアへ出張した警視庁の薬師寺涼子と泉田準一郎ら4人。彼女らは鎖された施設で人智を超えた世界に遭遇する!?

著者-田中芳樹(たなか・よしき)
1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年に『緑の草原に……』で第3回幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年に『銀河英雄伝説』で星雲賞を受賞。壮大なスケールと緻密な構成によるSFロマン、中国歴史小説等で、読者の爆発的な支持を集め、ノベルス界のスーパースターの地位を確立する。『薬師寺涼子の怪奇事件簿』をはじめ、『創竜伝』『タイタニア』『アルスラーン戦記』など大ヒットシリーズを次々と発表し続けている。嫌いな食べ物は茄子。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 説教臭さに違和感を覚える。説教のおかげか、薬師寺涼子をはじめとするキャラクターが全く動いていない。

  • お涼シベリア編.お涼シリーズといえば妖魔譚だと思うけど,メインは表紙にあるサーベルタイガーで,ラスボスも何の説明もなく,ちょっと肩すかしな部分あり.またもう一つのメインである社会風刺も,リーマンショックや原発ネタは調査不足感が否めず.話の流れに載せての社会批判ではなく,突然のうんちくみたいな感じになっているのも残念である.
    泉田の鈍感っぷりと涼子の掛け合いは相変わらずでよかった.

  • 久しぶりに出ました「お涼」が大暴れするシリーズ。今度の舞台は、ロシアはシベリアの奥地。大量殺人犯、日下を追ってここまで来たいつものメンバーは、古代の猛獣サーベルタイガーに襲われる・・・。

    と、まぁいつも通りの破天荒なストーリー、そしてもはや「お家芸」の社会風刺がてんこ盛り、なわけだが。この「お涼」シリーズでは特に社会風刺が多いのは、読む前からわかっているが、今作ではその社会風刺とそれに関するうんちくがあまりにも多すぎて、もはや本筋のストーリーが影を潜めてしまっている。せっかく派手な舞台を用意しているのに、たくさんいる登場人物の動きも少ない。

    作品を追うごとに残念になっていってしまっている感があって寂しいものだ。

  • 創竜伝の後半のようかな。
    シーンごとの描写があやふやだし、シーン間のつながりに芯がなく、矛盾というほどではないにしても、すんなり納得(理解)出来る形になっていないため、物語に入っていけない。
    その割りには、原発等の愚痴というか語りにかなりのシーンを費やしている。語りがあること自体は問題ないが、そのほかの出来がひどい。
    といっても、普通の作家並には書けていると思う。前作までの薬師寺涼子に比べたら段違いにレベルが下がっているので★2つ。
    楽しみにしていただけに、かなり残念!

  • 久し振りのお涼サマ降臨! 発売日に本屋でなかなか見付からず、もしや延期かと思いましたが、ラノベの棚にありました。ラノベなのかな???
    相変わらずの大暴れっぷりは楽しいのですのが、敵役がもう少し頑張ってくれないとねえ。嫌な奴レベルはかなり高いのですが、最後が呆気ない。しかもお涼サマ側に奥の手が千手観音の如くあるし、あれこれエピソードが挿入されるので(それ自体は楽しいのだけど)緊迫感に欠ける部分もあるんですな。だから敵役に頑張ってもらわないと。
    しかし何だかんだと言いつつも、このシリーズ好きなんですよね。作者が楽しんで書いているという感じですし。時事ネタの扱いやキーマンとなるとあるキャラの扱いの面白さも田中芳樹ならではですし。他のシリーズの続きも書いて欲しいけれど、このシリーズの続きも首を長く長く長くして待ちましょうかね。

  •  久々のお涼サマシリーズ来たー!
     絶対入ってるだろうなーと予想してた通りの社会風刺っぷりは相変わらず。お涼サマは久し振りに見てもやっぱりお涼サマで実に結構な事です。
     今回は泉田君が珍しくぶっちぎれるシーンがありますが、順調に朱に交わって赤くなってます(いや、もう結構前から赤くなってますけどね)。マリアンヌとリュシエンヌの気になる過去がちらりと出てきたのでそっちも気になるところ。

  • あらすじ:舞台はシベリア。話はいつもの。

    時代劇と同じで、基本やることに大差ないのがこのシリーズの伝統。だからそこは棚に上げたとしても、それ以外も何だかなあ。
    アルスラーン戦記と同様に筆力低下は著しく、ストーリーのほうも涼子たちが作戦会議を始めたので敵のボスは退席したのかと思いきやその場にいたりと矛盾が目に余る。マリちゃんや貝塚がいるせいか、由紀子はもはや空気だ。

  • 涼子や泉田警部補の関係性が好きでよく読んでたシリーズ。今回はシベリアで殺人鬼やサーベルタイガーと対決。最後があっけなくも感じたけど、何かの時には上司でもどなる泉田さんの男気がよい。

  • 刊行された当時は日本にいなかったので、原発を事をネタにされても、いまいち楽しめなかった。刊行直後に読んでたら、面白かったかもしれないが・・・。
    最後の敵が人間(?)ですこし拍子抜け。胃から鉄条網を取り出すところは人間離れしているけど。
    でも、普通に楽しめた。

  • 久しぶりにこのシリーズを読んだ。あまり面白みは無かった。シベリアの奥地が舞台だけど、あまり活かされてない。泉田君が無意識に「すっこんでろ!」とか怒鳴ったのはちょっと良かったが。でもキレるタイミングがそこなの?っていう。あとあの施設内外の描写がいまいちわかりにくかった。中だと思ったら外でサーベルタイガーと戦ってる。登場人物の位置もよくわからない。あちこち落丁してるの読んだみたいな不安定さだった。

全82件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田中芳樹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×