神様ゲーム (講談社ノベルス)

著者 : 麻耶雄嵩

• 講談社 (2012年5月8日発売)

感想・レビュー・書評

[るりまつりさんの感想 · 2015年3月5日]

『神様ゲーム』麻耶雄嵩   講談社

何と言ったらよいのか…。絶句。
これ、「ミステリーランド」と言うシリーズの第七回配本なんですが、このシリーズのキャッチフレーズが「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」ですと。ブラックジョークか？(^^;;
多少の覚悟はありました。こちらでも何回かご紹介有りましたし。しかし…小学生が主人公で、少年探偵団が出てくれば良いってもんじゃないでしょう(´Д` )前半はまだしも、後半はトラウマになりそうな展開といやミス度。

子どもが読んだらうなされそう。意味わかんない子もいるかも。
自分を「神」と名乗る目立たない転校生がトイレ掃除で一緒になった「僕」の問いかけに答える「神の回答」。それがどう裏付けられて行くのか？と言うミステリーは読ませるけれど、最後、良いのかこれで⁉︎

何だか世の中知らない事は知らないままの方が良い様な気がするのは私だけ？

後味の悪さを、前回のご紹介で「笑える」ほどの…と言って下さった方の言葉を思い出し、強制的にB級ホラー映画の場面に一部脳内変換し、あり得ない設定と場面を思い浮かべて笑う事にしましたハハハ……>_<…

[kurobunkoさんの感想 · 2017年4月3日]

最後がすごい

[りおんさんの感想 · 2015年3月14日]

子供向けに書かれたらしいが、子供にはとにかく読ませたくないと思った本書。
あと、最後にいろんな捉え方ができるモヤっとした終わり方が苦手な人、後味の悪い終わり方が苦手な人には勧められない。
そこが平気な人には、全体通して読みやすいし先が気になってスラスラ読めて面白いのでぜひ読んでみていただきたい。
最後の最後まで油断できない展開。

最後のアレは神様は絶対間違えないという前提であれば、天誅がくだった人が本当に共犯者であったのだろう。
芳雄が最初に推理した桶の方があたりということ……？
でもなんだかあの家族は皆疑おうと思えば疑える……。
私は神様は絶対ということにしておきますが。

[boschさんの感想 · 2015年1月12日]

カテゴリ「本格推理」というのはちょっと違うかもしれないが…。とにかく変わった一冊。子供向けのミステリーランドの一作ながら内容は子供向きとは言い難い。小学4年生の少年探偵団が猫殺しの真相を追う一方で出会った殺人事件。
その真相は…となるが、何よりの特徴は主人公の友人がお忍びの神様、という設定。あっさり犯人を名指しする。究極のアームチェアディテクティブと言えるかも。あとはそれを聞いた主人公の少年が深窓にたどり着こうとするが、そこが話の設定がうまく、神様が天罰を与えて初めて真犯人がわかる、という凝った展開。ただ残念なのが、動機が子供向けにしては生々しいこと、ラストの真犯人の動機が曖昧なこと。

[うさぎ堂さんの感想 · 2015年1月11日]

鈴木くんは神様である。
神様の言うことは絶対である、というのが前提。

ミステリーランドの作品は、子どものための、を謳っておきながらしばしば悪意を感じる。

特にこのラストには、どうしようもない悪意が後味の悪さとなって襲う。
芳雄少年の未来は絶望的だな！

引き続き鈴木くんが活躍（暗躍？いや、存在）する「さよなら神様」のほうもぜひ読みたい。

[Ｈさんの感想 · 2014年12月25日]

噂以上の後味の悪さ…。でも、面白かった。

[uecchiさんの感想 · 2014年12月1日]

神様の言うことは絶対なんでしょうが、子供にこの結末は…(汗)
ただ読み終わった後に、私の中で物語を整理する検証作業が非常に面白かった。納得いくかは別として。

[縞さんの感想 · 2014年9月13日]

再読。

鈴木君はほんとうに神様なのかな？と、初読時も疑いに疑って、鈴木君が情報を知りえたことを示すヒントを探しましたが、前回も、今回も、なんにも見つからず。
やっぱりほんとうに神様なのかな……

推理小説としては、一応（神様の天誅として）犯人と共犯者が提示されるものの、「どのように」の部分がきちんと解説されないので未消化感が残った。
天誅が下った人物が二人ともとても意外で、それは大変面白かったし、特に二人目は鳥肌ものだったが、そうだったのか！というすっきり感がなかったのは残念。

鋭い洞察力でなんでもわかってしまう名探偵の代わりに、なんでも知っている人物（神様）をおくという試みは面白かった。
そういえば、この本での探偵役はだれになるのだろう？犯人を指摘するのは神様だが、推理をしているのは芳雄たちである。

[宮本知明さんの感想 · 2013年12月14日]

小学４年生の男の子と神様の心温まる交流が結句女同志の濃密な交流に昇華。世の中神もおれば悪魔もいる。誰の心にも巣食う外からは見えない深い闇、何もかも見通してしまう神の存在。それらが表裏一体であることに凍えるような冷たさを感じた。

[なごみーるさんの感想 · 2013年9月8日]

2013.09.07

面白すぎて一時間で読破。
え、え、え？
最後よくわかんない。え？？？

著者プロフィール

1969年三重県生まれ。京都大学工学部卒業。大学では推理小説研究会に所属。在学中の91年に『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』でデビューを果たす。2011年『隻眼の少女』で第64回日本推理作家協会賞と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。15年『さよなら神様』で第15回本格ミステリ大賞を受賞。

「2023年 『化石少女と七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」