プライベートフィクション (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061828438

感想・レビュー・書評

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  • 2014/8/18 読了
    2016/2/14 再読

  • 表題作が意味不明。
    「いつまでも仲良く」が割とマシ。

  • (収録作品)一九九九年の同窓会/いつまでも、仲良く。/小田原市ランタン町の惨劇/自由研究ープライベートフィクション/夢見ヶ崎ープライベートフィクション2

  • 何か、もうこの本は読み終えて情けない気分になりました。
    これって短編なんですが、ずーっと長編小説だと思って読んでいて、このバラバラの話がどうやってひとつにまとまるんだろう?と読んでいた・・・。
    どうやら長編じゃないらしい・・・と気づいたのはタイトルになっている後半の2話、プライベートフィクションという話になってから。
    何たる集中力のなさ、読解力のなさ・・・。
    暑さのせいか。

    まあ他の人の話ならこういう勘違いも少ないだろうけど、何せこの人の書く本はバラバラな話がどんどん出てきて進行していって最後の最後に一つにまとまるというのがいつものパターンだから・・・。
    それにこの本に収録されている話って、どの話もあまりにあっけない終わり方で「これで終わりではないだろう・・・」と思ってしまう話ばかり。
    ・・・と、一応言い訳。

    どの話も厭感が詰まった話になっています。
    読んでいて気分が悪くなるようば描写もあり、途中であまりイメージや想像を広げないようにしたりもしました。
    それだけ描写が具体的でリアルとういこと。
    それなのに書かれている内容はというと、どこか現実離れしている。
    特に後半のプライベートフィクションというタイトルのついた2話はそんな感じでした。
    どうも現実と夢の狭間にある話のような・・・。
    実際のこの人の著書名が出てきて、その内容だとか登場人物とかも出てきているので一瞬ホントの話?と思ってしまうけど、どう考えてもノンフィクションじゃない。
    フィクションなのに、ホントの事も含まれてるの?と勘違いさせてるのがミソなんだろうな~と思いました。

    最初の「1999年の同窓会」は、軽い気持ちで応募した小説でデビューし、売れっ子になった小説家の男性の話。
    その後、彼には色んな人から電話がかかってくるようになる。
    そんなある日、小学校時代の初恋の女性から「1999年、人類が滅亡する前に会おうと約束していたよね」と電話がかかってくる。

    「いつまでも、仲良く。」は、ダイエットドリンクでダイエットに成功した女性の話。
    スリムに美しくなり、就職もした彼女に周囲は何故か冷たい。
    特に女性たちは・・・という話。

    「小田原市ランタン町の惨劇」は、もう別れたいと思っていた女性が自分の子供を妊娠、出産し、その赤ん坊を殺したと知らされた男性の話。

    最初の3話はこんな内容でした。
    他に、「自由研究-プライベートフィクション」、「夢見ケ崎-プライベートフィクション2」の2話が収録されています。
    個人的には最初の3話が意味も分かったし、面白いと思いました。

  • フジコ生みの親による短篇集

     ショートの「一九九九年の同窓会」 「いつまでも、仲良く。」 「小田原市ランタン町の惨劇」 はいずれも女同士のなんかよくわからん話。

     メインの「自由研究」「夢見ケ崎 」はサブタイトルが、表題のプライベート・フィクションとなっているんだが、さっぱりわからない。

     あわないな、これ。

  • なかなか面白かったー!ダイエットの笑った(笑)【更年期少女】のネタとつながってるのも面白かった!!でも頭の中に?がいっぱい。真梨さんの作品は理解するのが難しい・・ってか私には無理かも(-_-;)でも面白いんだよねぇ。

  • 全体像がつかみにくかった。

  • ◆一九九九年の同窓会・・・小説家になった僕にかかってきた一本の電話。まさかあのレイナちゃん?小学校の頃キモい男子だった僕には到底手の届かなかったクラスのマドンナだったあのレイナちゃんなのか?
    ◆いつまでも、仲良く。・・・半年前まで、デブで何ひとついいところのなかった私が、32キロのダイエットに成功し、コンテストで優勝。しかし母と昔からの友人達は・・・。
    ◆小田原市ランタン町の惨劇・・・自虐的で自意識過剰すぎるミキからのメールにはうんざりしていた。だからまさか、彼女が妊娠していて、トイレで出産後に子供を殺しただなんて知らなかったんだ。
    ◆自由研究―プライベートフィクション・・・小説家の私は、思い浮かんだネタをパソコンに保存している。「自由研究0306」と名付けたそのファイルには、私が小学三年生だった頃のエミちゃんとミカちゃんとの交流についてが書かれていた。
    ◆夢見ヶ崎―プライベートフィクション・・・引っ越しの転居届を書いていた時にK子が訪ねてきた。K子は前に派遣で働いていた会社の正社員。旦那がいなくなったのだという。

    前に読んで面白かった「更年期少女」と繋がっている話があると聞いていたので楽しみにしていたのだが、その2作(プライベートフィクション1・2)はあんまり理解できず。「更年期少女」を書いた作家の話ということでいいのか?また夢と現実が入り乱れる感じで、この間「四〇一二号室」を読んだばかりだったので食あたり気味(^^;エミちゃんとミカちゃんが「更年期少女」で大活躍・・・そうだっけ?読んだのが結構前なので全然覚えていなかった。それよりも、前3作の方がわかりやすくてイヤミスまっしぐらでおもしろかったな。

    ◆一九九九年の同窓会・・・やっぱり騙されてるんやん!と思わず笑ってしまった作品。しかしこの男、タカダと週に一回の割合で会ってて気づかないとは、どこまで馬鹿なのか。
    ◆いつまでも、仲良く。・・・仲が良いからこそ、誰かが抜け駆けするのは内心穏やかでなく許せないという、女の嫌な部分をここぞとばかりに浮彫になっている話。お祝いの準備とは、主役抜きで堂々と集まることができる絶好の口実。そしてその時の話題は・・・。最後のオチがまた、やってくれる。母親といえどもやはり女ってことね。

  • 【フリーライターのなっちゃんは、編集者の依頼にいつでも応えられるよう、多くのアイディアをパソコン保存していた。「自由研究」と名づけられたファイルには、少女漫画『青い瞳のジャンヌ』に熱中した頃のことが綴られている。当時の続きを書くうちに過去が甦り、現代の交友へと繋がって…。そして重大事件が発生!何が嘘で何が真実か・・】

  • 中短編集。面白かった。
    プライベートフィクションとは私小説に対するもので、自分のことだけどフィクションだよということらしい。
    タイトルどおり、何が真実で、何が主人公の夢想で、現在と過去も入り組んでいてよくわからない。
    (図書館)

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著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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