無貌伝 ~探偵の証~ (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061828490

作品紹介・あらすじ

裏切りの名探偵・御堂八雲により、首都は破壊しつくされた。望は救出した芹の手を取り、師匠の秋津のもとへと駆ける。しかし、待ち受けていたのは、秋津の失踪と、八雲の魔の手…!陰謀蠢き、逆転と背信は繰り返され、矜持と狂気が交叉する逃避行の末、望は、ついに自らの手で最凶の名探偵と対峙することを決める。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ5作目。
    前作のラストで明らかになった魔縁・蜘蛛の正体。
    そしてその蜘蛛が無貌を裏切り、首都・藤京を破壊していく・・・

    今回はミステリーというより、ハードボイルとみたいな感じだなぁ。
    このシリーズは毎回ジャンルが変わるので読んでてお得な感じがします(^O^)
    前作のラストも衝撃だったけど、今回も・・・
    まさかそんな展開になるなんて思ってなかった!
    主人公は古村望なのに、こんなことになってどうなるのか今後の展開が気になります!!
    次は最終巻になるようなので、読みたいような読みたくないような不思議な気持ちです(>_<)

  • 5作目。今まで登場してきたヒトデナシをうまく活用して、スピード感あふれる逃避行と異能バトルを展開。

    異能バトル物としては面白いけど、ミステリーはどこに行った?

    あと2冊読んで、最初の作品を再読しよう。

    やっとこれまで引っ張ってきた無貌の正体と秋津探偵の過去が明らかになる。

  • 死線を潜り抜けた探偵助手、望は師匠のもとに戻れるのか?昭和中期ぐらいの雰囲気の中、「ヒトデナシ」というあるものとあるもののかけあわせの「化け物」の能力を使いこなしながら、困難をすり抜けていくのが面白いシリーズです。
    今回は、し、衝撃のラストですな……次最終巻ですか……こうなったら、やはり秋津ではなく、望の物語にしてほしい。もっと人気がでていい気がするのだけれど、あまり感想を見ない。異能モノでひとでないものだぜ〜。しかも知能戦だぜ〜。熱いぜ!読もうぜ〜。最初の巻よりは、次の巻のホテルの話のほうが断然面白かったので、そこから読むもありかも。

  • 文字通り手を繋いで逃げる二人と、追う忠犬。
    目的地に着いてみれば、頼るべき師匠はいなくなっており
    警察はまだ、裏切り者のした事をしらないでいた。

    周囲にいるヒトデナシに、ヒトデナシを使う人物達。
    どうするんだというほど、油断できない状態。
    相手も頭使ってますが…これほどまでに短時間で
    よくもどうにかなる解決策を捻り出すものです。
    すごいとしかいいようがないですが、またさらなる危機。

    もぐら叩きかと思うほど、こっちが引っ込めばあっちが
    あっちが引っ込めば、また違う問題が。
    どうにかなる! と思ったのに、次の瞬間
    相手の計画通りという状態。
    どうするんだ、というよりは、どうしたいんだ!? かと。
    抜け穴探せば向こうも察知しているし…。
    しかも、その人物が本物か疑わないと、ですし。

    最後には…正直うっときてしまいました。
    感動したのでもなく、泣きそうになったわけでもなく
    周囲の人間の心境に。
    人は人と交わる事で、色々形成していくもの。
    その一部が、心の準備なく奪われた時
    多分、自分も、こうなるのでしょう。

  • 無貌伝第5巻。
    前巻と話が続いているので、単独で読んでもわからないと思う。
    シリーズ序盤は特殊設定のミステリと思っていたら、いつのまにか異能者の忍法帖のようになっている。ヒトデナシを使ったトリッキーな活劇で、これはこれで面白いけど。
    秋津が存在感を示さない中、望が自ら”蜘蛛”と対決する波瀾万丈の展開だったが、ラストはかなり驚いた。次巻はどうなるのか全く想像がつかないので楽しみ。

  • まさかの結末にびっくり
    次の最終巻に期待が高まります

  • 誰と誰が味方なのか分からない、次々と展開されていく目まぐるしい展開。最後は「そう来たかー!」満足。

  • シリーズ第5弾は怒濤の展開で、まさに冒険活劇。次作で完結だそうで、どう決着がつくのか今から楽しみです。

  • 無貌伝 シリーズ第5弾

    <あらすじ>
    魔縁・蜘蛛であり無貌殺害を計画する三探偵の一人・御堂八雲。
    彼が持つヒトデナシは
    高速移動で破壊の力を持つ列車[縣繰津]
    生命の侵入を断絶する水[踏果]
    ポテトヘッドみたいに身体をバラバラにできる[途跳]
    針を頭に刺すことで2人の精神を交換できる[結針]。

    そんな八雲は藤京で無貌の協力者20人の同時殺害を行い
    藤京の眩雲塔を占拠し周囲1キロに[縣繰津]を走らせて溝を作り、
    そこに[踏果]を流し込み外部の侵入を阻んでいた。

    前作で八雲から何とか逃げ出した古村と芹。
    舌で舐めることで他人の記憶を読み取れる芹の[匂色]を狙う八雲。
    芹を守るため古村は三探偵の一人であり望の師匠でもある秋津を訪ねる。
    が、彼は既に藤京から船で逃げ出していた。

    でも古村は秋津が逃げた真意を悟り、
    探偵事務所の管理人・純と、夢境ホテルで登場したサーカスの友人・建太と共に、4人で八雲を倒すための計画を立てる。
    計画は順調に進み、そして眩雲塔の空に飛行船に乗った秋津が登場する。
    しかし八雲はすべてを予想していた。
    眩雲塔の占拠は秋津を倒すためだったのだ。
    八雲は眩雲塔を爆破し、塔を飛行船にぶつけ、飛行船は落下。
    秋津は飛行船から出ることなく倒れてしまう。
    更に八雲は、[結針]で純になり、健太を銃撃し、ついに八雲は芹をゲットする。

    さらに八雲は長靴本部へ侵入する。そこで三探偵の一人・近松独善と対峙。
    八雲は無貌について語りつつ、スキをついて独善を倒し、肉体の再生能力を持つ独善を本のヒトデナシに閉じ込める。
    警察も八雲を捕らえるべく長靴本部に乗り込もうとするが[縣繰津]に倒され、
    さらに無貌の部下も八雲を襲うが八雲はそれらをすべて撃退。。。

    そして八雲は無貌を殺害するため[結針]で芹と入れ替わり、
    警察とか大勢の瀕死の人々を[匂色]で舐めて、死ぬまでの記憶をすべて読み込んだ。
    その理由は、無貌に[匂色]の大量の負の記憶をインストールさせることで容量オーバーにして、無貌の人格を消してしまう=無貌の殺害、を行うためだった。


    しばらくして、飛行船から救出され治療を受けていた秋津が病院で意識を取り戻す。
    古村は目を覚ました秋津に、芹を助け出す決意を告げる。
    古村が病院を出るとそこには無貌のために芹を追う魔縁・犬がいた。
    目的が同じ2人は共に長靴本部へ潜入することに。

    そして入院中の秋津の元に無貌が現れ、彼らも長靴本部へ向かう。

    長靴本部に潜入した古村と犬は独善を助け出し、
    古村は自ら囮となつて壁抜け出来ないようにスライム状の独善で囲まれたエレベーターに八雲を閉じ込める。

    無貌と秋津も長靴本部に到着し秋津がヒトデナシ[巾裂]で[縣繰津]を破壊し、無貌は芹を救出し、秋津は古村の元へ向かう。

    エレベーターに閉じ込められた八雲は古村と戦い、
    八雲は圧倒的に勝つが、エレベーターから出られない。そこで八雲はエレベーター内に爆弾をセットし、
    あらかじめ仕込んでいた[結針]で芹と入れ替わり、そばにいた無貌に[匂色]で負の記憶を送り込む・・・
    エレベーターには戦いに敗れ倒れた古村と、精神が芹の八雲と、爆弾・・・
    そこで古村は八雲を殺害し強制的に芹と八雲の精神を元に戻したところで、、、
    エレベーターが爆発!八雲を倒す!

    秋津が古村を救出するも虫の息で、古村に死んでほしくない秋津は、無貌に頼んで古村の顔を奪ってもらう。

    古村は肉体は死んでしまったが、精神は無貌の中で生き続けることになった。

    そして、無貌になった古村は芹と犬と共に楽園へ向かった。

  • 少年たちの逃避行。前巻から引き続き、蜘蛛との対決が描かれます。一緒に綺譚会から脱した望と芹に純と健太、魔縁から犬も加わって一大討伐に動き出す。月がヒトデナシ?この世界そのもがヒトデナシ?といったセカイ系な大風呂敷に、まだまだ描けるものがあるのにミステリから離れてノンストップで完結へ向かっていく流れは、同じくメフィスト賞でデビューした西尾維新の「戯言シリーズ」を思い出さずにはいられません。受賞作のオビに推薦文を寄せたからって、何もそこまで真似しなくても良いのに……。つまり何が言いたかったというと、次作で終わらせるにはあまりに惜しすぎる。

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著者プロフィール

第四十回メフィスト賞を『無貌伝 ~双児の子ら~』で受賞。同シリーズに『無貌伝 ~夢境ホテルの午睡~』、『無貌伝 ~人形姫(ガラテア)の産声~』『無貌伝 ~綺譚会の惨劇~』『無貌伝 ~探偵の証~』『無貌伝 ~奪われた顔~』がある。

「2014年 『無貌伝 ~最後の物語~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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