祈りの虚月 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 175
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061828636

作品紹介・あらすじ

聖アステール女学院には、秘密の言い伝えがあった。
「神無月の夜、虚月の下で儀式を行うと願いが叶う」
虚月(三日月)の深夜、校舎に忍び込んだ高校生たちは
儀式を行うため、暗号めいた名を持つ「三つの鍵」
――「叡智」「願い」「信頼」を探しはじめる。
それぞれが心に秘めていた願いとは? 
そして彼女たちに降りかかる不可思議な事件とは?
高里椎奈が多感な少女たちを描く学園ファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 心が荒んだので高里椎奈を読む。
    うーんなんていうかすごい初期の辻村深月っぽい設定だな。
    女学生ファンタジーというので期待していたのだけれど、全体的に中途半端な印象…。ファンタジーなのか、これは。
    学生ならではの心理描写みたいのはあって、そのあたりはさすがだな、と思いましたが。
    これの男性版だという『なりそこない』、ぜひ読んでみたい。

  • 一応現代ミステリーなんだろうけど、独特の言い回しと描写で幻想的でレトロなファンタジー感があって良かった。思春期ならではの少女の潔癖さと、狡い一面が程よく調和していて、ジュブナイルとして中々良かった。特に羊子のキャラクターが良かった。
    ミステリーとしては物足りないし、オチが弱いので雰囲気を楽しみたい人むけ。

  • 聖アステール女学院には、秘密の言い伝えがあった。
    「神無月の夜、虚月の下で儀式を行うと願いが叶う」
    虚月(三日月)の深夜、校舎に忍び込んだ高校生たちは
    儀式を行うため、暗号めいた名を持つ「三つの鍵」
    ――「叡智」「願い」「信頼」を探しはじめる。
    それぞれが心に秘めていた願いとは?
    そして彼女たちに降りかかる不可思議な事件とは?
    高里椎奈が多感な少女たちを描く学園ファンタジー。

  • 時は大正あたり?
    学園にまつわる、願いをかなえるための儀式。4つの棟しかないのに現れた5人の少女。いつの間にか増えた幽霊の正体は何か?

    憧れの学園に入ったけど、周りの才能ある少女たちに比べて、何も取り柄がない自分に落ち込んでむサヨリ。
    特に受験で入るは、入学時点でほぼ同じ学力の子が入ってくるから、今まで優秀だった自分の成績が普通以下であることにショックを受ける学生もいると聞く。
    特にサヨリは目立つことを恐れて、わからないところを聞くことも出来ず、授業に付いていけなくなる→成績が落ちる→自分は出来ないんだと自己嫌悪するというパターン
    彼女の鬱々とした自己嫌悪スパイラルはなんだか身に覚えがある。自分がダメだと思ってるうちは何を見ても自分より優れていると考えて落ち込んじゃうんだよね…。
    彼女が羊子や芽衣のような思ったことをストレートに言葉で伝えてくる人と出会えたことはとても良かったんじゃないかと思う。そして一緒に冒険をしたことで、自分が勝手に完璧と思っていた憧れの対象も、感情があって悩んだりしているということに気付き、行動こそ大事だと、一歩踏み出す勇気を持てるようになったのって大きな成長だと思う。

    ちなみに最後まで雪が幽霊だと思ってた…。

  • 読んでいて途中ぞくっとしたが、最後は爽やか。
    私も女子校なのだが、やっぱり学園ファンタジーはいいと感じた。
    フェンネル大陸シリーズも大好きなので、高里さんの独特の文体や、Miggyさんの素敵なイラストにまた会えて幸せ~~(* ´ v ` *)

  • 購入。事情を抱えた女子高生。真夜中の儀式。学園ミステリーのお約束設定だけど、独特の回りくどい言い回しが雰囲気出ててよかった。ラストはちょっと不満。キレイな終わり方だとは思う。

  • 登場人物の把握に少し時間がかかった。
    修道院を参考にした校舎がある女子校での、夜中の冒険。
    高里さんらしい空気が漂っていて、後半は謎が解けて行くにしたがって、少女ひとりひとりの心の葛藤も解けて行く。誰もが子どもの頃は抱えている不安なんだけどね。
    謎解き兼、成長物語?かな。

  • 【図書館本】高里先生特有の、ちょっとまわりくどい理解が難しい表現も見られるけど、薬屋シリーズよりはわかりやすかったかな。キャラを把握するのに少し手間取ったけど(5人しかいないのに!)一人一人が活きてて楽しかった。彼女の言った『肉』はあとがきを読んでから考えてみた。……あとがきに記されていなければスルーした部分だと思う。芽衣の明るく元気な様子はとても好感。ただ、鵯上戸橋(つづらごばし)は読めない覚えられないインパクト(アク?)の強い苗字で苦手。羊子が噛んでしまうのも仕方ないw

  • 夜の学校で儀式を行おうとする4人+1の少女たちの話…でいいのかな(^^;

  • 高里さん初の学園長編もの。装丁はミギーさんと、フェンネル好きな私にはたまらない1冊(笑)
    話自体は割とオーソドックスなものかもしれない。途中までは、辻村深月さんの「冷たい校舎の時は止まる」に何となく似てるなあと思っていた。しかし、高里さんらしい文章(独特な言い回しや漢字使いなど)と優しさのある結末になったと思う。話の所々に違和感というか疑問点はあるが、あまり細かく考えないことにした(笑)

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著者プロフィール

茨城県出身。芝浦工業大学工学部機械工学科卒業。1999年『銀の檻を溶かして』で第11回メフィスト賞を受賞しデビュー。著作に、デビュー作を始めとする「薬屋探偵」シリーズ、「ドルチェ・ヴィスタ」シリーズ、「フェンネル大陸」シリーズ(以上、講談社)などがある。2019年5月に「うちの執事が言うことには」が映画化された。

「2023年 『雨宮兄弟の骨董事件簿 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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