溺れる犬は棒で叩け THANATOS (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061828742

作品紹介・あらすじ

「うちの親戚がこんなに横溝なわけがない」
--信州山中の名家。惨劇の連鎖に美少年双子は!?

平安時代からの旧家・在澤家が跡継ぎとして選んだのは、こともあろうに「死神(タナトス)」と呼ばれる少年・立花美樹!
信州山中の屋敷で行われた継承の儀式の日に、案の定、殺人事件が!
鯉池の濾過槽から溺死体が発見された。
水槽に残された「化」という文字、錦鯉の消失、渦巻く陰謀……屋敷に集った「探偵」と呼ばれる弟・立花真樹、謎の刑事、奇矯な監察医が連鎖する死の真相に迫る!

感想・レビュー・書評

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  • 待ちに待ったタナトス最新刊!図書館待ちの間買うか否かを真剣に悩みましたが、結局借り。
    なんという酷いタイトル!と思ってましたが実際のことわざだったんですね。真樹節にやられました。
    今回のお魚は錦鯉。舞台は信州山中の廃村。繰り広げられる親族争い。

    前々からむしろ真樹の方が死神じゃないかーと思うことはあったけど、マジだったなんて。
    むしろコントロールできてるっぽいところが怖い。
    出屋敷先生スペシャルでもあったような今作。問題編終了ってありましたが収束に向かっていくのかこの話。レギュラーメンバーにばったばった死人が出そうで恐ろしい。
    佐伯嬢復帰してるみたいだけど、もぅなんか一文だけで殉職とか伝えられそうで怖い。
    次もビビりながらも楽しみです。

  • 『ただし少女はレベル99』を先に読むと出屋敷先生の異常行動が大体理解出来るし、タイミングよく読んだ僕は運がいいとしか思えない。

  • 図書館にて借りる。やだこんな動機だらけの親戚(笑)

  • 旧家跡取り殺人事件……だった筈がカオスの様相を醸し出したもの。いつも混沌としているけれど今回もなかなか混沌としていた。
    真樹のさりげない怖さが遺憾無く発揮されている一作。死人にくちなしだし手段は色々。溺れる犬をとことん打ちのめし水に沈んだところを眺めている真樹の話だったと思う。邪魔な奴らは叩けば良いのだ。
    美樹は社会不適合だけれども真樹よりはまだ人間味があるのではないか?と錯覚しそうになる話。それが錯覚なのかどうなのかはわからないけれど真樹よりは「マトモ」なことは言うまでもないのではないかとおもう。
    出屋敷先生が久々のがっつり登場。序盤〜中盤まではそんなに目立たないけれどいいキャラしている。
    高槻さんが日に日に逞しくなっていく……今回の高槻さん物凄く逞しかった。もうめげない気迫を感じる。どんどん一般人から離れていく……。湊との仲が良いのか悪いのかわからんコンビネーションも益々冴えてきている感。
    今回も読後爽やか。すごく爽やか。ひとりの少女の成長についてと、あとやっぱり出屋敷先生いいキャラしてるよ……。

    タナトスシリーズ、今のところ刊行された分はこれで全部読みきってしまった。
    続編出るのかなー。出てほしいなー……!

  • THANATOSシリーズ8作目。内容は「うちの親戚がこんなに横溝なわけがない」の一文に尽きる。

    死を目前に控えた旧家の当主と後継ぎ問題、集まった親戚、夜通し行われる秘密の儀式。絵に描いたような横溝的シチュエーション+死神ご一行。事件は起こるべくして起こったとしか言いようがない。

    今回は、特に真樹のブラックさが際立った感じ。殺人教唆を詰られた真樹の啖呵がハンパない。さすが死神の眷族だけのことはある。
    相変わらずの魚ネタに、細かいオタクネタ。テンポのいい会話が読みやすい。

  • 後継ぎに下さい、と指名されたのは死神の方。
    しかも場所は、そこしか人が住んでいない集落。
    これは何かある! と思いきや、予感的中。

    いつものように騒ぎまわり、いつものように死体発見。
    こうなると思ってました、というよりも、予想範囲内の現実。
    突如死体があれば驚きますが、予測していれば何にも怖くない?w
    むしろその後の方が怖かった!
    やはり世の中怖いのは人間です。

    やりやがった! というよりは、うまく事を運んだな~と。
    もう呆れも驚きも通り越して、納得、という状態。
    今回の苦労人は、毎度おなじみ…かと思ったら
    違う人にバトンタッチ?
    こちらはこちらで、違う意味ですごい人になってますが。

    気になるのは、儀式内容。
    一体空白の時間に、どこをうろついて親睦深めたのでしょう?
    会話内容と行動内容を是非に知りたいです。

  • 感想を書き散らす。

    登場人物多いな。
    もう、タナトス一行と被害者の皆さん、でよくね。

    分割して分け与えられたら、伝染するんでなくて、抗体できるんでないのか、なんとなくだけど。

    死亡フラグ&惨劇フラグ立てすぎで、作中で何が起きても、もう動じないな…

    みんな互いにドン引きし過ぎ。

    作中のネタが、名前しか知らないものもあるけど、ことごとくわかる自分に絶望を覚える。
    なんでわかるんだ自分。

    あ、でも幻想水滸伝、一作くらいなら108星の名前と星セットで覚えてても普通だよね。
    私はわからんけど、できそうな友人は多い。

    個人的には湊さんと高槻さんの話が一番面白かった。

    惨劇とか、なんかどうでも良くないですか?

  • お馴染みの死神と呼ばれる少年・美樹とその双子の弟・真樹、そして付き添い警察官高槻と監察医出屋敷が主人公チームなミステリー。ミステリー的にはそうでもないけど、物語としてはめちゃくちゃ怖い。最後に向かうにつれて恐怖が募ってくる。

  • side 出屋敷先生が読みたい……。

  • 汀さんの知識の豊富さに毎回驚かされます。
    多分読み切れてない裏の部分がたくさんあるんだろうなーとちょっと悔しかったり。
    真樹の考え
    美樹の考え
    真樹と美樹の互いへの異なる感情
    展開が読めないのが面白いですね

    文中ネタが多いのは常てですが、それにしてもドリフターズがくるとは!作者の守備力ハンパない…

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著者プロフィール

1977年生まれ。大阪府出身。
追手門学院大学文学部卒。
『パラダイス・クローズド』で第37回メフィスト賞を受賞し、2008年にデビュー。
以来、「THANATOS」「完全犯罪研究部」「レベル99」シリーズ上梓のほか、ドラマCDのシナリオも数多く手がける。
2018年に上梓した『火の中の竜 ネットコンサルタント「さらまんどら」の炎上事件簿』 (メディアワークス文庫)が、新聞や小説誌の書評コーナーに取り上げられ、大きな話題に。
近著に『レベル95少女の試練と挫折』『五位鷺の姫君、うるはしき男どもに憂ひたまふ 平安ロマンチカ』『探偵は御簾の中 検非違使と奥様の平安事件簿』『探偵は御簾の中 鳴かぬ螢が身を焦がす』『FGOミステリー小説アンソロジー カルデアの事件簿 file.01 』(共著)などがある。

「2022年 『探偵は御簾の中 白桃殿さまご乱心』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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