毒麦の季 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 56
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061830752

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの三浦綾子さんの作品。
    凍てつくような冷たい水で心洗われるような感覚。

    短編集。
    表題作『毒麦の季』は読みすすめるのが辛かった。
    『尾灯』就活中のもやもやの原因を言い当ててくれた作品。
    心情移入しやすくドキッとしたのは『喪失』。
    一番良かったのは『貝殻』
    安さんの存在に救われた。

    ーーー
    P128
    叱られてもけなされても、ただ泣くだけで、恨むことを知らぬという安さんに、わたしは近づきたかった。
    P134
    「ごめんねっていえ」といった言葉は、わたしにはなぜか真理に思われた。

  • 男が女を裏切る話が多かった。たいてい主人公はかわいそうな境遇の人として設定されている。人間の汚い部分が描き出されていたと思う。

  • 『毒麦の季』『尾灯』『喪失』『貝殻』『壁の声』

    人間の弱い心・暗い面を描き出した短編集。
    三浦さんは、私の大好きな作家さん。
    クリスチャンとして有名だけど、小説には聖書の話は殆んど出さない。
    〝正しく生きなさい〟なんて押し付けてこない。
    その分、〝自分で感じて〟〝自分で考える〟ように
    言われている気がするんだ。
    三浦さんの小説を読む度に、色々なことを問いかけられている気がする。
    まだまだ、私が学ばなきゃいけないこと、沢山あると思う。
     
    (2007.04メモ→2010.04ブクログ)

  • 以前読んだのは中ニの時か。

    やっぱり三浦綾子の作品って単純すぎて好きじゃないかも。

    この単純さでいくなら「壁の声」くらいどストレートならまだ受け入れられるけど。



    中二の自分がどんな感想抱いてたのか思い出せない。

  • 短編集。どれも救いがないような話なんだけど『貝殻』が良かった。きれいな話だと思った。

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著者プロフィール

1922年北海道旭川市生まれ。小学校教師、13年にわたる闘病生活、恋人との死別を経て、1959年三浦光世と結婚し、翌々年に雑貨店を開く。1964年小説『氷点』の入選で作家デビュー。約35年の作家生活で84にものぼる単著作品を生む。人の内面に深く切り込みながらそれでいて地域風土に根ざした情景描写を得意とし〝春を待つ〟北国の厳しくも美しい自然を謳い上げた。1999年、77歳で逝去。

「2022年 『合本特装版 氷点・『氷点』を旅する 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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