猿丸幻視行 (講談社文庫)

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  • 講談社
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レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061830790

感想・レビュー・書評

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  • 読み出しは「精神的な過去へのタイムトラベル物」かと思ったが、途中から(主人公と思っていた)現代の香坂は全く姿を現さず、当然過去の歴史にも何も影響を与えず、民俗学の知識を駆使したミステリーであったことに気付かされる。難解な謎解きもあるが、読後にある種の爽快感を感じたのは展開の巧みさによるものと思います。

  • 妻が高校生の時に読んで無茶苦茶面白かったと勧めるので読んでみました。
    暗号解読、天皇関係の争い、どちらもあまり興味を持てず、何とか最後まで読みましたが。歴史や漢文系が得意だったらもう少し楽しめたのかなあ。

  • 【メモ】

    『ちはやふる』で、新のアルバイト先の書店に「課題図書のタイトルを忘れてしまって…」とやって来るシーンがあって、その本というのがこの『猿丸幻視行』でした。

  • SF要素もある歴史暗号ミステリ。とてもおもしろい。梅原猛『水底の歌』やそれに対する反論なども取り込みながら、フィクションとして魅力的な結論を出している。なお、作中の折口信夫が上代特殊仮名遣に触れない点は、明治四十二年という時代設定を鑑みて矛盾しない(宣長や龍麿の指摘が橋本進吉によって「再発見」され、発表されたのは大正六年)。

  • この小説の存在自体はずいぶん昔から知っていて、それというのも、親戚のお兄ちゃんから興味深くこの本を紹介されたのがきっかけだった。それ以来気になってたから、かれこれ20年越しくらいでやっと読んだことになる。長っ。小学生時代、百人一首にちょっとハマってて、そういう話をしてたとき、猿丸大夫と柿本は…みたいな話になっていったんだろうと思う。そういう歴史論考的な内容だけでも十分楽しめたけど、ほんの少し、殺人事件をかませてあったのも、一筋縄ではいかない感じでよかった。長年楽しみにしてた分まで楽しめました。

  • 当時、叔父の薦めで読んだ記憶が… 兎に角「いろは歌」を空で云えるように覚えて同じように書いてみたりしたものです。

  • 折口信夫は、柳田国男よりももっと学者らしい孤高のイメージが強く、作家としても、死者の書という難かしい本を書いた作家という事で、一般には敬遠されているようだが、このイメージを吹き飛ばすのがこの本である。この作品で、折口信夫を金田一耕助なみの探偵にしたてあげた。
     井沢元彦氏は、この本を書くにあたってこう言っている。
    『謎とは「猿丸太夫の正体」、解明するのは折口信夫ーそう、彼しかいません。この謎を解明するには、国文学・民族学・歴史学・神道など諸学に通じ和歌、漢詩、謡などの素養があり、そのうえ推理力に富む、知的好奇心旺盛な人物でなくてはならない。それが折口信夫なのです。』
     この本は物語であり虚構であるのだが、主人公折口信夫があまりにも生き生きと描かれていて、本物のように思われるから不思議だ。

  • 読まなければと思いつつなかなか読めなかったけど、マンガ「ちはやふる」を読んでたらわざとらしく小説の名前が出てきたり(絶対推薦図書にはならんだろうw)、万葉集に少し興味を持ったのでとうとう読んでみた。

    こんなスゴい小説があったとは。

    なんらかの体系を下敷きにした話というのはものすごく面白いことがある。
    ハードSFなんてまさにそうだし、「写楽殺人事件」は浮世絵に代表される江戸美術史という体系がベースにあった。「症例A」は精神医学の臨床の描写が圧倒的だった。
    この小説は、上代日本文学と奈良時代日本史に潜む謎をベースにしている。

    この手の話は自分の専門分野だと「いやいやそれはないだろう」などと荒が見えたり、主流と離れすぎていると冷めてしまったりすることもあるかもしれないが、自分にとってはどこまでが史実で、どこからが創作かまったくわからなかった。

    いや、よくぞ考えた、この話。というか暗号と歴史上の謎解き。
    もしかしたら真実をついている部分もあるのかもしれない。
    スゴい。

  • 猿丸太夫=柿本人麻呂同一人物説。

    そんな歴史ミステリーに民俗学者折口信夫がその難問を解決する。話の展開は面白く読みやすい。ただ、私が柿本人麻呂やいろは歌、日本書紀、折口信夫などを知らないから、本来の面白さが分からないんだろうと思われる。

  • 暗号ミステリーとしても、歴史ミステリーとしても、
    史実を覆す楽しみを味わうにもオススメ。
    謎が明かさえてくるにつれ、背中がゾクゾクした。

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プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』シリーズ、『井沢元彦の激闘の日本史』シリーズ(ともにKADOKAWA)など多数。

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