- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061830806
感想・レビュー・書評
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伊集院大介シリーズ
まだ高校生の森カオルと、伊集院大介の出会いの物語
主人公の高校生らしい焦りや、焦燥感や、
周りを冷めた目で見る感じが、
栗本さんもこんな子だったのかな?と想像させるし、
自分の高校生時代も思いださせてくれる、
繊細、かつ、どんどん加速していくラストまでの流れは
気持ちよく、一気読みさせられた詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1981年に初版が出た本です。文庫は1983年。
「絃の聖域」に続く、伊集院大介2作目。
と言うことは、推理小説なのですが、推理小説というか、青春小説という感じですね。
主人公は森カオル。なんだか読んでると作者の分身みたいに思えてきます。本当にそうかは知りませんが、そう思わされます。そしてちゃんと事件が起こって、主人公がピンチになって、名探偵伊集院大介が助けて、謎解きがあって、という、王道の展開になるのですが、まぁそれはそれとして、森カオルの独白がとても長く続き、でもちっともイヤな感じでもなく、とても懐かしいような、微笑ましいような、良い感じで読めます。
やっぱり栗本薫、うまいなぁ、と思わせられます。 -
栗本薫さんの本で初めて読んだ本がこの本でよかった。私がまだ中学のクラスで慣れないでどうしたらいいか分からなかった時、伊集院さんの優しい存在があったから今の私がいると思うし、人生を導いてくれた人でもある。これからも私の心の中で一番大切な、忘れられない本になるだろうな。
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森カオルの性格は鼻につきましたが、背伸びをして必死にもがいている姿に「自分もこんな時あったなぁ」と懐かしく思いました。伊集院大介の飄々としたキャラはとても良かったです。
密室殺人は少々強引でした。被害者が大人しく素直に殺されるのは考えにくいです。
真相は意外でしたが、偶然で成り立つ状況だったので、かなりご都合的だなと思いました。 -
有名な女子高校の体育用具室から死体が発見される。
用具室には鍵が掛かっていた。
そして、その体育館の付近には血痕が。
主人公・森カオルは、女子校に通う。しかし、周りの浮ついた女子とは違い新任の教育実習生としてやって来た伊集院大介には興味がわかなかった。
ところが、図書室で伊集院とカオルは出会う。そして、大介はカオルが前に一度読んだ本を見ていた。カオルは、誰も手をつけない本ばかりを狙い読んでいたため驚く。
さらに、大介は初めて会ったばかりのカオルを見て「森カオル君でしょう」と言い当てる。
学校の周りをうろつく謎の男とその死体、何故かカオルを一目でわかった伊集院大介、そして不審な行動でいっぱいの生徒会長・高村竜子。
森カオルの平凡な女子高生活が、事件を解決するため一息に動き出す。
この話を読んでいて、あらためて私はこういった主人公に共感を持ちやすい話がすきなのだと実感しました。ページ数も少なかったため、試験期間中の大学生にはうってつけでレポート課題の本の合間に読んでいましたが・・・、最後はもう課題そっちのけで読んでおりました。
どうして密室が出来たのか、また血痕は一体誰の血痕だったのか。なんだか意外でした。そりゃあ推理小説ですから、意外であって当然なのですが。こういったものって、どうやったら読んでいて分かるようになるのでしょうか。細かい想像が足りないのでしょうかっ!??
読み終えて、自分の高校生活でもこんな事件起きていれば、卒業文集のネタに困らなかっただろうなあ。と思いました。
(羽村) -
伊集院大介シリーズ
森カオルの通う高校で起きた密室殺人事件。被害者はやくざの下っ端。教員に化けた伊集院大介の推理と森カオルの推理。
2009年12月6日再読 -
大介が出てくるとほっとする。
著者プロフィール
栗本薫の作品





