死者の木霊 (講談社文庫)

著者 :
制作 : 中島 河太郎 
  • 講談社
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本棚登録 : 134
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061831353

感想・レビュー・書評

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  • デビュー作らしいです。
    テレビで見てるので読みながらどうしても役者さんの顔が浮かぶ(笑

    浅見ファンに借りた本。
    浅見さんじゃなくて「信濃のコロンボ」さんの話。

  • 堅実なミステリー、派手なトリックはないけれども真相に迫っていく過程は面白い。主人公の竹村刑事も周りの刑事たちもいい味しています。竹村夫人陽子は特にすばらしいキャラです。内田康夫、もっと読んでいきたいです。

  • 内田senseのデビュー作。ここから信濃コロンボが始まったんですね。長野から東京、青森を季節感たっぷりで駆け抜けられました☆

  • 借りた本。
    特にあっというような結末ではなかったが、真面目に書かれたものだと思った。花嫁が飛び降りたシーンは情景が目に浮かぶようだった。

  • これは、「信濃のコロンボ」こと竹村刑事が活躍?する話である。
    内田康夫が書く推理小説の中でも、かなり初期の部類に入るらしい。
    うーん・・・(--;
    確かTVドラマで、竹村刑事主役のやつは見てるんだけど、かなりキャラクタが違うなぁってのが印象だ。
    特にこの物語の中で竹村は、早くから自分の推理に拘り、暴走気味の捜査を行う。
    自分自身の直感に従い行動するのは、やもすると周りからは迷惑にも映る。
    中盤では、彼の行動によって自殺する人も出る始末で、いくら己の信念や正義のためとはいえ、いまひとつ竹村の行動に私はもろ手を挙げて賛成できなかった。
    また、最後になって竹村が見つけてきた諸々の証拠に、それまで見向きもしなかった警察内部の人たちが、彼の手柄を手の平を返すように賞賛するシーンも、私にはかなりしらじらしく映ったり。

    ・・・どうも私には、この小説の中の竹村って人物が全面的に好きになれなかった。
    また物語の中で、いまひとつ登場した人物の行動や性質に疑問な点があり、それが最後まで理解できなかったり、また竹村の解説にもなかったりで
    釈然としない点も多かった。
    この物語はわたし的に、いまいち消化不良な話だったなぁ。

  • 内田康夫の処女作です。デビュー作という事で、さすが!という感じの読み応えでした。エンディングもすっきり納まっていて、うまく纏め上げています。
    竹村刑事を取り囲む色々な人間模様、事件に翻弄されるシーンなど、描写力も備わって最後まで面白く読むことができました。

  • 本との邂逅は、大抵は偶然にすぎないものですが、人と同じように運命的な遭遇というものもあるようですね。

    あるいは、また、幸福な出会いというものがあるとしたら、明日、どんなすばらしい相手に巡り合えるのか、わくわくして眠れないのも無理もないことでしょうか。

    ひょっとして、自分を決定的に変えてしまおうとする強引な手練手管の言葉の魔術師だったら、ああ、どうしよう、とかなんとか、むかしはよくもまあ羨ましいかぎりのファンタジィックな生き方、じゃなかった読書をしていたものです。

    中2の7月のある日、野球で遊んでくたくたになったあと、街の図書館に潜り込み休息していた時に、まどろみやすいように薄暗い一角に陣取ってうつらうつらしたその後、悲しい性分で何か活字が読みたいとばかりに、暗がりに手を伸ばせば、相当の人が読んだのでしょうか、ボロボロになった本に指が触れました。

    小さく指す光で確かめてみると、内田康夫『死者の木霊』と読めます。まったく未知の作者の本ですが、元に戻そうかどうか迷っていた、次の瞬間には、薄暗がりで、もう読み出していました。

    閉館時間が迫っているのに読んでいる私を見かねて、司書の方が貸出を快諾して下さって、家に戻って読み切りました。

    すでにその頃には、早川・創元の文庫はじめポケミスから松本清張まで熱中していた後期でしたが、この作品が案外結構いけるではありませんか。

    否、尋常ならざるストーリーテラーで、小道具から何気ない風景の欠片に至るまで、密接に物語を演出する役割を果たす緻密さなのに、だけどその厳密な構成を少しも息苦しく感じさせない、穏やかな鮮やかなテクニックに舌を巻いたのでした。

    そして、この本が、内田康夫の1980年のデビュー作で、その後も次々と量産していることを知った私は、その作品を出版された刊行順に読んでいくことを思いついて実行しました。

    100冊を超える頃には、さすがに息切れがしてきて、その後はそれほど熱心ではなくなりましたが、勧めたら同好の士となった母は、ずっと読む続けるばかりか、浅見光彦倶楽部にまで入るという熱の入れようなのですが、私も幸福な数年間を過ごさせていただいたと感謝しています。

    西村京太郎体験はありませんが、松本清張のあと、多読した作家として、この内田康夫があることをとても良かったと思っています。

    それは、トリックやアイデア偏重のどんなミステリーよりも、人間を描き心の琴線に触れる文学としての自立(出ました久々!、中学生以来の登場です、これって吉本隆明的な意味でです)を果たしているということです。

    ・・・・・

  • ストーリーは凡庸だがセンスが光る。

  • 評価されてたのを盲目的に買ってきただけなのであまり期待してなかったんだけど、いやはやこれは面白いねぇ。本格パズラーというよりは骨太の警察ミステリだけど、探偵役の竹村の想像力や地道な捜査によって埋められた伏線が次第に浮かび上がってくるあたりすばらしいミステリだと思う。また捜査の過程はリアリズムに支えられている代わりに事件そのものはバラバラ殺人に始まり不可解な「自殺」、怪しい容疑者に鉄壁のアリバイとどこまでも本格。

  • 内田康夫の処女作です。重厚なつくりで読者をぐいぐい引き込んでいきます。内田作品はこの本から読むことをオススメします。

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著者プロフィール

内田 康夫(うちだ やすお、1934年11月15日 – 2018年3月13日)
東京府東京市滝野川区(現・東京都北区)に生まれる。長野市出身の父の実家が戦災で被害を受けたため、長野市から戸隠山麓の村、秋田県羽後町、雄勝町、埼玉県、静岡県沼津市、秋田県秋の宮などに移り住む。
埼玉県立川越高等学校、東洋大学文学部国文学科中退。コピーライターや広告製作会社の社長を経て、小説を書く。1980年『死者の木霊』、1981年『本因坊殺人事件』を栄光出版社(当時。現在は別の出版社から刊行)から自費出版。3000部刊行の前者『死者の木霊』が朝日新聞書評で紹介されたことを機に、作家デビュー。1982年刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』が商業デビュー作となり、ここで名探偵浅見光彦が誕生。浅見光彦が登場する作品は116事件。累計で約9700万部を発行、映画やドラマ化もされて人気を博した。推理・ミステリー小説だけでなく、随筆やファンタジーなども手がけた。2008年、日本ミステリー大賞を受賞。
2015年7月26日脳梗塞が見つかったために入院し、毎日新聞で連載していた浅見光彦シリーズ「孤道」は2015年8月12日で終了。後遺症の左半身麻痺のため2017年3月に作家活動を休止、『孤道』執筆分がまとめて刊行された。加えて中断された物語の結末を一般公募し、最優秀作を「完結編」として刊行するという、毎日新聞出版、毎日新聞社、講談社、内田康夫財団連名による「内田康夫『孤道』完結プロジェクト」が広く話題となった。募集は2018年4月まで行われた。募集期間中の3月13日、敗血症のため83歳で逝去。
完結プロジェクト最優秀賞は和久井清水さん「孤道 我れ言挙げす」に決定。2019年春に講談社から刊行予定。

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