コインロッカー・ベイビーズ(上) (講談社文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061831582

感想・レビュー・書評

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  • うう、、、怖い。怖いです。これはもう、怖いです。怖い小説だなあ、って感じ。上巻読み終えての感想は、とりあえず、怖い。怖いです。

    村上龍氏、これ、一人の想像力で、この世界を、作り上げてるんですよねえ、、、おっとろしい。この世界が、怖い。1981年の作品ですか?これ?キクとハシがコインロッカーに遺棄されたのが、1972年、って、ちゃんと西暦、出てますもんねえ?で、作品の発表が、1981年。この世界観が、だいたい、1980年代後半の、日本の東京近辺、なんですよね?

    意味わからんほど近未来。2020年現在で読んでも、抜群に近未来。なんだコレ?2050年くらいの舞台なんちゃう?或いは2100年くらい?なんなんだこの世界観。村上龍、おそるべし、、、なんでこんな世界を、1981年時点で、描くことが、できたの?こわい。こわいです。おそろしいです。

    「薬島」の描写が、なにしろ、怖いですねえ、、、怖いんですよ。無法地帯。ディストピア。悪夢。恐ろしいです。うん。いつか、世界は、こうなるのか?こうなるのか?というか、もう、なっているのか?とっくの昔に?もう、、、怖い。怖いんです。なんでこんな世界を、想像し、創造できたのか?村上龍、おそるべし。

    物語の序盤で、アネモネが、薬島に入るやないですか。そのきっかけをつくった、タクシー運転手。あの人、怖いです。狂ってるよなあ、あのトーク。めちゃんこ怖いやん、あの人。普通に狂ってる。あの感じ。怖いんだなあ。

    あと、ダチュラ、って、結局、なんなんだろう?下巻に入ったら、それが、分かるんだろうか?どうだろうか?分かりたくもない気もするんですが、、、うう。怖い。怖い。

    この小説って、こういうのが、サイバーパンク、っていうんですかね?あんま、サイバーパンク、の括りが分からないんですが、こういうのが、サイバーパンク、なんかなあ?ウィリアム・ギブスン。「ニューロマンサー」。読んだこと無いんですけど、こんな世界観?なの?全然違う?違う気もする。なんか、雰囲気だけで言っているので、すみません。とりあえず、全然わからんけど、この「コインロッカー・ベイビーズ」みたいな作品が、サイバーパンクなのか?とか思った。思いました。全然違ったら、すみません。

    まあ、あの「薬島」は、マジ怖い。というか、まあ、薬島以外の部分も、怖いんですが。アネモネ、なんで鰐を飼ってるの?ミスターDは、なんで関西弁?なの?ガゼルは何であっさり死んだの?彼はバイクのガソリンをどっからゲットしてたの?桑山和代は、なんであんなにあっさりと死んじゃったの?なんなの?怖い。うう、怖いよう。

    あと、上巻最後の結末。ハシが、自分を捨てた母に会う、と思わせて、あの女が実は、キクの母親だった!ってのは、まあまあ、ビックリしました。マジで。でも、なるほど。上手い!って思いました。確かに。ハシの母親、って、断定できない、持っていきかたでしたもん。上手い。上手いよ。でもまあ、怖い。怖いなあ。

    で、上巻読み終えた時点で、好きか嫌いか、でこの作品を、個人的趣味嗜好だけで言うならば、ごめんなさい。どっちかゆうたら、嫌いです。とんでもねえ凄い世界観だな、と思うのですが、好きではないですこの作品。とにかくもう、、、怖い。怖いです、ってだけ。

    で、読み始めたので、俺はもう最後まで読み切るよ!という謎のヤケッパチ感で、下巻も読もうと思います。が。この物語が、どのような結末を迎えようとも、全然もう、気にならない。ハッピーエンドだろうがアンハッピーエンドだろうが、意味わからん終わり方でも、ほぼほぼ色々納得できる終わり方でも、どんなんでも、ええです。とりあえず、読み終えます。だって、こう、このまま読むの終わるの止めるの、すっげえ、中途半端だし。

    どっちかゆうたら、義務感だけで、下巻を読みます。怖いから。そう思うという時点で、自分とこの作品は、全然合ってないんだろうなあ、、、村上龍さん、ごめんなさい。ニガテです、、、この作品。でも読むよ下巻。ごめんなさいね。

  • この本は・・・。金字塔ですね。snutsにとっては原点です。この本で、とても自分の世界が自由になるのを感じました。とにかく登場人物にシンクロしてしまい(親を知らない等)、
    「世界ぶっ壊す」みたいな素敵な青春時代を送る事が出来ました。
    大人になったら一生懸命に税金払って働いてるのだから、可愛いものですが。村上龍作品は大好きです。どんなにシビアな事を書いても、とても愛情を感じます。国に対しても人間に関しても。

  • 再読

  • 上下巻。断トツに引き込まれます。相変わらずこの時期の村上龍は走ってる。三度目読破。ダチュラ!

  • アネモネが可愛かった。

  • 初期の村上龍の圧倒的な暴走感。

  • 面白いなこれ。最初はだるいと思ったが、アネモネが出てくるあたりからすっげーおもしろい。

  • めちゃおもしろいよ。

  • 結末に向かってただひたすらに走る世界観。
    世界にひたるというよりも、引きずり込まれる感覚。
    ただただ遅れないように読み手もひた走る。

    初読は高校時代だけど何度も読み返している。
    村上龍のなかで一番好き。

  • 怒りと暴力の塊。
    表現の1つ1つが狂気じみている。

    読むのにかなりのエネルギーを必要とする。

    印象的なのは
    コインロッカーの前でハシの前に転がってきたトマトをキクが踏みつぶすシーン。
    上巻のラスト。
    ガリバーの最後。
    愛する人を殺そうとするハシ。

    まぁ、そこかしこにある。

    自分の欲しいものが何か分かっていない奴はその欲しいものを手に入れることができない。

    当たり前だけど分かってない人はたくさんいるだろう。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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