- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061831599
感想・レビュー・書評
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凄かった
2人と世界の間に流れている目に見えないもの
キクの世界に対する絶望
ハシがずっと抱える、生まれて来た意味、心の痛み
コインロッカーで捨てられたところから始まる、2人の壮大な物語
に圧倒された。
アネモネがの鰐が死んだときの世界への絶望感が半端なかった。
キクが親を殺すシーンが印象残ってる。
自分を捨てた母親との再会もそうだけど
会った次の瞬間、血を首から流して倒れてて、
しかもそこにキクのいろんな感情とか、今までの葛藤とか考えると、衝撃的に寂しいような、(一言で表せないけど)感情がした。
生まれてからすぐに、コインロッカーに捨てられて、育った2人のお話。
コインロッカーで捨てられた2人が、色々な葛藤や絶望、出会いや人間関係を経て、お互いの道を行く姿が描かれている。
「コインロッカーのような世界で。」的なテーマ。 -
上巻はダラダラと長いなと感じていたが下巻からはテンポが出てきて、気持ちは下向きになる出来事も多かったけど良かった。だが自分には作風が合わないなと思った。結論何が言いたいかがよく分からなかったのが正直な感想。
キクとハシの破天荒さに読んでいるこっちがついていけない感じなのは自分だけかと思ったら他の人も自分とは合わないとか思ってる人がいて安心した。 -
ほんとに全然面白くない。むしろ憂鬱になった。
読んでる間本当に疲れて、吐き気もしてきて、常に「もう無理」って思ってた。
でも字を追わずにはいられないこの作品はなんなのだろう。
解説には「自閉と破壊」をテーマにしているとあったが、私にはよくわからなかった。ただ気が違ってる人が気が違った言動をひたすら取り続けている小説に思えた。
この人の文章、本気ではまる人が絶対いると思う。その人はすごく大変だろうな。 -
前半かなりダルかったな。
まぁ、どっちにしろなんかまだ荒削りっぽい感じ。
もうちょっと洗練されてくる、後の作品のほうがいいね。
とりあえず改行してくれ。読みにくい。 -
『愛と幻想のファシズム』の三人の原型なんだとか。
物語の序盤から想像するラストと比較すると尻すぼみなところはところは『愛とー』と同じ。
ただ最後まで圧倒されっぱなしではありました。 -
コインロッカーから生まれ落ちた兄弟に
人々は、よってたかって物語を押しつけた
イエスの教えに始まって
精神安定を促進する胎内の心臓音を聴かせたり
見ず知らずの大人のもとに里子にやったり
母親の居所をほのめかしたり
レイプしたり
サプライズを装って、いきなり母親との再会を強要するなどした
そのなりゆきで兄のキクは実母を殺し
弟のハシは精神を病んだ
しかしキクは、母殺しにむかう一瞬の高揚を永遠とするために
「ダチュラ」への執着をより強めていく
一方ハシは、新しい声を手に入れるために舌を切断し
また疑似母相手に本物の胎内回帰をはかった
これらの、わけのわからない情熱こそが
彼らには生きるテーマとなった
欠損した時間、欠損したモノへのこだわりがエゴの芽生えであり
闘争の根拠を生み出すもので
それなくしては個人と世界が本当に和解する瞬間も訪れないだろう
純文・エンタメ問わず日本文学において
良くも悪くもドメスティックな影響力を、今なお持ち続ける作品だ -
長かったです。読んでいて苦痛でした。私には馴染めませんでした。
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上巻から引き続き、混沌とした世界の表現方法にどうしても無理矢理感を感じてしまう。
うーーん。
沁みこんでこないなー。 -
誠に勝手ながら個人的にこれに帯を付けるとしたら、「哀しみに満ちている」とかなんとか。
五感で言うと、嗅覚に最も訴えてくる文体。汗、嘔吐、香水、重油etc・・・。生理的に無理な人もたくさんいるだろう。でもなんていうか、読んでおいて良かったというか。やっぱり小説そのものに圧倒的なエネルギーが含まれているというか、孕まれているというか。そんな読後感。
かなり間が空いてしまったが、上巻の感想はこんなだった↓
http://d.hatena.ne.jp/suzushige/20080624
あんまり変わって、ない。
著者プロフィール
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