- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061831841
感想・レビュー・書評
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30年以上前に書かれたとは思えないほど、企業とそこに働く人々の姿が生き生きと描かれている。
傲慢さや狡猾な登場人物の姿に、「人間なんて何年経っても変わらない…」と思わされる。と同時に、素直にまっすぐ問題にぶつかっていく人物もおり、何年経っても大切なことの存在に気づかせてくれる。
まず、舞台がスーパーマーケットなのだが、著者が元スーパーマーケット経営者ということで非常にリアル。
関係者の方はもちろん、消費者の方もためになる部分が多いと思う。
また、スーパーの生鮮部門の建て直しの部分などは現在にも通じる。消費者の求めるもの、スーパーだけでなく流通業の在り方は変わらないと思った。
そして、その実践・維持が非常に難しいということも、今の時代だからこそ思える。
そんな舞台の中で、企業組織の人間関係、とある事件とその真相、家庭問題、経営者と従業員の関係などが書かれている。
決して詰め込んだ印象はなく、反対にパリッとした文体で書かれているので読みやすい。
この小説を原案にした伊丹十三監督の「スーパーの女」がコミカルで明るく表現されているのに比べ、こちらは読後感爽やかなカッチリした男の小説、という感じです。どちらも見るとより楽しめるかも。
小売関係者は絶対おすすめです。組織の中でがんばる人もぜひ。 -
スーパーマーケットの内情だけでなく、
部下との接し方、物事の考え方、経営者とは、を考えさせられる実践向け小説。 -
<作品紹介>
スーパーマーケットのあるべき姿はなにか、そしてそれを阻む者は誰か。石栄ストアに発生したスキャンダルをとおして、現職のスーパーマーケット専務である筆者が、さまざまな登場人物をとおして熱っぽく読者に問いかける。息もつかせぬストーリー展開で読者をたんのうさせる本格的企業小説の魅力!
<感想>
もう少しスーパーマーケットのビジネスとしての仕組みを小説に織り込みながらもっと紹介(解説)してほしかった。
経済小説の部類に入れるとすれば、どちらかというと人間関係を重視した内容と言える。
という理由で、星四つ★★★★ -
会社の先輩方が薦める理由が分かりました。小説苦手な私でも楽しんで読めました。
題材はスーパーマーケットですがサスペンスのようなドキドキ感があり、スピーディに読めました。
それでいて、小売業の業務に関しても学びが得られる良書です。
特に、業界そのものに関する知識の乏しい若手・新人は、こういった本から学ぶのもありだと感じました。
古い本ですが、小売の現場を垣間見れる本です。今でも役立つと思います。 -
2011/5/27読了