最後の殉教者 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061833890

作品紹介・あらすじ

著者の切支丹文学の原点ともいうべき名作「最後の殉教者」ほか、遠藤文学の珠玉作を集成した純文学短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 解説:上総英郎、年譜:広石廉二
    最後の殉教者◆コウリッジ館◆ジュルダン病院◆異郷の友◆男と猿と◆従軍司祭◆肉親再会◆夏の光◆船を見に行こう◆役たたず

  • 鋭い内面描写に考えさせた

  • なんのために忍ぶんじゃろうか。なぜゼズス様はあげんなムゴい責苦を黙って見ておられるんじゃろうか。
    苦しければ、転んでえんじゃぞ。ころんで、えんじゃぞ。御前がここに戻ってきただけで、ゼズス様は悦んどられる。

    フランスでは生活のすべてが芸術ですからからね。日常の中でもお国から摂取できるんです。

    人を殺すことは自分が死ぬほどの恐怖感がある。自分のこの手のために一人の人間がこの世から消えたと考えるだけで嫌だ。御前も知っているようにおれは平凡で弱虫だ。勇気ある人間じゃない。

    俺はわからないんだがね、カトリック教会は殺すなかれって平成から教えてるんだろ。

  • 江戸末期の浦上四番崩れと呼ばれる迫害に材を取った、著者が拓いた独自の切支丹文学の先駆をなす名作「最後の殉教者」はじめ、若き日のフランス留学体験から生まれた「コウリッジ館」「ジュルダン病院」「異郷の友」「男と猿と」「従軍司祭」など珠玉作10編を収録。遠藤文学の軌跡を集約する必読の純文学短編集

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著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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