苺をつぶしながら―新・私的生活 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 69
感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061835092

感想・レビュー・書評

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  • 何件も古本屋を回ってやっと発見した。バンザイ。ってか、本屋はくだんねー話ばっかしドカドカ出版してねぇでこんな良作は残せー!<a href=\"http://mediamarker.net/u/nonbe/?asin=4061316974\" target=\"_blank\">私的生活</a>の乃里子の離婚後の話。御曹司クン結構イイ男である(笑)。

  • 乃里子シリーズ三部作、最終作。一作目は恋愛、二作目は結婚生活、三作目は友情を描きたかったということなのかな。最初は、離婚して、独身生活を身体の隅々まで謳歌、特に結婚中は夫がいい顔しなさすぎて、おざなりにせざるを得なかった友人関係が復活し、新たな友人関係も。そこへ土砂降りの雨の中、再会してしまった元夫。けれど、もう言いなりになることもなく、かといって完全に無関心なわけでもなく、いいところも悪いところも冷静に見つつ、時には頼ったりもする、友人のような関係を築くことができ、結局、男女は友情が一番、という境地に立つまでが描かれる。ここまで導いてくれた三宅香帆さんのcakesの記事に感謝。作中、乃里子があまりにブリジット・バルドーの言葉を引用するので、関連する本を買いに走ってしまった。/剛のいちばんいいものだけを抽出して、贅沢に費消するとすれば、彼の友情だけが欲しかった。(p.259)

  • イラストなどで生計を立てている乃里子は独身。
    財閥の元旦那と別れて自由な一人暮らし生活を満喫中。

    束縛のきつかった旦那から離れて、好きな人と好きな時に遊び、食べ、寝る。35歳という若さならたまらない解放感でしょう。

    その旦那はなにやらよりを戻したがっている様子。それに優越感を持ちつつ、再婚する気は甚だ無し。だって結婚生活なんて刑務所に服役しているのと一緒だから。

    分かるなーとも思いながら、「私ならこんな人と寝ない」なんて冷静に考えてました。

  • なんとも共感が得られる一冊でした。

    考え方、物の見方、そういうのがとってもわかるわかる!!!の連続!!!

    田辺聖子ってこんな本書くんだーって、有名だけど初めて読みました!!気持ちのいい離婚かな?一言でいうと!!!そんな本だったんだけど、物や出来事の一つ一つに感じる違和感だったり、高揚感が、手に取るようにわかる感じだった!!

    あーーなんかいぃーなーっていう。

    こういうのもいいーなぁーっていう。

    彩海が生まれたくらいの年の
    本なのに違和感なく入り込める一冊でした。田辺聖子。読破しようかな。。。

  • 2012年10月10日(水)、読了。

  • 好きな作家さんがお勧めしていたので手にとってみた。
    本屋さんですぐに見つけられず、図書館に行くと書庫から出してくれて、そのとき1980年代の作品だと知った。

    それでも、今読んでも何の違和感もない作品で、女性心は時代が変わっても不変なのだと改めて実感した。結婚して人生に満足している人にはまったく共感を得ない作品かもしれないけど、このままでいいのかしら?とふと立ち止まってしまうときに心を軽くしてくれる話に仕上がってると思う。
    ラストもまた、現実味があっていい。
    主人公の心情が、限りなく現実に近い感覚を味わえる作品。

  • 大阪の女代表お聖さんの、愛の格言集。


  • 田辺さんの本を読むのはかなり久々ですw
    やはり、読みやすい〜♪

    今回の内容は結婚・葛藤・離婚を経験して
    独身に戻り女の幸せとは何か?
    女と男の理想的な距離はどれくらいなのか?
    そういう部分は読んでると
    「そうそう!そうなんだよね〜」って
    思う部分が多々あり(笑)
    スラスラ〜と読み終わりましたw

  • 女としての本当の自立って、おもうよりずっと後から始まるんじゃないかっておもった。

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著者プロフィール

1928年、大阪市生まれ。樟蔭女子専門学校卒業。64年『感傷旅行』で芥川賞、87年『花衣ぬぐやまつわる……』で女流文学賞、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞を受賞。『むかし・あけぼの』『ジョゼと虎と魚たち』など著作多数。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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