- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061836068
感想・レビュー・書評
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初期の作品は、"僕"とは、"時間"とは、"現実"とは、みたいな哲学的な問いとか、昭和の雰囲気とか、jazzのこととか、割と計画性もなく好き放題に書かれてるような感じがして、その尖ってるところが好き
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混沌とした会話がたくさんありますが、物語という一つのルールの下に道筋となり規則性の無い言葉同士が綺麗に並べられているような気がします。
それと、何も守るべきものが無い主人公に憧れる一方、寂しさを感じます。
『風の歌を聴け』がシリーズ化されている事とは知らずに読んでしまい、ジェイや鼠の登場にワクワクさせられました。本作を読む前にピンボールを読んでおけば良かったなと少し後悔しております。
さて、物語は妻と離婚した主人公が耳の綺麗なガールフレンドと付き合って彼女から『羊』についての啓示を受ける。主人公が職場に行ってみると手掛けた仕事でトラブルが!?勿論『羊』が関係しております。
あらすじを書いていてカオスだなぁと思いますが、主人公達の羊をめぐる旅が今始まります。 -
「均質と確率の世界」って言葉にしびれる。
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耳の美しい彼女と羊を探す旅に出る。そこで鼠と出会う。
村上春樹は苦手だけど、これは読みやすかった。ただとりあえず冒険に出るまでのエピローグが長い。黒服の男も運転手もホテルの支配人も好き。 -
冒頭だけ読み、中々手を出せずにいたが"鼠の手紙"から話が一気に展開し、読み切ってしまった。
鼠と羊、男がどう関わってくるのか?
散りばめられたヒントが繋がった時には、
やれやれ、いつも僕はずっと後になってから大事なことを思い出す。と思わずにはいられない。
内容も然ることながら、描写の緻密さや登場人物の何か意味ありげな言動などどうしようもなく心を動かされてしまう。 -
下巻が楽しみ。
シェアフラットを出てボーイフレンドと二人暮らしがしたくなった。 -
美深が舞台となっていると知って読んだ。
そこまで好きな内容じゃなかった -
羊をめぐる冒険 (上) (講談社文庫)
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美深に行く前に読むつもりだったけど、行ってみて、なおさら読み返したくなり、本当に久しぶりに読み返した。やっぱり、いいなぁ。初めて読んでから、30年。随分と時間がたったなぁ。
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「個」が徹底している、そんな主人公が、「社会全体の意志」の存在に引きずり込まれる。
そこには「個」はない。
あるのはカオスであり、コミュニケーションによって存在たり得るのだ、と。
自分と他者とをドライに切り分けて、関係をそぎ落とした生き方をしてきた主人公が、他者とのつながりの世界に少しずつ踏み込んでいく。
まずは、「名前」の媒介から始まる。
ネコに名前を与えることによって、それは、取り換えのきかない存在となるのだ。
上巻は、その入り口。
2015.12.29
主人公の虚無感というか、喪失感というか、
そういったものには共感ができる。
賢いけれど、少し面倒くさい人物だと思う。
昔、読んだ時と少し印象が変わった。
それは、私が年をとってしまったからだ。
しかし、主人公は29歳とは思えない。
ゆうに10年分はくたびれている。
著者プロフィール
村上春樹の作品





