企業参謀 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061836303

感想・レビュー・書評

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  • その道で知らぬ者はいないだろう名著。だいぶ遅きに失した感もあるが、読んでみた。
    まず、書かれたのは1970年代だと思うが、40-50年ほど経った今でも内容が古びていないことに驚く。表面的な社会情勢は移り変わろうともその本質的に重要な点は変わらないということ、そしてこの本がそれを見事に捉えているということだと思う。
    元々、何となくイメージで精神論的な話がメインなのかと思っていたが、例示を交えて具体的に書かれたまさに「戦略の考え方」の本だった。
    要約版の「企業参謀ノート」も読んだことがあるが、省かれた部分もとても勉強になったため、時間が許せばこちらを読むことを勧めたい。

  • 大前研一氏の輝かしきデビュー作。悲しいかな、大前氏の著作の中ではこのデビュー作が最も面白い。

  • メインとなる二章の、企業における戦略的思考、は難しく一度読んだだけでは理解しきれない。それでも示唆を受ける点が多い。日本人の成長過程で重要かつ疎かにされている点として分析力、概念を作り出す力という部分が印象に残った。

  • 購入: 2007年7月23日
    廃棄: 2022年4月22日

  • 2022.2.14 読了
    戦略コンサルティングの現場における具体的な分析方法と示唆がまとめられた名著だと感じた。文章も非常によく練られていて明解であり、データによる客観的な分析が納得感を持つロジックで語られていた。この辺りはさすがMIT博士卒といったところ。
    それに付随して、末尾の東京にある学卒生の就職先とスタンフォードのそれの就職先比較において、全く今と変化していない点に驚いた。結局、1970年頃に立ち上がってきた米国スタートアップが現在GAFAMとして成長し、世界の市場を完膚なきまでに独占している状況を鑑みると、当時から日本的な視点はまるでダメなものだったのだと再認識した。

  • 古い本なので、字が小さくて読みにくい。
    名作と言われているが、わからない人間に大前提から説明するという本ではなく、私には難しく感じた。他で勉強してから、再チャレンジしたいと思う。

  • 企業参謀

    組織のトップとボトムをつなぎ、企業の戦略を考える参謀集団の重要性を述べた本書。個人的に一番共感したのが、参謀五戒である。正直、2021年に書かれたものと言われても驚かない、色あせない五戒である。
    ① 参謀たるもの「イフ」という言葉に対する本能的な恐れを捨てよ
    日本人は、イフが苦手という。一つは、文化的に中国やアメリカという答えを早く習得することが日本の成長戦略の一つであったことから、自ら問いを設定してきた経緯がないことや、言霊信仰でリスクファクターを口に出すことを過度恐れてきた過去がある。参謀たるもの、果敢にイフを唱え、あらゆる可能性を粒さに認識していなければならない
    ② 参謀たるもの完璧主義を捨てよ
    戦略とは、業務改善の限界を超えてさらに飛躍するためにあるものである。つまり、戦略を必要とする時点で完璧主義でどうこうなるレベルではない。戦争でも、最後に1兵卒でも残っていれば勝ちである。ゆえに、どこかで負けて、どこかで勝つ。勝つために一部は負けることを恐れてはならない
    ③ KFS については徹底的に挑戦せよ
    KFSとは成功のツボである。戦略において重要なことは、KFSを限定したら、徹底的にやり抜くことである。そこで差がつくからである。仕事とはオキュペーションと訳すからには、「自分の時間を占有する生業」である。その業を徹底することが人生の喜びであるに違いない。何かをやり遂げたという満足感の根源になるに違いない。
    ④ 制約条件に制約されるな
    制約条件というものは粒さに見ていけば、思いの外低いハードルということはよくある。問題は、人間の指紋と同じように一つとして同じものはなく、それぞれの独自の課題と解決方法がある。一般的な制約条件と考えられるものも、その問題についてじっくり向き合えば、そこまで大きな制約とはなっていないこともある。制約条件と一般に呼ばれるものに固執せず、何ができるかを最初に考えて、そこを突き詰めることで打開策が見えるのである。
    ⑤ 記憶に頼らず分析を
    日本人はとにかく高等教育までは記憶力勝負である。記憶力偏重社会で学歴を得ても意味はない。重要なのは物事を正確にとらえる分析であり、ここを外してはならない。

  • 時代は変わっても企業参謀としての仕事は変わらないのだなぁと感じさせられる良書

    誰の、どのような問題があり
    どのような解決策が考えられ、
    どれがベターな解決策で、それはなぜか
    実行するならば、どうするか

    また数年後に読み返したい

  • 少し古くなっているがコンサルワークの本質が変化していないことを再確認することができる。

  • メルカリ売却

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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