命の器 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.56
  • (19)
  • (25)
  • (59)
  • (0)
  • (2)
本棚登録 : 230
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061838574

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 共感できる大人のエッセイ。

    「出会いとは、決して偶然ではないのだ。でなければどうして「出会い」が、ひとりの人間の転機と成り得よう。どんな人と出会うかは、その人の命の器次第なのだ」(命の器)

    「顔立ちの美醜とはまったく無関係に、口元に、その人の本性が出る。目が心の窓だとすれば、口は心の玄関である。人間としての賢さをたずさえている人は、みな口元が毅然としている。」(貧しい口元)

    「ようするに、日本人は姑息ままでに内弁慶なのである。徒党を組まなければ堂々とふるまえない習性を持っている。しかし、いったん徒党を組めば、異常な凶暴性をむき出しにする。その凶暴性をどこに向けるか。弱者に向けるのである。」(不思議な日本人)

  • いろんな著作の裏側を垣間見れて興味深いです。特に、お父さんに関する記述には興味深々です。

  • !!

  • 仕事への絶望と難病。そして文学への想い。手に負えないぎりぎりの状況に陥ったとき、筆者は自分の本当の心(姿)を知る。
    「解釈を拒絶して動じないものだけが美しい。解釈だらけの現代には一番秘められた思想だ」
    この言葉を常に消化して生きてきたからこその確信的な文体。

    これまでは努力だった。
    これからは実力だ。
    この言葉と向き合いかつ己の天分を必死に信じたからこその熱量に溢れる文章たち。

    これからの自分にとって大切な思想が詰まっている本でした。

  • 宮本輝のエッセイ。初めて読んだが、心にとても染みる。彼の視点が、弱者に優しいからだろうか。
    文章もいい。さすがである。上手く言えないが、透明度が高くソリッド感があるのに、暖かい。

  • 自叙伝で命を大切にすることを言っていた。自分のペットを火鉢で焼いてしまった話が印象に残っている。

  • 後ろの方を読んでいなかったのでした。

    宮本輝氏のお父さんは「流転の海」の熊吾なので、
    出てくる度、うぅーー、熊吾ーーーー!!
    てなるね(笑)

    宮本輝は「現代の作家」というカテゴリーだけど、
    エッセイで読むとずいぶん昭和。

    心の闇なんて大層で禍々しいものではなくて、
    ちょっとした薄暗がり、日が差すところに現れる影、のようなものを
    彼の文章からは感じる。

    十冊の文庫本、蟻のストマイ、私の愛した犬たち、「内なる女」と性
    は印象的。特にマッチでスカートの中を、というのは
    これだったのか!と思い出しました。

    超ショートエッセイの潮音風声は、書き散らしたって印象だな~(笑)
    作品に纏わる後半は作家宮本輝のファン向けかな。

  • 1986 講談社

     「命の器」とはなんなのか、ちゃんと輝さんはこたえていて、
    初めて読んだとき15歳だった私は、とても嬉しかったのです。
     周りの大人は大事なことを、きちんと教えてはくれませんでした。
     「大人になればわかるよ」とか、 「そんなこと聞く前に勉強しろ」と、言われるたびに傷ついていました。
     わかりたいと思う気持ちを汲んで欲しいのに、
    鬱陶しそうに追い払われて悔しくて。

     惜しげもなくこの本の中で、輝さんは大切なことを与えてくれました。
     励まされたり、慰められたり、叱られたりしながら、ずっとこの本と生きてきたような気がします。
    (2005年09月03日 18:40 )

  • 20代でここまで描けるなんて…

  • 18歳のころ読む。

    短編集。
    たんたんとした語り口調が不思議。

    「とかげ」が印象的。

全19件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

宮本 輝(みやもと てる)
1947年、兵庫県神戸市生まれ。1977年『泥の河』で、第13回太宰治賞を受賞してデビュー。1978年『螢川』で第78回芥川賞を受賞。『優駿』で吉川英治文学賞、1987年初代JRA賞馬事文化賞、2009年『骸骨ビルの庭』で第12回司馬遼太郎賞を受賞。2010年、紫綬褒章受章。
主な代表作として、『蛍川』、『流転の海』、『優駿』、『彗星物語』がある。

命の器 (講談社文庫)のその他の作品

命の器 ハードカバー 命の器 宮本輝

宮本輝の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする