カンガルー日和 (講談社文庫)

  • 講談社 (1986年10月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (252ページ) / ISBN・EAN: 9784061838581

作品紹介・あらすじ

 

感想・レビュー・書評

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  • 短編集には村上春樹さんの奇想天外な面白さの片鱗はあるが、長編が読みたくなる。この短編のモチーフを育て熟成させるのだろうか。
    「鏡」は高校の教科書に掲載されたという。
    怪談話を読んでいる感じでぞわぞわしてくる。リズムある文体がどんどん身体に入ってくる。結末が村上春樹さんらしい。
    僕が見たのは、ただの僕自身だったと。

  • 個人的にはあまりハマらなかったかなぁと。
    物語の始まりを予感させつつも余韻をもたした終わり方をするので、個人的には消化不良感がありました。

    私は割と一気読みタイプの人なので、世界観が流させていくような感覚があり、本の読み方も作品の面白さに影響するのかなぁと思いました。こういう短編集は夜寝る前に一編ずつ噛み締めながら読むと良いのかもしれません。

    しかし文章がまとまっていたこともあり、割と読みやすい印象を受けました。

  • 初期の村上春樹でしか接種できない要素があるなと感じさせるいい短編集でした。
    一つ一つのお話がとても短いので隙間時間にぴったりの短編集だと思います。
    個人的に好きなのは
    ・眠い
    ・彼女の街と、彼女の緬羊
    ・バート・バカラックはお好き?
    ・スパゲティーの年に
    ・図書館奇譚

  • 村上春樹さん…有名すぎる小説家の方ですが、あまり読んだことがなく…なんだか難しそうなイメージがあって、手を出せずにいました。

    でもある時「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」というタイトルを何かで聞いてから、気になってしまって。このタイトルだけでもうわくわくして開いてみたら、え?8ページ…。短くてびっくりだったのですが、とても読みやすかった。

    小説を読んでいると、目から入ってくる文字を頭の中で映像化していくわけだけど、村上春樹さんの小説ってなぜだか背景が海外になってしまう。この100%も、ヨーロッパのお洒落な街並みが自動的に脳内で設定されてしまって、そして素敵な男女が出会って別れて(分かれないで欲しかったなぁ)すれ違っていったけど、最後にもガッツリ「原宿の裏通りを西から東へと向い」って書いてあるのに、なぜか背景はヨーロッパの街並みのままだった。

    「君は僕にとって100パーセントの女の子なんだ」と言われたら、自分だったらどんな反応をするだろう、なんて考えてみた。信じるとか信じないとかよりも、この小説を読んでしまった以上「あ、村上春樹さん読みましたね?」って返してしまうと思う。そしてこの小説についての感想を語り合えたら嬉しい。

  • 1981〜83年発表の短編18作品収録。変化に富んでいて楽しく読めた。

  • タクシーに乗った吸血鬼は言い回しに笑ったし、図書館奇譚は脳味噌ちゅうちゅう表現や、羊男の登場、全国の図書館でそんなことが行われているとは…というファンタジーで面白かった。

    「それでは幽霊と吸血鬼の違いとはいったいなんですか?」
    「幽霊というのはつまり肉体的存在に対するアンチ・テーゼだな」
    「しかし、吸血鬼というのは、肉体を軸にした価値転換だ」p44

  • 村上春樹氏の短編は、初めて読みました。
    とても短いものから、長めの「図書館奇譚」まで、不思議な物語がずらり。
    村上氏らしい言い回しやキャラクターが素敵です。
    私は「カンガルー日和」「100パーセントの女の子に出会うことについて」「鏡」「スパゲティーの年に」「図書館奇譚」が好きです。
    どれも短編なので、気になった話は読み返したり出来るのが良いです。

  • 村上春樹作品はこれが2本目。まだわたしが理解できていない魅力がたくさん眠っていそう。

    文章は分かりやすいのにストーリーが難解で不思議な読書体験。舞台みたいだなと思う。起こっていること自体は理解できるけれど、そこに込められた意味を読み取れない。まだまだ村上春樹作品に挑戦したい。

  • 10ページ程度の17個のストーリーが詰まった短編集。
    ぶっとんだ想像力と世界観に圧倒される小品もあれば、
    ほろ苦い余韻の残る大人の恋愛を描いたストーリーまで
    楽しむことができる。

    最後の「図書館奇譚」だけは、まとまったページ数がある。
    ファンタジーと切ない要素がちりばめられた、
    本好きな少年の大冒険である。

  • 何年かに一度、どうしても読みたくなる短編というものが、いくつかある。
    そのひとつが、この本に収められた「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」だ。
    初めて読んだ時に『見事!』とか『やられた!』というような感想をもったような覚えがある。

    この本に出会ったのは25年ほど前で、その頃の僕は、とにかく村上春樹を読みまくっていた。大学図書館の地下の書庫に眠る古い雑誌の対談まで探して読んだほどだ。

    懐かしくて「若い時好きだった」作品。
    欲望に溺れるだけではないセンスの良い恋愛に憧れる恥ずかしい大学生が、いかにも好きになりそうな短編ではあるけれど。

  • 高校生のとき、現代文の教科書に村上春樹の「鏡」という文章が載っていた。小説なのかエッセイなのか分からない語り口で、授業中にこっそり最後まで読み、「これはおもしろいぞ」と思っていた。大学生になり、つい最近、『カンガルー日和』を手にとって読んだら「鏡」が入っていて、ああ、出会い直すことができたぞ、とうれしくなった。

  • 村上春樹さんの本を読み直そうと思っての1冊目。クスッと笑えて気持ちがほぐれていく。23編の短編集なので、毎晩数編読み幸せな眠りに落ちた。好きなのは「カンガルー日和」「100%の女の子」「あしか祭り」「図書館奇譚」。朝スッキリ目覚めて体調が良くて仕事が休みでお天気が良くて家族の都合も良い、そんなカンガルー日和が私にも来るといいなぁ。私には子ネコ日和がいいな。

  • ファンタジー炸裂やったり、うん?って思う内容もあったりだったけど、ショートも面白い。
    100%や吸血鬼の続編があったら読みたいし、
    図書館奇譚は、不思議な話で切ない。
    そして、ハンバーグステーキが食べたくなる。

  • 久しぶりに読んでみた。  眠い  の短編で、眠けが覚めた。
    このストーリーの中で、眠たい 僕、は、眠気を追い払うためにやたらに英語のスペリング.テストを頭の中でつづってみる。corn potage soup ……簡単すぎて効果なかった。?  私、わからなかったぞ?じまん、?、にしても、お洒落な話を、相変わらずに。   バート.バカラックはお好き?  では、主人公の  僕 は ペン.ソサイエティー という会社で、手紙の添削をし、感想と指導の手紙を書く、というアルバイトをしていた……    手紙好きの私には、印象的な、ストーリーだった。

  • 久しぶりの村上作品。
    少し気だるい晴れた朝に陽だまりの中で頭カラッポのまま読みたい作品たち。
    少し異世界に迷い込んだかの感覚が心地よいから不思議だ。

    印象に残ったのは
    4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて
    バート・バカラックはお好き?
    かいつぶり

    村上春樹には少し中毒性がある。

  • 再読。
    不思議でユニークなショート・ショート。"ものがたり"という語感がぴったりのおはなしたち。

  • 常の些細な出来事や奇妙な瞬間を通じて、現実と非現実の境界を揺るがすような作品集
    それぞれの短編には、独特なユーモアと淡々とした語り口が漂い、一見すると無意味に思える出来事が深い余韻が。
    登場人物たちは孤独や不安、あるいは何気ない生活の中での違和感に直面しながらも、その中に温かさや小さな発見を見出します。この作品の魅力は、言葉の選び方やリズムそして村上作品らしく読者の想像力に託しているところ。

    軽やかでありながらも、人生の不可解さや儚さにそっと触れるような一冊で、村上作品は短編集から入った方がいいなと。

  • この作品は全18作品で構成された短編集である。どの作品もメルヘンチックな世界観で描かれているが、どこかリアリティを感じる。これは恐らく作中に描かれる風景が、私達の日常生活に酷似しているからだと思う。雨が降った次の日の朝、街中の裏路地、薄暗がりの廊下、古本特有の匂いがする図書館。誰もが経験したことのある風景の中に、隙間風のよう違和感なく入り込む摩訶不思議な設定が、読者を虜にする理由の一つだと思う。現実と非現実の中間のような世界観、これがハルキ・ワールドなのだろうか。
    初めて読みましたが、かなリ読みやすくおすすめの本です。『5月の海岸線』『4月の晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』この2作品が特に面白かった。

  • ふって笑える感じが好きで気づいたら家に3冊ある(無駄)

  • 100%の女の子に会ってみたくて購入したが他の短編もなかなかの傑作揃い。
    鏡のミステリアスな怪談調の語り口が結構好きだ。一人称視点で目の前の風景をありありと表現していく様は「ライ麦畑」の主人公を思わせるところもあった。ほんとの話。
    とんがり焼の盛衰も主人公が作っちゃった前衛的なとんがり焼が波紋を呼んでいくさまが面白い。
    ところどころに長編小説のモチーフというか下敷きになっている短編があって面白い。彼女の町と彼女の緬羊は羊をめぐる冒険の元だろうし、図書館奇譚はダンスダンスダンスの元ネタかなと。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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