- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061838581
作品紹介・あらすじ
時間が作り出し、いつか時間が流し去っていく淡い哀しみと虚しさ。都会の片隅のささやかなメルヘンを、知的センチメンタリズムと繊細なまなざしで拾い上げるハルキ・ワールド。ここに収められた18のショート・ストーリーは、佐々木マキの素敵な絵と溶けあい、奇妙なやさしさで読む人を包みこむ。
感想・レビュー・書評
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久しぶりに読んでみた。 眠い の短編で、眠けが覚めた。
このストーリーの中で、眠たい 僕、は、眠気を追い払うためにやたらに英語のスペリング.テストを頭の中でつづってみる。corn potage soup ……簡単すぎて効果なかった。? 私、わからなかったぞ?じまん、?、にしても、お洒落な話を、相変わらずに。 バート.バカラックはお好き? では、主人公の 僕 は ペン.ソサイエティー という会社で、手紙の添削をし、感想と指導の手紙を書く、というアルバイトをしていた…… 手紙好きの私には、印象的な、ストーリーだった。
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100%の女の子に会ってみたくて購入したが他の短編もなかなかの傑作揃い。
鏡のミステリアスな怪談調の語り口が結構好きだ。一人称視点で目の前の風景をありありと表現していく様は「ライ麦畑」の主人公を思わせるところもあった。ほんとの話。
とんがり焼の盛衰も主人公が作っちゃった前衛的なとんがり焼が波紋を呼んでいくさまが面白い。
ところどころに長編小説のモチーフというか下敷きになっている短編があって面白い。彼女の町と彼女の緬羊は羊をめぐる冒険の元だろうし、図書館奇譚はダンスダンスダンスの元ネタかなと。 -
どれも趣のちがう18編のショートストーリー。
「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」
長い題名のこの話がいちばん好き。
100パーセントの女の子と100パーセントの男の子が出会うなんて。
そんなことが実現したら、きっと夢は終わってしまうのだろう…
あと「32歳のデイトリッパー」も。
退屈さに慣れるって、歳を重ねるっていいことだ。
そう、若さは一度で十分だから。 -
集中して読み続けられない自分としては、スッキリまとまった短編は読んでて気持ちいい
短いからか、著者の文を書く際の"好み"みたいなものが詰まってる気がした
1人でどこか遠いところに出かけようかなあ、と思った -
『4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』がとてもいい。あとはひと山いくら。
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あいかわらず面白い。
視点も表現も、とてもユニークだ。
蔵書削減のため、最後の一読のつもりで読んだのだけれど、手放すのが惜しいと思ってしまう。
2003.7.14
切り取られた各シーンが、それぞれ強い存在感を持っている、とでも表現したらいいのだろうか。各物語が過不足なく完結している。「カンガルー日和」も、ほのぼのとしていて良い。この2人の描写がもう少し長引いていたら、この話は今よりも色あせていた可能性がある。しかし、本当にいろんな話が集められたものだ。村上春樹の引き出しは多い。知識と冗談がまじりあっていて、面白い。さすがだなぁ、と思った。 -
今まで村上春樹作品に対しては苦手意識があったけど、この本には佐々木マキ氏の絵がついていたので頑張って読んでみるか…と思って手に取った。
思った以上に面白かった。退屈だな〜と思う話がひとつもなかった!「眠い」「タクシーに乗った吸血鬼」「鏡」「バート・バカラックはお好き?」が特に好きだった。自分が生まれる前の1980年代の作品で、当時の空気に思いを馳せながら読むと、タイムトリップしたみたいで楽しい。
それから、ハンバーグやドーナツ、とんがり焼など、出てくる食べ物が魅力的だった。お腹すいた。
友達から借りた本だけど、自分でも買おうかな。かなり気に入った。 -
大学生の頃の動物園でのデートを思い出す。
若い日の日常が素敵な言葉で綴られた、素敵な短編集ですね。 -
ふって笑える感じが好きで気づいたら家に3冊ある(無駄)
著者プロフィール
村上春樹の作品






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