瓦斯(ガス)灯 (講談社文庫)

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  • 講談社
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感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061840751

感想・レビュー・書評

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  • 男女の彷徨う愛の形が描かれた短編5作品。
    まず、その文章の美しさに驚きました。上手く説明できないのがもどかしいのですが。作法十戒だったか二十則だったか、ミステリーに恋愛は不要と戒められていますが、恋愛こそが実は一番のミステリーと思えた一冊です。

  • 「ミステリ・ジョッキー2」で知った恋愛ミステリの短編集。どの話にも何か仕掛けがあり、ただの恋愛小説では終わらない。また花や火を使った連城作品らしい美しい描写に彩られる。マイベストは「花衣の客」。しかしこの文体、ずっと読んでいるとちょっと疲れるな。

  • 私と君とは出逢うべき友人同士だったのだ。神は食べられたい私と、それを食べることのできる君を造った。本当なら君と私とは一つの契約を結べる筈だった。/親愛なるエス君へ

  • 特有の雰囲気が漂っている
    不思議なテイストの短編集。
    どれも長すぎないために非常にいい感じ。
    ただ文章は特有の癖があるので
    人によっては読みづらさを感じることでしょう。

    表題作のほのかな恋に潜む
    そこに潜む「憎悪」もまたいいのですが、
    最後の「親愛なるエス君へ」も
    ある事件を基にしたものですが
    閾値を越えたことによる
    カニバリズムを見事に描写していて秀逸。

    ただし読後はいいものではないですけどね。
    それが難点。

  • 090913(s 090922)

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著者プロフィール

連城三紀彦
一九四八年愛知県生まれ。早稲田大学卒業。七八年に『変調二人羽織』で「幻影城」新人賞に入選しデビュー。八一年『戻り川心中』で日本推理作家協会賞、八四年『宵待草夜情』で吉川英治文学新人賞、同年『恋文』で直木賞を受賞。九六年には『隠れ菊』で柴田錬三郎賞を受賞。二〇一三年十月死去。一四年、日本ミステリー文学大賞特別賞を受賞。

「2022年 『黒真珠 恋愛推理レアコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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