胸に棲む鬼 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061840997

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  • 奈良や平安期の庶民にスポットライトを当てた短編集。昔々の女性は言葉数が少なく従順というイメージを持っていませんか?とんでもない。したたかだったり強欲だったり、胸に棲む鬼です。また、古代の奴隷、奴婢の悲哀やしたたかさを描いた珍しい短編もあります。表の歴史に出ることはありませんが、日本にも結構長い間奴隷制はありました。

  • 歴史もの。ただ、教科書とかに出てくる人たちではなく、民衆を書いたもの。

    時代の成す部分もあるけれど、人間の本質を描いていると思います。欲望とか。
    読むとスカッとする話なんかは皆無ですが、考えさせられるものばかり。

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著者プロフィール

杉本苑子

大正十四(一九二五)年、東京に生まれる。昭和二十四年、文化学院文科を卒業。昭和二十七年より吉川英治に師事する。昭和三十八年、『孤愁の岸』で第四十八回直木賞を受賞。昭和五十三年『滝沢馬琴』で第十二回吉川英治文学賞、昭和六十一年『穢土荘厳』で第二十五回女流文学賞を受賞。平成十四年、菊池寛賞を受賞、文化勲章を受勲。そのほかの著書に『埋み火』『散華』『悲華水滸伝』などがある。平成二十九(二〇一七)年没。

「2021年 『竹ノ御所鞠子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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