殺人ダイヤルを捜せ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061842465

作品紹介・あらすじ

綾子は商社の電話交換手である。夜の退屈しのぎに女友達からそそのかされて、テレフォン・セックスを始めた。そしてある夜、ダイヤルをまわしたとたん、耳に入ったその声!綾子がその番号の持ち主を知ったとたん、事態は驚愕の方向へ。鬼才が都市の恐怖、人間の弱点を衝撃的に描いたサスペンス秀作。

感想・レビュー・書評

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  • 何もかも昭和でした。ダイヤル電話にカセットテープ。主人公の子がけっこう酷い目に遭い可哀想でしたが、割り切るのが早くて悲壮感はなかったです。見習いたいと思います。

  • 島田荘司全集で読了。多分今の10代、20代に理解される話ではないだろう。主人公がテレフォンセックスの相手を探して、思いつきで掛けたダイヤルから助けを求める声が聞こえるという始まり。登場人物も青年実業家や銀座のホステスなど昭和ムードミステリ。プロットは予想通りなんだけど、トリックが流石に時代かかっていてピンとこないのが残念かな

  • 粗筋でなんだかスケベな雰囲気かと思ったがそうでもない。
    最近はテレフォンセックスなんてするんだろうかと思ったが、進化してテレビ通話まで出来るようになっている。
    通話先が誰かわからない、でなんとなくわかってしまった(後知恵バイパス)が、もしカメラがついていたらどうなっただろうと思う。声だけよりも難しいのか、それとも情報量の所為でより騙されるのか。

    主人公の執念が燃えに燃えて、最終的には殺人してしまうんじゃないかと思った。ここまで根気強くやれば不可能と思われることも可能になるのかもしれない。

  • ◆作品紹介(背表紙より)◆
    綾子は商社の電話交換手である。夜の退屈しのぎに女友達からそそのかされて、テレフォン・セックスを始めた。
    そしてある夜、ダイヤルをまわしたとたん、耳に入ったその声!綾子がその番号の持ち主を知ったとたん、事態は驚愕の方向へ。鬼才が都市の恐怖、人間の弱点を衝撃的に描いたサスペンス秀作。
    ―――――――――――――――
    綾子が真実を追い求める様子や、クライマックスの展開はハラハラドキドキしたけど、全体的に綾子に感情移入できない。
    この人、何で頑張ってるんだっけ?と思う度に、プライドが傷つけられたからかーと思いだし萎える。
    被害者への追悼の意は序盤だけ。
    (赤の他人だからと言うのもあると思うけど。)
    そして、ちょいちょい出てくるオトナのシーン(汗)。綾子が自分を標準型と言っているが、決してそうではないだろう。
    ただ、電話のトリックは凄かった。目から鱗だった。

    (2014.9.13 読了)

  • 御手洗先生シリーズではなく、オリジナルの短編集。

    所謂「テレホンSEX」や「悪戯電話」がテーマ。
    でも、今って携帯電話が主流になっちゃたし、イタ電しがいがないかも・・・?知らない番号だったら私も出ないし。
    まあ、その分2chとかのネット上の被害が増えたと思う。

    「軽い気持ちで・・」が「殺人」へ・・・。
    誰にでも起こりうることだと思う。

  • タイトル通りダイヤル式の電話がテーマなので今読むと古臭く感じますが、これは致し方ないと思います。
    トリックに関しては、ダイヤル式のシステムの盲点を突いたトリックだと思います。当時これを知っていた人はどれくらいいたでしょうか?
    主人公は30歳のOL。美人で独身。泣きながら女性の武器をふんだんに駆使する様子は、何だか作られた女性観のような気がして現実味がありません
    。トリックからネタからラストシーンに至るまで、2時間サスペンスドラマを見たような感じでした。

  • 2013.6.17処分

    友人とその愛人のアリバイ工作に利用された主人公が、友人に復讐するために奮闘する。
    ところがこの主人公の女性、プライドは高いくせに頭が良くない。。
    行方をくらませた友人達の情報を得るために、体を汚し、北海道に行き、最後には逆に殺されそうになる始末。
    アリバイのトリックは、電話の仕組みを利用したもので、全体的にさらっと読める作品。

  • Hなイタ電が趣味の女性が,たまたま事件現場に電話してしまうことで事件に巻き込まれる話。
    面白いけどナウすぎて違和感がある・・・。
    今の時代に合わせると「ツイッタで"強盗キタなう"」とか「ニコ生放送中に強盗キタ━(゚∀゚)━!」とかになるのだろうか!?

  • 主人公が体をはって真犯人に迫る手段あれこれは面白い。ただ現代においてはシチュエーション・トリックともに馴染むのに無理があるかも。

  •  たぶんキオスク・ノベル(出張のときに駅売店で買って読み捨てる感じの本という意味)だと思いながら読む。

     果たしてそのとおりの作品だった。1時間ほどで読み切れてしまう。寝る前に読んじゃって、次の本をとりにいく羽目に。

     ま、こんな作品も作れるという例なんだろうな。

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著者プロフィール

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』で衝撃のデビューを果たして以来、『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を博す。2008年、日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や「本格ミステリー『ベテラン新人』発掘プロジェクト」、台湾にて中国語による「金車・島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど、国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力。日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介にも積極的に取り組んでいる。

「2023年 『ローズマリーのあまき香り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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