- Amazon.co.jp ・本 (502ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061843226
作品紹介・あらすじ
中国易姓革命の火の手はいよいよ熾烈に燃えさかる。仙界人界入り乱れての大混戦に飛び交うおびただしい宝貝(パオペエ)(秘密兵器)。数知れぬ武将の魂魄が次々と封神台へ飛ぶ。紂(ちゅう)王打倒の西岐軍はついに四伯侯会盟の地孟津に達した。そのまま一気に都朝歌(ちょうか)に迫り、やんぬるかな紂王は摘星楼に自焚する。伝奇巨編。全3巻。(講談社文庫)
中国易姓革命の火の手はいよいよ熾烈に燃えさかる。仙界人界入り乱れての大混戦に飛び交うおびただしい宝貝(パオペエ)(秘密兵器)。数知れぬ武将の魂魄が次々と封神台へ飛ぶ。紂(ちゅう)王打倒の西岐軍はついに四伯侯会盟の地孟津に達した。そのまま一気に都朝歌(ちょうか)に迫り、やんぬるかな紂王は摘星楼に自焚する。伝奇巨編。全3巻。
感想・レビュー・書評
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仙人、道士、妖怪たちの大戦争。明代に書かれたといわれる神怪小説「封神演義」を安能務が翻案し、その後の藤崎竜の漫画で一大ブームとなった。この安能版は翻訳ではなく翻案小説なので原文通りの訳ではないので悪しからず。易姓革命が始まろうとしている中国、商から周の時代、商の紂王を倒すべく周の文王は兵を挙げる。紂王の王妃姐己は狐の化身。対する軍師太公望は妖術使いを集め仙界を巻き込んでの大混戦!ファンタジー好きには垂涎ものの傑作伝奇スペクタクル巨篇。私の大好きな世界です。
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全3巻
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2012年最後の読書。
仙界再編の物語はあっさりと進んでゆき、登場人物が次々と死んでいく。
「一道の魂魄が封神台に飛ぶ。」
主要な人物が死んだ時でも一様に描写は淡々としていて、返って戦場という現実感が増す。
天数(運命)に抗おうと奮闘する商の太師・聞仲の姿は格好よいと同時にとても哀しく映る。 -
「照妖鑑」で人に化けた妖怪を映すとその本性が見えるというアイテムが出てきて、こんどはポケモンが頭に浮かんじゃうw 正体が灯火(ヒトモシ/ランプラー)、白い猿(ヤルキモン)、樹(ウソッキー)とか。発想って何百年かたってもあまり変わらないんだなw
それはともかく、いよいよ5つの関所をやぶって朝化に攻め入る段はやはり興奮する。それと同時に、武王があまりにも影が薄いことに驚いた。そうしたら94章で訳者(というか再話者なのか?)の安能氏が「覇王」という言葉を儒家が忌みきらって武王を「聖王」にまつりあげたのであって「孟津の会盟で武王が「観政」を主張したというのは、儒教徒のデッチ上げである」と一刀両断してた(笑)
そうなんだろうなあ。誰がどう見たって紂王はひどいのに、あくまでも臣下が主君にそむくのは倫理にもとるという言葉がしつこいくらいに出てきて、ちょっとうんざりしていたので、少し胸のすく思いがした(^_^;;
あと武王が皇帝就任を一度は辞退するだろうと姜子牙がいうと、姜文煥が「謙譲は美徳ですが、しかし度が過ぎれば、空遠慮の卑しさと、区別がつかなくなります」と言うのもおもしろい。これって原典にあるのかなあ?
すべてが終わったあと、父も兄弟も誰ひとり帰ってこなかった黄天爵の号泣が悲痛で胸がいたんだ。姜子牙が、中央に残らず斉国で武吉とともに経世済民にはげむという終わり方もよかった。 -
キャラクターが多いのにそれぞれ魅力的
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ようやく全3巻読了!途中でコレの映画(封神伝奇 バトル・オブ・ゴッド )を観たため、登場人物(人ではない者も含む)のキャラがすっかり映像と被ってしまった。なるほど~と納得するところも、あれ?と首をかしげてしまうところもあり、なかなか楽しい読書だった。
途中、訳者の注釈も加わり、わかりやすい。物語は歴史をベースとした荒唐無稽なファンタジー&アドベンチャーもの。各キャラクターの所属する位置(人間界、あるいは天界など)がわかればもっと楽しめるのだろう。最初が肝心と思った。
古典ながら(だから?)CG化でより面白くなる作品だと感じた。 -
商周易姓革命も終盤・・・と思いきや、
誅仙陣で仙人二大勢力の激突!
通天教主とその一派、それに野次馬の仙人たちも大挙、
魂魄を飛ばされるの憂き目に・・・封神榜の数合わせかw
西岐軍の進撃も各地の関で戦闘が・・・で、
重要人物も束になってころころ魂魄を飛ばされる(^^;
で、最終的には紂王の死、商が滅んで周に替わり、
姜子牙は365の神を封神する。
ま~破天荒なファンタジー!
細菌兵器なんて出てくる驚きも。
なにげに仏教が介入するのも~。
また、妖怪仙人の本性が判明するのが面白かったです。 -
こういった、延々と続くバトル小説は、一冊の本として読むと退屈だが、連載物――週刊誌、アニメ、紙芝居、人形劇――で鑑賞していたら普通に面白いだろうと思う。毎回違う敵や技が出てきて誰かが倒されるという形式は、ガンダムなどのアニメでもまったく同じで、こういう話では全体的なストーリーよりも毎回のバトルこそ面白さの本質なのだろう。
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テレビの特撮モノを小説で読んでいるみたい…と思いました。
奇想天外な妖術、武器、防具がたくさん出てきて、
血で血を洗う?というか、とにかく封神されるために人がたくさん死んでいきます。
これが口承で伝えられてきたのだとしたら、確かにエキサイティングで、例えば幼い天祥が敵将を倒すシーンなどはやんやの喝采が起こるのかもしれないなぁなどと想像してみました。
面白いのは、悪政を行った結果叛逆軍に倒される王が、最後は立派で堂々とした武人として描かれているのに対し、新王はいまいち優柔不断で魅力の薄い人物に描かれているところ。
新しい世になったらなったで、民衆の不満はなくならないということなのでしょうかね。
それにしても、人死に過ぎ!やっと終わった、というのが正直な感想です。
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